萌えてばかりもいられない!

そんなに色々なことにやたらと深い造詣などいだけないから適当に綴っていこうかしらん

ゆれる

2008-05-17 23:27:47 | 映画
映画ゆれるを借りて見ました。

とても微妙な映画で、結末を思ってもう一度見返すと、さらにすべての部分に「もっと曖昧なもの」が横たわるように仕掛けられているつくりになっています。1年以上も前の作品ですが、感動というものではなく、心に色々なものが引っかき傷のように残る作品です。


・弟猛には何がどう見え、どのように考えたのか?しかも実際にはどこまでが聞こえ、兄と智恵子とのやりとりをどこからどこまでを見ていたのか?

・兄は何故自白することになったのか?
事故(?)後に、ガソリンスタンドに訪れた客とのいさかいでは何を言われたのか?おおよその察しはつきますがフロントガラスを割るような行為に及ぶ状況とは何か?

・弟が本当は酒が飲めない智恵子のことを「智恵ちゃんは酒癖が悪い」と兄は実際は鎌をかけてきたのだと気付いた時に、兄に何を思い、何を懼れ、橋の上のことをどう理解することになってしまったのか?

・2回目の面会で弟は兄に何を期待していたのか?

・参考人の弟の独白は兄に否定されるとは考えなかったのだろうか?

・その際の兄は何を考えていたのだろうか?

・8mmのビデオで家族でのフィルムに写る幼い頃の兄弟の光景に何を気付いて兄を無実(?)だと改心するになったと思えるのか?
私には兄弟で吊り橋を渡るシーンよりも岩に先に登って弟を引っ張りあげようとする兄弟の握り合った手のアップが気になりましたが・・・。

・様々な場面で微笑する兄の表情には、どのような弟への気持ちがこめられているのか?



自分の中に生まれた色々な場面の解釈がどの箇所どの人のどの演技・セリフによって導かれたのかなどが非常に気になる作品です。


事故に至る経緯と事故後の経過と登場人物間の心理がとっても事件な作品なのです。
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