The collection of MARIBAR 

マリバール 文集・ギャラリー

11月22日 図書館のホームレス,試食会,母

2006-11-29 03:03:03 | 抱茎亭日乗メモ
 昨日上池袋図書館に電話をして、外灯が消えてて防犯上よろしくない、ホームレスが返却ボックスの前にダンボールハウスを作るのは困る、とクレーマークレーマー。
本の返却が遅れているのに図々しいが。

昨日は責任者が不在ということで、本日館長から電話。
「明かりが消えてて怖かった、ホームレスがいて気持ちが悪くて本が返せなかったということですね?」
「気持ち悪いとは言ってません。排除するのはかわいそうだけど、ボックスの前は避けてくれたら」
「寝る場所ではありませんからね。張り紙をします。外灯は公園課に言っておきます」
「張り紙は効果ないと思いますけど」
「夜間の見回りはできないので。本を返せなかったということですが、ご在宅でしたら取りに伺いましょうか?」
「いえ、出掛けますので。自分で返しに行きます」

文句を言って本を返さないのは酷いので、今更慌てて返却。

 某生協のクリスマス・正月商品の試食会で豊島区役所近くのエコ豊島。
参加無料。大人気かと思ったら抽選にはならず。
エコ豊島の「実習室」は学校の調理室のようなところだった。

私は夏までこの生協のカタログ編集ライターをしていて、毎月試食会があったのだが、クリスマス・正月商品は担当しなかった。
雰囲気は随分違うが、なんだか懐かしい。

参加者皆で食材を切って盛り付けて、別室で預けられていた子供たちも戻って来て、皆で試食。
パーティーみたいで楽しかった。
チキンやローストビーフは美味しかった。チョコレートケーキは甘過ぎ。
丸餅の雑煮、特に玄米餅は良かった。

参加者のほとんどは小さな子供がいる主婦で、孫のいる年代の女性も数名。
「お子さんはもう大きいんですか?」と聞かれる。ガーン。
「お仕事はファッション関係?」とか。
私はかなり謎の参加者だったよう。

この生協は「食育」もテーマにしていて「正月文化を子供に伝えよう」という目的もある。
私の母はお節料理を作らなかった。
私が栗きんとんの栗を人数分に分けようとナイフで切っていたら、若いお母さんに「やりますよ」と言われる。
「あ、切るんじゃなくて、くずすんだ?すみません、正月文化が伝わってなくて」
ありゃりゃ。お恥ずかしい。

食べまくって、お腹いっぱい。生協のイベントはこれからも参加しよう。

 母に子宮がん検診の結果を報告。母と話をするのは10月2日以来。
元気がない。引きこもり状態らしい。
「心療内科に行ったら?」と勧めるが
「自覚の問題だから」と母。
違うんだけどなあ。
暖かくなれば元気になるのだろうが、それまで鬱々としているのもつらいのでは。

11月21日 デート,国民年金

2006-11-29 01:47:09 | 抱茎亭日乗メモ
 二人でご飯を食べるのは暫く振りだったね、と言ったら「明日もご飯食べよう」と恋人。
このところ頻繁に会えて嬉しい。極端なんだな。
海外旅行の話。面白かった。

 この日までに電話がなければ子宮がん検診は問題がなかったということ。
連絡がなかったのは良かったが、検査に行くと必ず調子がおかしくなる。
今もちょっと心配な感じ。様子を見る。

 6月から国民年金→厚生年金になって、お金が戻って来てラッキーと思ったら、10月から再び国民年金。
また結構な金額を払わなければならない。痛い。面倒臭い。
健康保険も国保から派遣会社の健保に替わって、また戻って、金額もその度変わって、計算書が何通も来て、大丈夫なのか?

今、年金額を確認しに行ったらデータがなかった!とか杜撰な管理が指摘されているけれど、私の記録も、学生時代に知らないうちに国民年金に加入して、よくわからない時期に脱退していることになっていた。
「そういう記憶あります?」と職員。
「イヤー、親が手続きしたんだろうか?」
「保険料支払っているか見てみましょう」
……。
「支払われてないですね。じゃあ、このデータは削除しておきましょう」
え?それ、いいの?大丈夫か?

でもって、職員が加入か月を指折り数えて、鉛筆で用紙に記入して、「あ、ちがった」なんて消しゴムで消して、「昭和63年て西暦何年だっけ?あれ?えっとー」とか。
IT化は全く進んでいない、という話は社会保険事務所で働く友人から聞いていたが、ホントだ。

11月20日 バカラのロックグラス,図書館のホームレス

2006-11-28 23:15:46 | 抱茎亭日乗メモ
 友人が美容部門の代表を務めている『紀尾井町プラザクリニック』から開院祝いのお返しが届いてビックリ。
私のご祝儀など、多分パーティーの料理代にも足りないぐらいだと思うので、恐縮してしまう。

バカラの大きなロックグラス(ペア)だった。さすが。
我が家のロックグラスは、どこかの飲み屋で分けてもらったのが1つあるだけだったので嬉しい。
あまり家では飲まないのだが。

 14日が返却期限だった図書館の本を返しに行く。
本日は休館日なので返却ポストに返す。上池袋図書館は公園の中にある。
21時近くだった。
黒い人影が見えるが、図書館も、前の街燈も点いておらず、真っ暗で怖い。

意を決して図書館に近づく。暗くて返却ポストの場所がよく見えない。
これは危険じゃないの?と思いながらポストを探していたら、ダンボールハウスが二つ。
入口の両脇に設置されていた。

左側のダンボールハウスからは大きな鼾が聞こえる。
返却ポストは入口扉の右側にある。右側のダンボールハウスは静かだった。
ささっとポストに入れてこようか。更に近づいてみる。

しかし、ダンボールハウスはポストの前にあり、僅かな隙間はあるものの、すり抜けて返却したとして、物音に気付いたホームレスがダンボールハウスから突然顔を出したりしたら、私は悲鳴を上げてしまうだろう。

多分、向こうだって怖いはず。ああ、どうしよう。
図書館からは催促の電話がかかってきたし。早く返さなくちゃ。また来いってか?
なんでここまで来て返せないんだよ!と腹が立ってくる。
走って突っ込んでくればいいか? と思うが足が前に出ない。諦めた。

ホームレスも安全な場所を確保するのは大変だろうけど、返却ポストの前は遠慮してほしいなあ。

ところで、図書館の軒先を塒にするホームレスは、本好きなんだろうか?
ホームレスだが書斎はある、みたいな?
 
そういえば、今はどうだか知らないが、かつて東京ドームの周りにもホームレスがいっぱいいて、「野球好きなのか?」と思った。
安全と食料の確保が最も重要なんだろうけれど、繁華街派と公園派とか、住環境の好みもあるに違いない。

11月19日 デート

2006-11-28 03:33:28 | 抱茎亭日乗メモ
 恋人は初めからマメな人だったし、「愛してる?」「愛してる」の言葉が溢れていた。
それが1年経って落ち着くどころか、最近はメールにも「愛してる」が署名か?と思うぐらい頻繁に登場。
「めちゃくちゃ愛してる」んだって! おほほほほ。ああ幸せ。

「紅葉狩りデートがしたいなあ」と言ってみた。断られた。
理由が可笑しくて笑った。面白い人。私もメチャクチャ愛してるわ!

11/18 劇団☆A・P・B-Tokyo『田園に死す』,バー『ストロベリー・フィールズ』,はいはい?

2006-11-28 03:06:45 | 抱茎亭日乗メモ
 元歌舞伎役者で「明るい性同一性障害(by 本人)」の福谷誠治さんが出演するお芝居、寺山修司作『田園に死す』を見に行く。

『ザムザ・阿佐ヶ谷』に着いた時は、開演時間を過ぎていた。
劇場外で受付スタッフが来るのを待たされる。受付スペースがない劇場なのか?

席に着くと、福谷誠治さんは既に登場していた。
今回はどんな役なのか聞かされていなかった。田舎の貧乏なおっかさん役だった。
もんぺ姿の福谷誠治さんは、夏に見たステージの美しいドレスや着物姿とのギャップが印象的。

少年を美しい女性が演じ、母親を福谷誠治さんが演じ、小人も登場する、ごちゃごちゃで妖しく、華やかな、幻想的な舞台だった。
炎の使い方がかっこ良かった。

いろんなものを見せてくれるなあ、福谷誠治さんは。
終演後、「男性ですよね?」とお客さんに聞かれて、「オトコですぅ」とニッコリ笑顔で答えていたのが可笑しかった。

 阿佐ヶ谷のバー『ストロベリー・フィールズ』にてボジョレー・ヌーボーを飲む。
マスターの藤村忠生さんは、高橋玄さんの映画に出演している役者さん。
見て来たお芝居の話。玄さんの話。
阿佐ヶ谷から柏(だったか?)に引っ越すお客さんがくれたお菓子を頂きながら、松本美弥子さんを待つ。

松本美弥子さんは脚本家だが、11月10日に『バンドマンの彼女の憂鬱』という本で小説家デビューした。
近くなので「出版のお祝いするから飲みに来れば」と誘った。
松本さんが小説を書いているという話は全く知らなかった。いきさつを聞く。
藤村さんが、本のチラシを置いてくれた。

 友人にライブを見に行く話をしたら、
「NANIOさんも来ますよ。大丈夫ですか?喧嘩してるんですよね」と心配してくれる。
「ふうん。私は全然平気」
「仲直りした方がいいんじゃないですか。いや、べつにいいんですけど」
「NANIOさんが友人関係返上するって言ったんだから」
「でもねえ」
「NANIOさんはああせいこうせいうるさいのよ」
「そんなの『ハイハイ』って言ってればいいじゃないですか。まあ、いいんですけどね」

私にはできない。したくない。する必要がない。
学校の先生とか上司とかお客さんなら「はいはい」言うこともできるかもしれない。
必要があるかもしれない。
友達に、なんのために面従腹背するんだ?不誠実じゃないか。
心配してくれた友人が言ったのは、そういう意味ではないかもしれないが。

というか、私は「はいはい」言ってたような気もする。
あれもこれも許せない、改めろ、に「ご意見ありがとう」と言ったし
もっと周囲に配慮しろ、に「頑張ります」と言った。
そしたらNANIOさんは「ダメだ、全然わかってない」。
どうしろっちゅーんじゃ!!

まあ、要するに嫌い、ってことなんでしょう。

NANIOさんとの友人関係は既に切られて、もはや喧嘩という状態にもあらず。仲直りする必要もない。

11月17日 田原牧著『ほっとけよ。-自己決定が世界を変える』

2006-11-27 04:47:28 | 抱茎亭日乗メモ
 田原牧著『ほっとけよ。-自己決定が世界を変える』を図書館で借り、読むのが遅いので返却期限を過ぎて、やっと読了。

とても面白かった。
東京新聞記者で、宮崎学責任編集『直言』に連載を持つ田原さんは背が180cm以上あると思う、長身の美女。
中東問題、イスラム社会に非常に詳しい。
語り口・文章は「で、あんたはどうするんだ」と、聞くもの、読者に迫るものがあって、男らしい。

私がこの本に興味を持ったのは、トランスジェンダーは、イスラム社会ではどう受け止められるのか、トランスジェンダーの田原さんはイスラム社会でどう行動したのか、という、かなり不躾な好奇心があった。

会社の人たちが、女性たちが、取材先の公務員が、左翼・リベラルの人たちが、任侠の世界の人たちがどういう反応をしたか、というのは大変興味深い。

意外だったのは、田原さんがトランスを始めたのは30代後半になってからで、それまでは中東を取材していた時はもちろん、社会部に属して、裏社会にも通じた「肩で風切る」タイプのバリバリの男性記者だった!ということ。
それは皆仰天だろうなあ。

私は、以前から性同一性障害と、ジェンダーフリーの関係について疑問を持っていた。
「男らしく、女らしくあれ」という抑圧から解放された社会、男女平等の社会を目指すジェンダーフリー。
いいじゃないですか。男女の社会的役割を固定せず「自分らしく」。
最高じゃない?

性同一性障害。自分の性別に違和感を覚え、異性になりたいと強く願う。
「身体は男(女)だが、女(男)として女(男)らしく生きたい」
それって、ジェンダーフリーと対立する考えなのか?病気なのか?
この本を読んで、誰がどういう理由でトランスジェンダーを性同一性障害という病気、障害にしたのかがわかった。

フェミニズムの女性たちが「何故化粧をするんだ、誤った女性性の強化に加担する行為だ!」と田原さんに怒ったという話は滑稽だ。
ほんと「ほっとけよ。」
というか、田原さんがあまりに綺麗なんで嫉妬があったのでは、とも思う。

田原さんはご自身について「小心者」「臆病」「展望はない」というけれど、私には全くそうは思えなかった。
強くて美しくてカッコイイ。見た目も言ってることも。

「まともな理論を構築できない者は、議論による真贋のふるいを避け、思考力を失った烏合の衆を求める」
個人の「言葉と思考を拒むもの」についての記述。
「ブログを炎上させようぜ」などと言ってる2ちゃんねらーとか、人にああせいこうせい意見して、反論するなら絶縁とか、まさに、という感じ。

11月16日 デート,『文明堂カフェ』,『ご近所さん』G

2006-11-27 03:38:16 | 抱茎亭日乗メモ
 「ボジョレー・ヌーヴォーが飲みたい」と言って、恋人をデートに誘う。
しかし、去年もこの時期そうだったのだが、結局お酒抜きのデートとなる。
忙しかったり体調が悪かったりなのに、無理をさせてしまったかも、と反省。

夜、彼から「ごめん」と電話。「私こそゴメン」。
本当はボジョレー・ヌーヴォーなんてどうでもいいの。
こじつけて会いたかっただけ。
二人でご飯を食べるのは久し振りだったから。

 しかし、こうなると無性にワインが飲みたくなり、一人で歌舞伎座横『文明堂カフェ』でグラスの赤ワインを飲む。
お食事デートの店には、秋の特別メニューで栗を使ったものがいろいろあったのだが、頼みそびれた。
なのでマロンケーキ+赤ワインという奇妙な注文をしてしまった。
意外に美味しくて、満足。

 昨年4月21日に会って以来、数ヶ月に1回、短文メールを寄越すだけの『ご近所さん』G。

「 元気?」
「はい」
終わり、とか。

数ヵ月後の9月4日。

> まだ、アドレスは変ってないかな?

「変わっていませんよ」

終わり。何の用だよ!? そして今日もまた、

> お久しぶり 最近、調子はいいですか?

「はい。」

どうせまた一往復で終わりだろうと思ったら、続いてしまった。

> うわー、相変わらず冷めた返事ですねー(^_-)

「そうですね。」

> きゃー。そこがエムサクのいいところでもあるかな???

「どうでしょうか。」

> 近況教えてよ

「そちらからどうぞ。」

> ちぇっ!つめてえなー。相変わらず、ひらダヨー

「自分があったかくないからよ。銀座の出版社で仕事してます。」

> あったかくないか~。意味深いな~。ありがとう

「どういたしまして。」

終わり。Gは失礼で腹が立つんだけど、なんだか憎めないところがある。
それにしても、なんちゅう貧困な会話だ。楽しいのか?

11月13日 木村タカヒロ コラージュ新作展,『FAIRFAX GRILL』,木村工房

2006-11-26 04:39:15 | 抱茎亭日乗メモ
 新宿区荒木町の『COFFEE & GALLERY ゑいじう』にて木村タカヒロさんのコラージュ新作展
オープニングパーティーがあるとのことだが、仕事が終わったのは20時半過ぎ。
もう遅過ぎるかと電話をしてみたら「今銀座?待ってます」と言ってくれた。

歌舞伎座前で売っている甘栗(木村さんの好物は栗)を買って、四谷三丁目駅へ。
『ゑいじう』には、5人ぐらいお客さんがいて、一緒にお話。
『凶気の桜』のヒキタクニオさん、編集者、木村さんのアニメ『キムスネイク』のスタッフ女性たちなど。

木村さんが皆に私を「宮崎学さんのキツネ目組の…」と紹介してくれる。
「宮崎学さんの何?」とヒキタさん。
「手下です。舎弟。嘘です。金魚の糞。コバンザメ。追っ駆け。グルーピー。いや、単なるファンなんですけど」

ヒキタクニオさんは面白い人だった。
ヒキタさん自身も絵を描いていたそうだが「この人(木村さん)の顔がいい!」「本当にいいよ!顔が!」と100回ぐらい言っていた。

ヒキタさんもカッコイイが。特に本の著者写真は渋い!
「俺さー、いつでも楽しそうな顔しててムカツクって言われるんだよねー。でもいつでも楽しいの。うふふふ」
本当に楽しそうで可笑しい。小説を書くのも楽しいんだろうなあ。

 皆で近くのレストラン『FAIRFAX GRILL』へ移動。
『キムスネイク』のスタッフ女性は二人とも社会人1年目で若い!徹夜が続いてもお肌がきれい!
という話から私の年齢を知りたがるヒキタさん。
私が「教えない」「この間は27歳かと思った、と言われた」と言うものだから「で、何歳なの?」と何度も聞く。
ヒキタさんは実年齢より年上に見られると思う。私とそう変らないのでビックリ。

 木村さんは明日締切の仕事があるそうで、かなり大変そうなのに皆で仕事場を見に行くことになる。
「木村工房」は素敵なところだった。
仕事にとりかかる木村さんとスタッフを「おお、仕事してるねえ」とガラスの向こうに眺めながら、コンビニで買出しして頂いたおつまみと、パーティー料理の持ち帰りで、お邪魔した人たちだけで飲む。

 多分2時半ぐらいに皆で引き上げて、タクシーで帰る。
木村さん、ご馳走様でした!大変楽しゅうございました。

今回20,000円で木村さんに顔面コラージュを頼めるらしい。
私も斬ってもらおうっと。

木村さんのアニメ「キムスネイク」はGyaoで見られます(無料)。
歌が好き!

11月13日 『鳴神』

2006-11-26 01:43:58 | 抱茎亭日乗メモ
 出勤前、東銀座『鳴神』にてランチ。ここは日本茶カフェ。
落ち着いた雰囲気でとても感じがいい。
それ程お腹は空いていなくて、「穴胡巻きと胡麻うどんのセット」は穴胡巻が終わりだと言うから、胡麻うどんだけにしたら、「やっぱりあります」。
白玉のデザートつきで850円はかなりお得感がある。

京番茶がめちゃくちゃ美味しい。
「お茶のおかわりを下さい」と言ったら大きな急須を置いてくれた。ゴクゴク。

「『八竹』の茶巾寿司と胡麻うどんのセット」などもあり、昔を思い出す。
かつての恋人は八竹の茶巾寿司が好物で、、よく歌舞伎デートの折などに買って来てくれた。
私は卵が嫌いだから、茶巾寿司の黄色い皮をはがして寿司を食べ、皮は恋人にあげていた。
中身だけでも十分美味しいんだな。

社食の君

2006-11-23 06:02:02 | 抱茎亭日乗メモ
 今私が働いている銀座の会社は、仕事があれば14時頃出勤、18時頃夕飯を社員食堂でとる。
社食があるのは有難いが、タダ!というのは大変有難い。
夕食も昼と変らないレベルなのも素晴らしい。

 私はほとんど一人で食べているので、人々の会話を聞いている。
1階では社員の人たちが仕事や組合の話など。
2階には主に学生アルバイトがたくさんいて、話題の多くは「シューカツ」。

2階で食べた人は、食器のエレベータにトレイを乗せて1階の洗い場に送リ、手ぶらで階段を降りられる。

 ある日、二人の男子学生アルバイト君が2階で席を立ち、一人が食器をエレベータに乗せようとして、もう一人を待っていた。
すると背の高い男子は「俺は下まで持ってく。顔を見て『ご馳走様』って言いたいから」。

いいねー、君。採用!

大変爽やかな感じ。
しかし爽やかではない私は、これは躾?ビジネス感性?宗教的徳?と想像してしまう。
『ご馳走様』と言わない人もいるし、必ず言うにしても、そう決めているんだと他人に言う人は少ないだろうし、またそれをサラッとはっきりと言うのが好感度高し。

顔を見なかったのは失敗。
誰か「ああ、それなら○○部の誰それだよ」って教えてくれないかなあ。
多分可愛いんじゃないかなあ。

学生時代を思い出す。
ロンドンで靴を買って来てくれと頼まれた私は「成田に車で迎えに来てくれたら、お土産にあげる」と可愛い男子に言った。
ところが彼は「車は人を殺し、大気を汚し、迷惑なので嫌いです。迎えには行きません」。
トホホ。しかし、これに私は痺れたのだった。奴は後に私の内縁夫になった。

元内縁夫は「嫌い、しない」のネガティヴ、アルバイト君は「したい、する」のポジティヴな言葉というのが更に好印象。
ひょっとしてアルバイト君の実家はレストランとか旅館とか、サービス業なのかしら、と数日たった今も考えたりして。

これから毎回1階に座って、元気に「ご馳走様でした!」と厨房に声をかける男子をチェックしようかな。
何のために?ただの好奇心。あと、私も「君、素敵だわ」と言いたいのだ。

11月12日 『かんだやぶそば』,『紀尾井町プラザクリニック』

2006-11-20 01:38:20 | 抱茎亭日乗メモ
 ジェイソン君が『紀尾井町プラザクリニック』に行きたいと言う。
興味があるのは歯科なのか美容皮膚科なのか美容形成外科なのかわからないけど、とりあえず歯科でクリーニングしつつ相談すればよいのでは、と思って私の矯正の予約と同じ時間に予約を取った。

 お昼に淡路町で待ち合わせ、「野菜ラーメンと、かけうどんが大好きです」と言うジェイソン君を『かんだやぶそば』に連れて行く。
私は昔行った事があるような気がしたのだが、他の店(『神田まつや』か?)と勘違いしていた。
日曜日は休みの蕎麦屋が多い中『かんだやぶそば』はやっている。
列で待っている間、雑誌『Tarzan』を見ながら、日本の温泉とロシアのサウナについて話す。

『かんだやぶそば』は観光スポットにもなっているのか、英語のメニューもある。
帳場に座った女将の、独特な間と節回しで厨房に注文を通す声が名物だが、ジェイソン君は
「あの女性は何を歌っているの?」

「やまかけそばは卵入ってますか?」と聞いたら「そばのつなぎに卵を使っています」と言われる。
そうなんだ。わからなかったが。

蕎麦のいろいろをケータイのネット辞書を使って解説。食べ物の話いろいろ。

「ところで、『紀尾井町プラザクリニック』では何に興味があるの?」と聞いたら
「ただ、真理さんの友達のクリニックを見てみたかった」。
え?そうだったの?まあいいか、話を聞くだけでも。
歯ブラシ持ってる?歯医者の前は歯磨きしないとね、と言って歯ブラシをあげようと思ったら、固辞するジェイソン君。
よくわからないなあ。ジェイソン君もよくわかってない様子。

 クリニックに着く。友人YとNさんにジェイソン君を紹介。
Yはサングラスを掛けていた。

「なんか、よく話を聞いてみたら、特に何がやりたいわけでもないみたいなんだけど」
「全然構わないですよ。じゃあクリーニングだけ、無料にするからやってみる?」
と言ってくれたのでどう?
激しく拒否するジェイソン君。
「まあ無理しなくても」ということで私が診察の間に、クリニックを案内してもらう。

矯正装置を「1日何時間つけてます?」と先生に聞かれ
「10時間はつけてないかなあ」と言ったら
「だめだめ!パンツをはいている時間はつけるぐらいでないと」強く言われる。
ひえー。全然足りないではないの。正直平均5時間ぐらいしかつけてなかったかも。
喋りにくいし、つけ忘れて寝ちゃうんだよなあ。
おおいに反省し、改めることにする。

 診察を終えて、ジェイソン君も見学を終えて、4人で少しお喋り。
ジェイソン君の職場の人に宣伝してね、ってことでパンフレットを渡す。
「英語版も作らなくちゃね」とYとNさん。

「二人はお付き合いするの?」とYに聞かれる。
「いや、友達」

Yがローションをお土産にくれる。恐縮するジェイソン君。

 クリニックを出て、「なんだかきまりが悪かった」と訴えるジェイソン君。
私もよく確かめないで悪かったかな。
でも、YもNさんも楽しかったと思うし、ジェイソン君も「クリニックはすごくきれいでした。宣伝します」と言ってたので、双方良かったのでは。

「Yは『美の求道者』なの」とジェイソン君に言ったら、「わかります」。
身体張ってる、偉い。

11月11日 『安倍晋三の敬愛する祖父岸信介』出版記念シンポジウム&サイン会

2006-11-19 22:50:44 | 抱茎亭日乗メモ
 宮崎学&近代の深層研究会著『安倍晋三の敬愛する祖父岸信介』の出版記念シンポジウム&サイン会で神保町『東京道書店』。
テーマは「安倍晋三の〈政治的DNA〉と政権の未来」ということで、パネラーは宮崎学さん、平野貞夫さん、大窪一志さん。

 18:30開始だが20分ほど遅刻。
大窪さんの話を途中から聞いて、19時過ぎから宮崎さんのお話。

小泉は「ワンフレーズ・ポリティクス」と言われたけれど、阿部にはワンフレーズさえない、という指摘には笑ったが、やがて溜息。

最後に平野さんが話す。
「政治家の批評をする場合、ロイヤリティがどこにあるかを見る。論理ばかりではダメ。
岸のロイヤリティは『権力』。いかに権力を支配するかに力を発揮した。
角栄は『民衆』、中曽根は『自分』。阿部はわからん。
『頭が悪い岸』という人もいるけれど、それも誉めすぎでは。踊っているだけ。計算もない。
吉田は根に『アナーキズムとアニミズム』を持っていた。」
平野節は面白い。

「非核三原則は政策課題、と阿部は言ったが、あれは国是ですから。憲法より上にあるもの」
この原則さえ無視している阿部を、マスコミが突っ込めない理由について、他いろいろ。

 休憩の後質問タイム。

Q:党首討論で小沢氏があまり突っ込まないのは優しさ?
平野さん:あの人はよう喧嘩しないんですわ。

Q:阿部と喧嘩しようと思うんですが。「アメリカに与えられた憲法だから改正」にどう反論したら?
宮崎さん:議会だって、前の憲法だって、全部与えられたものでは。
平野さん:与えられたって、承認してるんだし。戦争に負けて、殺されもせず。

これはこの手のイベントでよくある質問。
Q:この状況で、個人はどうすればいいのか?
大窪さん:個人主義も自由主義も日本にはない。自分でやるしかない。自立しないと。自立は一人ではできない。壊していった部分社会を作ること。小さくても。
平野さん:抽象的ですが、所有欲求、存在欲求突詰めたら滅亡。共生の理念を追求しないと。
宮崎さん:もっと抽象的ですが、何をするにしても損をするんだってこと。奈良の例を見ても、解放運動が物理的利益の追求になってしまうのは、運動の限界。

Q:憲法は左派や自民党ではなくて、民衆が守っていたのでは?
宮崎さん:民衆運動が何かを壊した。高揚はあったがたいしたものではない。三井三池をどう見るか。大変だったが会社や組合は去って、民衆は公害を抱えて生きている。大衆運動はあまり意味がなかったのでは。改憲が60年安保世代の死に場所になるのではないか。

Q:阿部の国家主義的側面が出てくるのは何故?
大窪さん:1つは米中の関係が良いから。1つはこれまでの日本の強みがもう駄目だから。中国は近代民主国家ではない。その方が経済発展する。
「あの頃は良かった、もう1回」と思っている日本。もう駄目なのに。
「もう1回」には「国家の自信と誇り」が必要だとする阿部ら。そこに入り込むべきではない。
阿部の経済政策はまだわからない。

 面白かったが、10月29日の北海道のイベントにしても今日にしても、年齢層がとても高い。
若者はほとんどいない。
辺見庸は「国民はサッカーのサポーター。参加はしないが面白くなければブーイング。受ければよい」と言ったが、「補選に北朝鮮、核問題もあまり影響なかった。今や、サポーターからフーリガンになった」と宮崎さん。

そうかしら。小泉から阿部になって悪くなったように国民も悪くなった、という意味だと思うが、私には、テレビでダイジェスト番組見てコメンテーターの解説聞いて一人で「そうだそうだ」って言うだけのカウチポテト(死語?)になったという感じ。

11月9日 映画『武士の一分』

2006-11-19 08:03:06 | 抱茎亭日乗メモ
*ご注意:ネタバレあり。

 山田洋次は好きではない。
『たそがれ清兵衛』も絶賛されていたし、直接誰かに「殺陣が素晴らしい」と勧められたが見なかった。
「勝新の『座頭市』よりすごいのかよ?」と、見ないで決め付けていた。

しかし、三船敏郎や勝新や裕次郎に比べたら小粒ではあるものの、木村拓哉は現在日本のトップスターだし、その人が最高に頑張って、どのぐらいの映画になるかはかなり興味がある。
挑戦するなら若手の作品にして欲しいような気もするが、それは今後に期待するとして。

 会場は満席だった。
上映前、隣の女性に「上映時間何分って言ってました?」と聞かれる。
スタッフが上映時間を言ったのだが、私も聞き逃した。
その女性が、上映途中ケータイで時間を確認しているので魂消る。
おい!どういう了見だ?! 画面の中の刀を奪って、その女を切りつけたくなる。

 映画は良かった。嫌いと言いつつ泣いている私。
木村拓哉は頑張っていたと思う。

しかし泣きながら、どうなのかな、とも思う。
毒見役の武士が毒にあたって命が助かったのに、あんなに絶望するだろうか?
江戸時代なんて、そこここに病気やら怪我やらがあったのでは。
全然大丈夫、座頭の市っつあんがいるじゃん!と思ってしまった。

夫と妻の苦悩もよくわからない。
夫に相談せずに行くか?
「殺してくれ」と言われてもそうしないくらい愛しているのに、妻の異変に気付かないかね?
まあ、夫婦の事情はそれぞれなのでいいけど。

最後も早々わかっちゃうし。予定調和的。山田洋次的?
木村拓哉は現場を「道徳の授業を受けているようだ」と言ったらしい。
感動と尊敬の意味での発言だと思うが、この「これぞ日本の心。美しき日本人」みたいなのが嫌いなんだなあ。

でもやはり『たそがれ清兵衛』も見たいと思ってしまう、私もニッポン人。
「山田洋次の一分」か。

11月8日 映画『ギター弾きの恋』

2006-11-18 17:39:02 | 抱茎亭日乗メモ
 新文芸坐にて映画『ギター弾きの恋』を見る。
面白かった。
あのポスターのように、金ぴかお月様のブランコで、美しいギターを聞かせるのかと思ったら!
才能のあるダメ男って可愛い。

映画を見始めて、あら、実在したギタリストの話なのね、と気付く。
エピソードの合間に縁の人が人となりを語る、というドキュメンタリーの手法。
しかしギターは素敵だが、男としてかなり情けない話なので、これはウッディ・アレンの創作の部分が大きいんだろうなあ、と思った。

このブログを書くためにネットで調べたら、なあんだ、完全なフィクションだったのか。
やられた、と一人で笑った。
ウッディ・アレンはホントに洒落てて好きだ。

ショーン・ペンもいい。
胡散臭いけど憎めない、ギターを持たせれば最高、でも恋は切ない。を完璧に演じていた。

11月6日 記す女

2006-11-10 03:48:59 | 抱茎亭日乗メモ
 今日は彼と初デート記念日。

 私は記念日女であるが「記す女」でもある。
子供の頃から日記を書いていたし、交換日記も複数の友達としていた。
Hちゃんとの交換日記は50冊を越えていると思う。小学校5年生から高校まで続いた。
高校1年生で初めてアルバイトをしてからおこづかい帳をつけている。

ダイエット目的で食べたもの記録をつけた時期もある。カロリー計算もしていた。
大学生になって毎日着たものを記録し始めた。カラーの絵を書いていた。
食べたもの、着たもの記録は忙しくなって止めてしまった。

 彼に「さて、1年で二人は何回デートしたでしょう?」と聞いてみた。
「わからない」
「当ったら願い事1つ叶えてあげる」
と言ったのだが、残念。彼の予想の約1.5倍の数だった。
「すごいねえ」
彼も驚いたが私もビックリ。

二人はこれからもずーっとラブラブでいられるだろうか。
私はこれまでこんなに「愛してる」って言われたことはないし「愛してる?」って聞かれたこともない。
イタリア人か?と思うぐらい。
ああ幸せ。ああ楽しい。

彼もこんなに愛されたことはないって思ってくれれば嬉しいけれど、それはわからないので、私は惜しみなく愛を捧げるのみ。