2013年10月のフラメンコ・フェスティバルでは、生ロシオ・モリーナの超絶技に圧倒されました。
イベントの広報担当の西脇美絵子さんに「岡村洋一のシネマストリート」“MARIBARコーナー”でフラメンコ解説をして頂いたり、日本初のフラメンコ・フラッシュモブを目撃したり、奥深いフラメンコの世界を、また少し知りました。
そして今年のフラメンコ・フェスティバルも、すごいラインナップらしい!
サラ・バラスもアンダルシア舞踊団もスペインを代表するアーティスト、舞踊団です。しかもどちらも来日は10年以上ぶりで、フラメンコファンにとっては待望の来日となります。
サラ・バラスといえば、映画『フラメンコ・フラメンコ』に登場する名だたるフラメンコ界のスターたちの中でも、一際印象に残る存在でした。映画のポスターにもなりました。
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サラ・バラスの足さばき(サパテアード)! 目を奪われます。この動画もカッコイイ!
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サラは2010年の『フラメンコ・フラメンコ』出演後、妊活に入り、2011年長男出産後復帰しました。1年半のブランクを全く感じさせることなく。
2013年にはバービーのスペイン上陸35周年を記念してサラのバービーが作られたという。スーパースターなのですね。
今回のフラメンコ・フェスティバルで上演されるのは 『ボセス フラメンコ組曲』。
2014年2月急逝したフラメンコ・ギターの神様パコ・デ・ルシアを始め、日本にフラメンコブームを巻き起こした舞踊家アントニオ・ガデスら、道半ばでこの世を去ったフラメンコの巨匠たち、サラにそして現代フラメンコに多大な影響を与えた先駆者に捧げられた作品です。
彼らと親しくしていたサラが、直接聞いた彼らの「声(ボセス)」にインスパイアされ、彼らへの思いをサラ自身の「声」で綴って行きます。
Sara Baras "Voces"ダイジェスト版
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私は映画『ジプシー・フラメンコ』を見て知ったカルメン・アマジャという、サラが生まれる前に亡くなった舞踊家へのオマージュのブレアに期待し興奮しています。
カルメン・マジャ(1963年映画『バルセロナ物語』より)
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一方のアンダルシア・フラメンコ舞踊団は、フラメンコの保護をその法令で定めるアンダルシア州(正確には自治政府)立の舞踊団として 1994年誕生。当初はアンダルシア舞踊団という名前でしたが、2004年アンダルシア・フラメンコ舞踊団と名前を替えました。
マリオ・マジャ、マリア・パヘス、ホセ・アントニオ、クリスティーナ・オヨスと、スペイン舞踊の歴史に残る偉大な舞踊家たちが歴代の芸術監督をつとめ、アントニオ・ガデスから現代フラメンコを代表するエバ・ジェルバブエナ、ハビエル・ラトーレらまで、錚々たる舞踊家たちの振り付け作品を上演してきました。
世界各国で公演、日本へも1998年東京、2005年愛知万博と2回やってきました。創立メンバーだったイスラエル・ガルバン、ベレン・マジャ、イサベル・バジョンをはじめ、ラファエル・カンパージョ、フェルナンド・ロメーロら多くの一流フラメンコ舞踊家を輩出しています。
2011 年より芸術監督は公募となり、5代監督をルベン・オルモが勤め、ラファエラ・カラスコがそれを継いで現在にいたります。ラファエラはこの舞踊団の創立メンバーの一人で、後、ソロで活躍。
洗練されたスタイルのフラメンコで知られる彼女は2002年創立した彼女の舞踊団でも次々と素晴らしい作品を発表してきましたが、2013年秋にアンダルシア・フラメンコ舞踊団芸術監督就任。
2014 年1月「エン・ラ・メモリア・デル・カンテ1922」を初演。
秋に舞踊団20周年記念作「イマへネス」を初演しました。
芸術監督ラファエラ・カラスコがつくりあげた同舞踊団30番目の振付作品となります。
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振り付けは現在のラファエラ・カラスコと舞踊団ソリストの一人、ダビ・コリア。音楽は舞踊団ギタリストと歌い手たちによるフラメンコ曲。記念作品といってもこれまでの作品のアンソロジーではなく、歴代の監督たちの作品の、カンテラやマントン(フラメンコで使う大判のショール)といった小物などから自由にイメージをふくらませています。
椅子を使った群舞。
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連獅子か!(笑)と言えなくもない?長~~~いドレス。
長身のウーゴ・ロペスは200㎝近い体で小さな箱の上で踊ったり
と、なかなかユニークであります。
イマヘネスとはイメージ、画像のこと。5人の歴代監督をあらわす、5つのシーンからなっています。舞踊団の歴史の中の瞬間の画像がラファエラのイメージする力で大きくはばたく。全編を通してシンプルで美しくスタイリッシュ。大掛かりな装置などはなにもない舞台ですが映像を効果的に使用し、見事な舞台空間を生み出しています。
フラメンコの伝統をふまえ、卓越したテクニックと現代的な美学をもって展開していくフラメンコ絵巻は初めてフラメンコを観る人も、昔からのファンも魅了することでしょう。
フラメンコ・フェスティバル・イン Tokyo
■サラ・バラス
「ボセスーフラメンコ組曲ー」
9月21日(月祝)19:00開演
22日(火祝)14:00開演
■アンダルシア舞踊団
「イマヘネス」
9月23日(火祝)16:00開演
場所 東急シアターオーブ
チケット料金 S 12,000円/A10,000円
2公演S席セット券22,000円/3公演S席セット券 33,000円
【全席指定・税込】
※U‐25チケット:6,000円。(※観劇時25歳以下の方が対象です。お席は指定できません。数に限りがございます)
※セット券、U-25 チケットは、チケットスペースにて電話予約のみ・前売りのみ取扱
お問合わせ チケットスペース tel.03-3234-9999
※未就学児入場不可
※営利目的の転売禁止
※車イスでご来場予定のお客様は事前にチケットスペースへご連絡ください
フラメンコ・フェスティバル公式ホームページ
http://www.parco-play.com/web/play/flamenco2015/
フラメンコ・フェスティバル公式ブログ
http://flamencofestivalintokyo.tumblr.com/