空飛ぶ自由人・2

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『ONE PIECE 実写版』

2023年09月09日 23時00分00秒 | わが町浦安

[ドラマ紹介]

尾田栄一郎によるコミックの実写版映画。
原作は、
「週刊少年ジャンプ」に1997年から
四半世紀も連載中の作品。


単行本は第106巻まで刊行されており、
国内累計発行部数は日本の漫画では最高となる
4億1000万部を突破している(2022年時点)。
中でも第67巻は初版発行部数405万部で、
国内出版史上最高記録を樹立。
第57巻(2010年3月発売)以降の単行本は
全て初版300万部以上発行を継続している。
2015年6月15日には
「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」として、
ギネス世界記録に認定された。

海外では翻訳版が60以上の国と地域で販売されており、
海外でのコミックス累計発行部数は2022年8月時点で
1億部を突破している。

1999年よりテレビアニメがフジテレビ系列で放送されており、
既に1000話を越え、
東映アニメーション製作のアニメ作品としては
最長のロングラン作品になっている。

その他、数々のスピンオフ作品、ノベライズ、
ゲーム、映画(15本)、アイスショー、イベント、
スーパー歌舞伎、玩具、展覧会他
メディアミックスの形で展開しているが、
今回のドラマシリーズは、
初の実写化
しかも、アメリカで。
Netflixのオリジナル作品
相当な予算をかけたらしい。

と書いてはみたが、
実は、私はコミックの情報難民で、
「ONE PIECE」という漫画がヒットしていて、
歌舞伎にまでなった、
ということは知っていたが、
全く予備知識なし
本ドラマを見て初めて海賊の話だと知ったくらいだ。

海賊王ゴールド・ロジャーが
死刑の際に口にした「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、
海賊達が覇権を賭けて争う「大海賊時代」が到来。
フーシャ村に住む少年モンキー・D・ルフィは、
村に滞在していた海賊、赤髪のシャンクスと知り合いになり、
海賊への憧れを募らせる。
ある日ルフィは「ゴムゴムの実」という悪魔の実を食べ、
全身が伸び縮みするゴム人間となってしまう。
ルフィは、村を去る間際のシャンクスから
トレードマークの麦わら帽子を託され、
将来立派な海賊になって再会することを約束する。

シャンクスとの別れから10年後、
修行を重ね17歳になったルフィは、
海賊王を目指してフーシャ村を旅立ち、
海軍に入ることを夢見る少年コビーと出会う。
ルフィは女海賊アルビダを倒し、
コビーを海賊船の雑用係から解き放つ。

ルフィとコビーは海軍基地の町・シェルズタウンに到着する。
「海賊狩り」の異名を持つ賞金稼ぎロロノア・ゾロ
捕らえられていることを知ったルフィは、
海軍基地に乗り込み、ゾロを救い出す。
二人は海軍に入ったコビーと別れ、
世界中の海賊が集まる海「偉大なる航路(グランドライン)」を目指す。

次に訪れたオレンジの町で、
海賊専門の泥棒ナミと出会う。
ナミが優れた航海術を持つと知り、
ルフィは彼女を仲間に誘い、
二人は互いの目的のために手を組むことになる。
ルフィとゾロは、町を荒らす海賊、道化のバギーから
「偉大なる航路」の海図を奪うため、海賊団に戦いを挑み、
バギー相手に勝利を収め、町を後にする。

次に立ち寄った「シロップ村」で、
ルフィはウソつきの少年ウソップと出会い、
新たに狙撃手として仲間に加え、
さらに海賊船「ゴーイングメリー号」を譲り受ける。

ルフィ達は海上レストラン・バラティエに向かう。
そこで副料理長にして凄腕の料理人・サンジと出会い、
新たに料理人サンジを仲間に加える。

ルフィ達は、行方をくらましたナミを追い、
コノミ諸島・ココヤシ村に上陸する。
そこは、魚人の海賊アーロンが支配する土地であった。
ルフィ達は、ナミを救うため、
アーロン一味の根城・アーロンパークに殴り込む。
島はアーロン一味の支配から解放され、
航海士ナミが正式に仲間に加わった。

東の海の大物海賊達を次々に打ち破ったルフィの情報は海軍にも伝わり、
ルフィには最高額の懸賞金が懸けられる。
それを一人前の海賊に認定されたと捉えたルフィは
ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジら仲間と共に、
「偉大なる航路」に向かって、出航していく。

ここで、シーズン1の8話は一応終結する。

単行本で言うと、ようやく12巻。
現在まで発刊された106巻のようやく1割を消化したところ。
とういことは、シーズン10はおろか、
もっともっと長いシリーズになる予感。

前に書いたとおり、
私は「ONE PIECE」という漫画は読んでいないので、
コミックとの違いもアニメとの違いも、
全く知らない、白紙の状態で観た。

で、感想は・・・面白い。
まず、CGの見事さ
海の情景、町の景観、建造物、自然、
ことごとく質の高いCGで作成されている。
次にセットの豪華さ
相当な金を注ぎ込んだと思われる堅固なセットで展開される
アクションは見応えたっぷり
そして、ルフィと仲間たちを演ずる若い俳優たちのエネルギー
どういうオーディションで選ばれたのか知らないが、
ことごとく、魅力的な若者たちだ。


キャスティングについて尾田は
「顔、口の大きさ、手の大きさ、雰囲気、所作、
声質、演技力、身長、仲間同志のバランス etc…
世界各国のスタッフと議論を重ね、決定しました」
とコメントを寄せている。
中でも、
三刀流の日本人剣士、ゾロを演ずるマッケンユウ(新田真剣佑)が
憂いに満ちた眼差しで、魅了する。
アメリカでも人気が出るのではないか。


それに加え、海軍中将のモンキー・D・ガープ(実はルフィの祖父)
を演ずるヴィンセント・リーガンや
レストラン・バラティエの料理長の
クレイグ・フェアブラスックら
年配の俳優たちも味のある演技を見せる。
サンジとゼフの別れの場面は涙を誘う。

いかにもコミックの実写化らしい
誇張や荒唐無稽さはあるが、
これはこの種の映画に付き物で仕方ないと言えよう。

物語の進展と並行して、
若者たちの過去が描写されるが、
どれも切ない話だ。

根底にあるのは、勇気と冒険、そして友情。
地球の全貌が明らかになる前の
水平線の向こうに何があるか分からない、
期待と夢にとらわれた人間たちの
熱い思いが貫く。
なにしろ、連載26年に及ぶ原作コミックが作られた
壮大な世界観・巧緻な設定のストーリー
原作者の尾田がエグゼクティブプロデューサーとして参加しているから、
それは保存されている。

シーズン2が何時になるのか知らないが、
「ONE PIECE」実写版でも高い質の作品を作り上げた。

8話で計8時間31分

8月31日からNetflixで配信中。