月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩-Space 架空の球

2008-03-16 20:23:05 | 


     架空の球


    ついには
    ひとりだけとなる
    この球の上
    たまたまのものか
    百億の年過ぎるごとに
    ついには
    ひとりだけとなる
    寂しい
    架空のくりかえし球などは
    要らない
    要らないと
    だれがだれに言うのか
    蝶のように天使の舞う
    隙間なども
    見えて
    百億の年分の記憶
    どこに消えて行くのか
    探そうにも
    ひとりが去れば
    ゼロに帰す
    お話のなかでは
    神の
    再生する
    あてもない



                           June 2006  

コメント
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