かれらはレンズです
眼がそこを通り抜ける
馴れたもの
*
止せというから止した
使い古したので止した
胸がきつくなったので止した
それでなにも見当たらない
なにも入りこんでこない
それならなにも出ないと言いだす
だからなんなのだ
だからだからだから
どこにも見えないようである
*
狭苦しいぷろむなあど
案内板は皮に生え立つ
髪の先あたり
秘密にしておいた
あそこのスイッチの故障か
バレてしまうからである
いやだいやだと言う
別の方をむくのは
手に負えない間に終着地
先なんかまるで見えない
先なんか知ったことではない
窓から地平線が見える
夢のぷろむなあどのそば
永遠の眼に映る青のかあてん
あとになると正体が分かるね
*
夜明けに裸足でガソリンスタンドの前を通る
近づくパトロールカーの警官は丸裸
遠くの信号は黄金色
どこのだれが怪しいというのだろう
思い出の立体フォートグラフ
端は崖っぷち
*
だれにも語らずに
なにもかも内に沈めて流れる
そんなひとのそばで夢ばかりみて
語り方を知らずに流れる
約束事みたいに直流する
その様を忘れていない
*
Y町に向かって左にDホテルのある通り。色
盲の射撃手が立っていて、ぬかりなく辺り
に視線を巡らせている。銃口を向ける方向
を見定めるようにして。哀れにも失禁。その
ままーー彫像に成り変わる。その様、しかと
拝見。
*
わたしはなにもしなかった
なにも言った覚えがない
声の届かない所にいた
足がないので近づけない
わたしにはなにもできなかった
丸をひとつ描くことさえも
愛することもできなかった
顔を見たこともない
だから
おまえは謎のままだ
こちらにやってくるまでは
1990年作
にほんぶろぐ村
眼がそこを通り抜ける
馴れたもの
*
止せというから止した
使い古したので止した
胸がきつくなったので止した
それでなにも見当たらない
なにも入りこんでこない
それならなにも出ないと言いだす
だからなんなのだ
だからだからだから
どこにも見えないようである
*
狭苦しいぷろむなあど
案内板は皮に生え立つ
髪の先あたり
秘密にしておいた
あそこのスイッチの故障か
バレてしまうからである
いやだいやだと言う
別の方をむくのは
手に負えない間に終着地
先なんかまるで見えない
先なんか知ったことではない
窓から地平線が見える
夢のぷろむなあどのそば
永遠の眼に映る青のかあてん
あとになると正体が分かるね
*
夜明けに裸足でガソリンスタンドの前を通る
近づくパトロールカーの警官は丸裸
遠くの信号は黄金色
どこのだれが怪しいというのだろう
思い出の立体フォートグラフ
端は崖っぷち
*
だれにも語らずに
なにもかも内に沈めて流れる
そんなひとのそばで夢ばかりみて
語り方を知らずに流れる
約束事みたいに直流する
その様を忘れていない
*
Y町に向かって左にDホテルのある通り。色
盲の射撃手が立っていて、ぬかりなく辺り
に視線を巡らせている。銃口を向ける方向
を見定めるようにして。哀れにも失禁。その
ままーー彫像に成り変わる。その様、しかと
拝見。
*
わたしはなにもしなかった
なにも言った覚えがない
声の届かない所にいた
足がないので近づけない
わたしにはなにもできなかった
丸をひとつ描くことさえも
愛することもできなかった
顔を見たこともない
だから
おまえは謎のままだ
こちらにやってくるまでは
1990年作
にほんぶろぐ村