月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩-Space  唄

2010-11-02 22:50:13 | 


        定まりのないこと
        たえずその伸びる処変える
        気流に似て
        その浮く影泳ぐ影
        淡くも見えて
        あたしかなしいのおおおお
        歌うのである
        暦をめくり
        ぽおおおおんと
        カラカラに渇く日の只中
        浮き出して
        あたしかなしいのおおおお
        それに始まり
        それに終わる
        単調で
        メロディアスな一行
        なぞるだけではない
        思いこめて新たに
        何故に飛び出してしまうのか
        十八番
        飛ばしてしまうのか
        遠回しの愛こめて
        あたしうれしいのおおおお
        取り替えても
        変わらない
        あのバス停のそば
        あのドラッグストア前である
        あの底なしの海の上
        あのせり上がる高峰の頂で
        あの尾をひく哀愁
        帯びる波
        震わせるのである
        その至近の
        喉

                       from Six Poems No.11 2006         
 

        
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