月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩-Space  知らない、と過ぎるのと

2010-05-30 22:45:03 | Weblog
                          すんなりと
                 ドアーから
     入ればいいところ
     なのに
     見ていると
     壁の一角を
     通り抜けている
     無音の眺めの中
     あれを掴み
     あれに接近
     あれに交わり
     あれに反発
     あれを凝視
     いつの間にやら
     細い糸
     らしきものを
     辿り
     スル
            スル
                   スル
                          スル
     上方へ
     あるいは何処とも知れない
     彼方へと
     訳も知らせずに
                          スル
                   スル
            スル
     スル
     見えるのと
     見えないのと
     かたちになるのと
     はるか
     はるかに
     消えていくのと
     色だの
     音だの
     帯びてくるのと
     もう
     知らない
     知らないと
     過ぎるのと


                    from Six Poems No.6 2003

                     
          
            
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カテゴリーアイズ/例えば野良猫/偏見

2010-05-25 23:04:07 | Weblog
外から見ている。或るイメージをもって、外から見ている。良くも、深くも知らない、ということがあるかもしれないし、知ってはいても、その知り方に問題があったりすることもあるかしれない。何かに対して偏見を抱くということ、人間、それから逃れられないもののようですね。ある人種、ある国、ある人、ある大学、諸々・・・・。ある種の感情をもって、見る。その感情の背後にある個人的な経験背景。

個人的な、心の回路の中にあるなにかしら。神経。呼び覚まされるもの。それが、あることを正しい事実として見せなくさせる、ということがあるようです。われわれ、事実というより心理的な世界の住人。なかなかに、難しい。
事実が正しく理解されない、正しく受け止めてもらえない、というのはそれが求められる場合には、非常に困ったことになるわけですね。例えばひとつの人種、その性格、部分を一括りに、その人種はみんなこうだ、というように括られたのではね。





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詩-Space  五月/風

2010-05-21 23:02:35 | Weblog


         ワタシが
         ワタシのように動くのを
         至近で見ている
         雨
         止んで間もない
         歩道の
         ワタシ

         などと
         言葉にする今年の
         五月は
         また別の風吹いている
         模様
         黒色坂道下るのか
         空色坂道上がるのか
         ちがいを
         野良猫メリーに
         問おうかな
         
         などと
         定休日のスーパーD
         見やりながら
         思い浮かべて
         そちらに向かうタイプ
         なんだな
         改めてその傾向
         視たりなど
         する

         そんなエリア
         狭すぎるのか
         視えているものしか
         視えない
         風の色など
         手に負えないものは
         知ったことでは
         ないと辺りの
         眼
         洩らす
         
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