月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩=Space  あ

2009-04-28 18:30:09 | 

   季節は
   習い覚えたように音
   立てずに巡る
   などと
   体に染みついた色
   なぞるように
   一描き
   するのは理由が
   あるからなんだろうね
   なあんにも
   知らずに回転するとも
   思えない
   軸
   発見したのが
   たった
   今
   そこの何百回きいても
   覚えられない
   花の名
   記憶に刻み込む
   ための新たな
   一歩
   踏み出すのだとか
   本当のような
   嘘
   洩らしている
   その時に
   なにかと擦れる音
   立てていた指のこと
   おそらくは
   見事
   忘れられている
   周辺で
   今日の雲
   高く浮いて
   あ
   っと
   のけぞる

                          March 2009 
        
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詩-Space  四月

2009-04-19 12:54:20 | 
         そこ
         半円球型テーブル上の
         黄金色ボール
         傾けば
         ああ
         と
         当然
         流れる
         そうして
         底の底まで落下する
         終わりのない
         ほどの
         時間

         その方向から
         フナバシ
         いつかの
         路上
         そこに充ちる彼らを
         形容など
         しない
         眼
         誰のものだか
         そこ
         アンドゥパン
         ダン
         ウィンドウにね
         張りつくみたいに
         ふたつ
         ずり落ちれば
         絶望までいきそうな
         危うさが
         消えない
         時間帯

         カーヴして日は
         変わる
         ので
         体
         曲げて
         逆らわないあれは
         カモノ
         チョウメイ?
         漕がなくても進む
         退化を
         点
         にまとめて
         そこ
         円球テーブルの
         上に
         立て
         る


                        April 2009



  
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詩-Space  ある地方の話

2009-04-04 07:45:11 | 

      夢の中のあの
      街角
      あのひとびとに
      ここから
      会いに行けないような
      距離
      思わせて
      そちらの揺れる基地
      位置不確かで
      前触れなく掻き消えたり
      などする

      そんな地方の話
      あちらには
      通じないんだろうな
      山ひとつ
      あるいは二つむこう
      程度のこと
      でもね

                             January 2009

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