藍
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ひとつのいのちの中には底無しの無限境があるのです地球の世界のすべてもその内に見ることができるのであるとあちらから頭の左上方テンテンテンテンと一キロほど歩んだ先あたりからある時声がしたのでありますその時その場に立ったままじいっとその無限境地球の世界のすべてが見える底無しのホールを覗きこんだのですがその時私というのはこの私というひとではない誰ということのない機能のような眺めをしていたのですそしてまた以来私というのが無限境そのものに見えることもあるのです
以降次回
from Six Poems No.8 2004