眼で舐める
同じなのに
別のことを言う
別に思って
背中を転がる
頭の重さは計り知れないので
ついには突き抜けるものかと
柔らかな地の球
同じ記憶なのに別のことを言う
元々同じではないから
針で刺しなどすれば別な反応
と見る次には薔薇色の総体のことを思い
ブランコ
揺れるにつれて位置ずれて
当たる壁などゼリー
真紅がかって耳ともなるので
沈められた声など忘れ難く戻るのは
いつも同じ道
同じセレナーデ
作り人は知らず
だが永遠のように長らえるエキスありて
当方などそこに寄る
何処の当方か分からないままに
そこに寄る
無数の唯一無二を
眼で舐める