月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

読まれるための人類史みたいに

2024-07-03 18:48:48 | Weblog

                 読まれるための人類史みたいに

 

読まれるための

人類史みたいにぼんやり

立っている人がいて

カラッポ

と自認する

悲しい日というのもある

でもなんと美しいという

光景は

至るところにあって

これを見る眼を失う人類史の

終焉は

あるべきものではないです

いずれは終焉と

生きている間は日の中で繰り返し

飛び上がると容易に

時間の先の究極が掴めてしまう

嘘のトンネル

伝わるようなことは言わない

伝わるとも思わない

全景閉じていると微笑を見せる

全て幻想に似る

全て幻想以前に戻る

その時そこにあった瞬間

消えずに留まるわけではない

鋭利な剣ともならない

全て迷路に似る

全て迷路以前に

戻る

 

 

       

 

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詩-Space  眼で舐める

2018-03-13 07:31:49 | Weblog

 

          眼で舐める


同じなのに

別のことを言う

別に思って

背中を転がる

頭の重さは計り知れないので

ついには突き抜けるものかと

柔らかな地の球

同じなのに

別のことを言う

元々同じではないから

針で刺しなどすれば別の反応

と見る次には薔薇色の

総体思い

ブランコ

揺れるにつれ位置ずれて

当たる壁はゼリー

真紅がかって耳ともなるので

沈められた声など忘れ難く

戻るのは

いつも同じ道

同じserenade

作り人は知らず

だが永遠のように永らえるエキス

ありて

当方そこに寄る

何処の当方かは解らない

ままに

そこに寄る

無数の唯一無二を

眼で舐める

                                                                  2014

 

                                         

 

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Six Poems No.15 発行

2013-04-09 16:37:39 | Weblog

   

 

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詩-Space  感情を貼る

2013-03-27 10:42:30 | Weblog

 

                                    

 

 

                                                          感情を貼る

 

感情を貼る

濃緑の

或る野良の

ペルシャ

ネコ

ブロンクス生まれの

A・W

記憶の中のあの

別れの

上に

またeveryday's

公園夜景

扉の

 

ところで

貼るものか

感情

というひびきに

見えること

無い

とも返る

 

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Six Poems No.14 発行のこと

2011-02-05 23:30:03 | Weblog


「Six Poems」は、2000年に始めた個人詩誌で、今回は一年九カ月ぶりの発行。その誌名は単純に、最初に六つの詩を載せたことからの、たまたまのことからのようなもので、改めて誌名を考えたくもなることもあったけれども、結局はそのまま。
当ブログにも、過去にそれに載せたものを入れているけれども、ともかくプリントをして配布をするという形、自身としては好ましいと思える形ですね。



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詩-Space  現われ消えの

2010-08-19 21:54:04 | Weblog
    頼みもせんのに遠吠噴出攻め趣味なんだと奴
       ワタシ肉剥ぎ好き骨見好き格好つけんな悪徒
    このみなんだがゲテモノの君股に二重丸つけ
       あんたとおあそび雲掴み他国の事知らんもの
    隣り合わせでもさ空気吸い同志でも見所違い
       コッケイ欲深コケコケ無恥巡り愛らし首回し
    奪い取り屋なんだ取られるお前阿呆とその眼
       八角形で魅惑的なの妄想酔いの哀れ筋金入り
    台上二本足立ち権威丸出し丸裸見え切り百度
       アワアワ溜息ウナッテ反吐吐き慎んでお届け
    花びらつけて天空経由お日さまワラットルね
       前後不覚の束の間流れ旅此の地ワタシ恐くて
    怪奇シーンの連続なんだものな倒錯世界めき
       あんな登場者故郷土星にはいねえココ妖怪境
    のめって百掻きうなってこきおろし捻り曲げ
       愛の蹴り上げクセになってホイ模様替え忘れ
    憎めねえのその生態焦りの変幻出ドコロ錯誤
       言わせておくなよ泡吹け法螺吹け通りゃんせ
    現われ消えのオ最後マボロシ神様罠掛けポン
       理想をきいてくんな願ったのにさ耳なし無情
    で這いずり損の気づかれ儲け弱るぜキホーテ
       なんての突き抜けアッケンカランのブギウギ
    ガマの艶出し体液流し狂い回りの敵さん眺め
       美女化け蝮変わり極道転化地の上広しと滑走
    見たっけ遠い日懐かし対決奇編のまねき出し
       あの吸血鬼ひとの心の泥沼棲まい今何処巡る
    なんぞと流し目こっち向いたら闇かぶせ決め
       もう及びでないの悪の短命花に及ばず鐘の音
    かなた戦いで物悲し熱の消え跡難被り時使ひ


                     月刊近文4月号 1987   
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詩-Space  顔

2010-08-18 17:41:30 | Weblog
        どの曲がり角 
        あるいは平原で見たのか
        探り出そうとする
        顔
        そこを外すわけにはいかない
        手を淵に向けて差し込もうとする
        どこを開いても場面を超えて
        影に段差はない
        奥へと沈んでいこうとする
        平面なので
        動きはとれないのである
        時間はどちらに向けても滑る
        顔も音立てずに滑る
        空は見ていながら知らぬ顔をする
        訳はなかなか見えてこない
        それゆえ一個の重石を選ぶ
        忽ちにして底が抜けて道が見えなくなる
        僅かな手がかりもおそらくはない
        とうに消失していて
        微笑ませるのは苦しい
        顔
        食い下がることを選ぶ
        攪乱された言葉並べる
        伝えたいことおそらくは山ほど
        だがてっぺんだから見えるわけではない
        辺りを長々と辿る
        シンプルな一言など下る
        白と黒の真ん中に
        延々と浮かぶ
        顔


                        from Six Poems No.12 2007   
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旅人は戻らない

2010-07-20 05:31:13 | Weblog
No Traveller Returns
「旅人かえらず」
という西脇順三郎の詩集あり。
タイトルから、普通に連想されそうなあるイメージ。
その長篇詩の最後の二行。


      幻影の人は去る
      永劫の旅人は帰らず



地上、というわれわれが訪れる唯一の場所。
無二。
ここでの体験の語り方。
そのようなことに思いを馳せて、No Traveller Returnsの詩の言葉なども、思う。
彼に与えられたような優れた能力が、可能にしてくれること。
更に更に別の、別の人々の、別方向、別領域の言葉のことなどを、思う。
すべてここでの体験の中に含むものとして。
発したそのひとびと、当人にとってのね。


それらに触れて、自身が最も好ましいと感じるのは、どのあたりの言葉か。
そのようなことを、考えたりなどする。
共感覚える言葉ある辺り。
彼の豊かさもね。

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詩-Space  infinity/夢幻/昼

2010-06-01 22:52:55 | Weblog




        閉じた眼をこの宇宙世界に向け
        ゆっくりと開いて
        緩やかに
        また
        閉じる
        その間に
        流れ過ぎる一億の年

        何者の眼
        である筈のものか
        追っている
        昼
       
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詩-Space  知らない、と過ぎるのと

2010-05-30 22:45:03 | Weblog
                          すんなりと
                 ドアーから
     入ればいいところ
     なのに
     見ていると
     壁の一角を
     通り抜けている
     無音の眺めの中
     あれを掴み
     あれに接近
     あれに交わり
     あれに反発
     あれを凝視
     いつの間にやら
     細い糸
     らしきものを
     辿り
     スル
            スル
                   スル
                          スル
     上方へ
     あるいは何処とも知れない
     彼方へと
     訳も知らせずに
                          スル
                   スル
            スル
     スル
     見えるのと
     見えないのと
     かたちになるのと
     はるか
     はるかに
     消えていくのと
     色だの
     音だの
     帯びてくるのと
     もう
     知らない
     知らないと
     過ぎるのと


                    from Six Poems No.6 2003

                     
          
            
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カテゴリーアイズ/例えば野良猫/偏見

2010-05-25 23:04:07 | Weblog
外から見ている。或るイメージをもって、外から見ている。良くも、深くも知らない、ということがあるかもしれないし、知ってはいても、その知り方に問題があったりすることもあるかしれない。何かに対して偏見を抱くということ、人間、それから逃れられないもののようですね。ある人種、ある国、ある人、ある大学、諸々・・・・。ある種の感情をもって、見る。その感情の背後にある個人的な経験背景。

個人的な、心の回路の中にあるなにかしら。神経。呼び覚まされるもの。それが、あることを正しい事実として見せなくさせる、ということがあるようです。われわれ、事実というより心理的な世界の住人。なかなかに、難しい。
事実が正しく理解されない、正しく受け止めてもらえない、というのはそれが求められる場合には、非常に困ったことになるわけですね。例えばひとつの人種、その性格、部分を一括りに、その人種はみんなこうだ、というように括られたのではね。





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詩-Space  五月/風

2010-05-21 23:02:35 | Weblog


         ワタシが
         ワタシのように動くのを
         至近で見ている
         雨
         止んで間もない
         歩道の
         ワタシ

         などと
         言葉にする今年の
         五月は
         また別の風吹いている
         模様
         黒色坂道下るのか
         空色坂道上がるのか
         ちがいを
         野良猫メリーに
         問おうかな
         
         などと
         定休日のスーパーD
         見やりながら
         思い浮かべて
         そちらに向かうタイプ
         なんだな
         改めてその傾向
         視たりなど
         する

         そんなエリア
         狭すぎるのか
         視えているものしか
         視えない
         風の色など
         手に負えないものは
         知ったことでは
         ないと辺りの
         眼
         洩らす
         
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闇 / What do you think?

2010-04-29 22:58:07 | Weblog


        What do you think?
        ほんとうに
        愛するひとを
        傷つける
        深く愛されていること
        知りながら
        傷つけること止まらない
        胸抉られつつも
        止められない

        闇
        抜けることなかったね
        闇
        そこにもあったのだね
        そのせいにして
        良いものでもない
        けれど
        宿命のようにね
        闇

        What do you think? 


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詩-Space  四月/白壁の窓に寄る影

2010-04-22 22:50:38 | Weblog


        寂しいだろうね
        なんの便りもなければね
        空からも
        彼方の街からもなにも
        届かなければね
        忘れられたみたいに
        なるんだろうね
        それは
        欠けた側に思いの
        傾きすぎている時だから
        多分ね

                              April 2010
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20㎞歩いて通う中学生 / エピソード

2010-04-17 00:49:15 | Weblog
私はその頃、小学校の高学年になりかけ。その頃、県道を挟んで向かいにあった家のその人は、高校生。でも、私の住んでいた新潟のその稲作地の町には全日制の高校がなくて、その数も少なかった高校に進学できる者は、長岡や柏崎、あるいは小千谷に出て、下宿などして通うのが常だったんですね。当時は、現在のように道路が整備などされていない。県道は土の道。交通機関を利用して遠い街の高校に、通えるような状態にはなかったんですね。みんな家を出て、下宿。それが普通であったのに、道向かいの家の県立の柏崎高校生だった彼は、自転車で通っていたんです。経済的な理由があったからなんでしょう。下宿をすれば、負担が増える。ところで、私も一度だけ、その頃柏崎の療養所に入っていた友達のところに友人何人かと、道を辿って行ったことがあるのですが、途方もない距離のように思えました。途中、山を越えなければいけない。どれ位の距離か? 20キロ近くになるのか。彼が通学したのは、土の道。雨の日は、どうだったのだろうか。もちろん冬は雪で通えないから下宿をしたのだろうけれども、その大変さを思わせられる。その人は、体を悪くしてしまい、どうしたのだったか。卒業までいかなかったような記憶がある。私は、近くの家には3年ほどしか住んでいなかったのだけれども。

そのようなことを、今度のO先生のこの14日、最初の授業での、先生の自己紹介のお話をきいていて、思い起こした。信州のご出身なんだけれども、町の旧制の中学校に通うために5里の道を歩いて通ったと言われた。20キロメートル近くの道。毎日の、往復。むかし、イタリアでのヒッチハイクで20キロほどの距離を歩いた記憶があるけれども、余程の我慢強さがなければ、通いつづけられないのではないか。先生の旧制中学での成績は、ピリから二番目だったとかで、卒業まで通してビリから二番目のまま。最後までビリにはならなかったと。その通学にエネルギーを要したことが、成績に反映することになったのかどうかは分からないけれども、そうしたことよりも実になることをその体験を通して得たことは、間違いがないんでしょうね。大学に入るのに何年か浪人をし、大学院に入るのにも、浪人をしたとか。それからずうっと相撲をやっていて、70歳まではまわしをつけて相撲をとっておられたのだとか。印象に残るエピソード、色々とありました。
1933年生まれのO先生。早稲田大学大槻宏樹名誉教授のことなんですけれどもね。
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