地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

陰府の定め【ローマ法王:性的虐待被害者に 「あなた方に許しを請う」】

2014-07-31 14:55:42 | 今日の御言葉



次のことを心に留めよ。

死は必ずやって来る。


しかし、

陰府の定めはお前に示されていない。


「シラ書」〔集会の書〕/ 14章 12節
旧約聖書続編 新共同訳


すべての宗教は、永遠なるもの、つまり
もうひとつの命を信じています。

この地上の人生は終わりでは
ありません。

終わりだと信じている人たちは、
死を恐れます。

もしも、死は神の家に帰ることだと、

正しく説明されれば、


死を恐れることなどなくなるのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『日々のことば』より)



★ローマ法王:性的虐待被害者に
「あなた方に許しを請う」

◆毎日新聞2014年7月8日



▲フランシスコ・ローマ法王=ロイター
 

【ローマ福島良典】

世界約12億人のキリスト教カトリック信徒の頂点に立つフランシスコ・ローマ法王が7日、カトリックの聖職者から青少年時に性的虐待を受けた欧州の被害者とバチカンで面会し、「聖職者の罪と犯罪」を謝罪した。面会は昨年3月の法王就任以来、初めて。カトリック教会を揺るがした児童性的虐待の撲滅と被害者の救済に取り組む姿勢をアピールした。

 面会したのはアイルランド、英国、ドイツの虐待被害者2人ずつ計6人(男女各3人)。法王はミサに6人を招き、「聖職者の性的虐待という罪と重大な犯罪に悔恨の念を表明し、あなた方に許しを請う」と述べ、対処を約束。その後、個別に話を聞いた。

 バチカンは被害者の氏名や会話内容を発表していないが、アイリッシュ・タイムズ紙(電子版)によると、アイルランド人被害者の一人は10代後半の時に虐待を受けた女性のマリー・ケインさん(43)。ケインさんは法王に「虐待の隠蔽(いんぺい)はまだ起きている。あなたにはそれを変える力がある」と述べ、1975年に被害少年の口封じをしたとされる大司教の解任を求めた。

 性的虐待は近年、主に欧米諸国で明るみに出て、カトリック教会を揺るがすスキャンダルに発展した。国連・子どもの権利委員会は今年2月、児童保護よりも教会の体面を重んじるバチカンの体質を批判し、虐待に関与した聖職者が司法当局の裁きを受けるよう求める報告書を発表した。

 フランシスコ法王は昨年3月の就任以来、バチカンの機構改革を進めているが、虐待問題への取り組みが足らないと被害者らから指摘されてきた。このため、虐待の再発を防止し、被害者を支援するための特別委員会を設立し、具体的な対応を検討している。法王は5月の中東歴訪の帰路、被害者と面会する意向を表明していた。

 前任のベネディクト16世は在位中、出身国ドイツや米国などの虐待被害者と面会した。ロイター通信によると、フランシスコ法王の出身国アルゼンチンの被害者は7日の面会に招かれなかったことに不満を表明している。

 バチカンによると、過去10年間に3420件の虐待の申し立てがあり、848人の聖職者が資格を剥奪された。最近、バチカンの前駐ドミニカ大使が虐待を理由に解任された。

2014年07月08日 11時36分




▲オーストリアの
ローマ・カトリック教会のシンボル、
シュテファン大聖堂
http://vpoint.jp/world/eu/22523.html

★聖職者による未成年虐待は冒涜行為、
教皇ミサ説教

◆バチカン放送局 2014年7月23日18:43:40

http://ja.radiovaticana.va/m_articolo.asp?c=814764

教皇フランシスコは、7月7日、バチカンのサンタ・マルタ宿舎における朝のミサに、司祭による未成年虐待の被害者を招かれた。このミサの説教で、教皇は聖職者による未成年虐待を厳しく非難し、被害者らに謝罪の言葉を述べられた。教皇の説教は以下のとおり。

********

今日、こうして皆さんと、多くの男性・女性、少年・少女の皆さんと眼差しを交わしながら、わたしの心には、過酷な裁判を終えたイエスと会い、眼差しを交わし、泣いた、あのペトロの姿が浮かんできます。そして、今、わたしははイエスの眼差しを見るように感じ、その祈りを心から懇願するのです。教会が自分の使命を裏切り、罪のない人々を虐待したことを泣き、償いますように。わたしは今日、皆さんがここにおいでくださったことを心から感謝しています。

以前から、わたしは耐え難いほどの痛み、悲しみを心に感じていました。イエスはすべてをご覧になっていたと誰かが気づき、勇気をもって訴え出るまで、長い間隠蔽され、共犯的に誤魔化され続けたこの事実を悲しみます。涙を流し始めたあの少数の人々が、この犯罪、この大罪に対するわたしのたちの良心を揺り起こしました。

ある司教や司祭が未成年に対する性的虐待によって、子どもたちの純真さを冒し、自らの司祭職の召命を汚したことに、わたしは苦悩します。これはまさしく冒涜行為です。なぜなら、これらの子どもたちは神に導かれるべく司祭たちに委ねられているにも関わらず、彼らの欲望のために偶像の生贄とされてしまったからです。彼らは神の似姿そのものを冒涜したのです。わたしたちは皆、神の似姿として創造されたのですから。

幼児期が貴重であるのは周知のことです。これほどにも開かれ信頼に満ち、神の愛の神秘を観想する若い心は、信仰において特別な方法で養われるべきです。今日、教会の心は、これらの子どもたちにイエスの眼差しを見、泣くことを望んでいます。そして幼い子らに対して犯された、この忌まわしい犯罪を前に泣くという恵みを願うのです。これは生涯にわたり傷を残すおぞましい罪です。

皆さんの受けた傷は、精神的・霊的に癒しがたい苦しみ、絶望のもととなっていることを、わたしはよく知っています。この種の体験を被った人の多くは、何とか心の埋め合わせをしたいと努力します。ある人々は両親や、配偶者、子供たちとの人間関係に大きな支障をきたします。生活そのものを害するこのような犯罪の被害者の家族は、非常に大きな苦しみを体験します。

ある人々は愛する人の自殺という恐ろしい悲劇の苦しみを体験しました。これらの愛すべき神の子らの死は、わたしの心、わたしの良心、そして全教会の良心の上に重くのしかかっています。これらの家族にわたしの心からの愛と痛みを捧げます。憎悪によって裁かれ拷問されたイエスは、他の場所に引き立てられて行きながら、自分を裏切った弟子の一人を見つめ、そして涙にくれさせます。わたしたちも一緒に償いの恵みを願いましょう。

聖職者たちによる未成年者への性的虐待の罪は、信仰と神への信頼を完全に打ち壊します。ある人たちは信仰に支えを求め、一方で神への信仰そのものを捨て去る人もいます。皆さんが今ここにおられるということは、闇に打ち勝つ希望の奇跡を物語っています。これは疑いもなく、神の憐れみのしるしです。主を礼拝し、和解の恵みを求めましょう。

聖職者によって犯された皆さんに対する性的虐待の犯罪に、神とその民の前でわたしは深い苦しみを味わい、心から赦しを請います。また、この件に関して、虐待を受けた本人やその家族たちからの訴えに対し、必要な手段を講じなかった教会の指導者たちの怠慢の罪についても許しを願います。この怠慢は犠牲者たちにさらなる苦痛を加え、のみならず、同じような状態に置かれた他の子どもたちをも危険に陥れたのです。

皆さんとその協力者たちが示した真理の解明への勇気は、実に愛の奉仕でした。なぜなら、それによって教会の生命を蝕む、恐るべき闇を明らかにしたからです。性的虐待を犯す人々のために、教会の役職にはいかなる場もありません。その聖職位階が何であれ、この種の害をもたらした者には、わたしは容赦なく対処するよう努力します。すべての司教は子どもたちの保護に最高の配慮を払うべきであり、これについての責任を自覚すべきです。

つまずきを与える者たちは大きな石臼を首につけられ海に投げ込まれる方がましだと言うイエスの警告は(マタイ18,6)、わたしたち皆にとって有効な警告です。

司祭職の準備をしている人々への注意も続行しましょう。わたしは教皇庁未成年保護委員会のメンバーたちに大いに期待しています。すべての子どもたちはいかなる宗教に属していても、主が愛をもって見守っている子どもたちです。この委員会があらゆる面でわたしの助けとなってくることを期待し、願います。わたしたちは、教会の中でこのような犯罪がもう二度と繰り返されることのないよう、可能な限りの手段を講じなければなりません。

兄弟姉妹の皆さん、わたしたちは皆、神の家族の一員ですから、神の憐れみの精神をも持たなければなりません。わたしたちの主、救い主イエスは、その最高の模範です。イエスは何の罪もないのに、わたしたちの罪を十字架上まで負ってくださいました。和解し合うことは、キリストに従う者たちの共通の特徴です。キリストに向かい、聖母マリアと共に十字架の下に行き、神の民全員との和解の恵みを願いましょう。憐れみの聖母の取次ぎは、わたしたちの癒しのための汲みつくせない源泉です。

聖職者たちから性的虐待を受けた皆さん、またすべての被害者は、神から愛されています。あなた方を傷つけ、心の中に深く残った暗い傷が、幼子イエスの抱擁によって癒され、受けた害の代わりに、信仰と新たにされた喜びが入り込むよう私は祈ります。

この出会いに心から感謝します。わたしの心の目が、いつも憐れみの愛の道をはっきりと見つめることができますように、そして、子どもたちの善のために、神がわたしにこの道を進む勇気を与えてくださいますように。

不正な裁き、残酷な尋問からイエスは出てきます。イエスはペトロの目を見つめます。そして、ペトロは泣きます。わたしたちも願いましょう。イエスがわたしたちを見つめ、わたしたちも彼を見つめ、そして泣くことができるようにと。そして、恥じるという恵みもくださいますように。聖ペトロのように、40日後、イエスに答えることができますように。「あなたはわたしたちがあなたを愛していることを知っています」と。主の声をも聴くことができますように。「あなたの道に戻りなさい、そしてわたしの羊を牧しなさい。いかなる狼もわたしの羊の群れに入らせてはなりません」と。

(2014-07-23 18:43:40 )


今の時代の者たち【預言者ヨナの墓、ISISが破壊  キリスト教などの聖地】

2014-07-30 18:22:53 | 今日の御言葉
photo キム・ヨナ
http://seoulmiki.blog.fc2.com/blog-entry-1939.html




ニネベの人たちは裁きの時、
今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、
彼らを罪に定めるであろう。

ニネベの人々は、
ヨナの説教を聞いて悔い改めたからで
ある。

ここに、ヨナにまさるものがある。

「マタイによる福音書」/ 12章 41節
新約聖書 新共同訳



もし、貧しい人びとが
飢え死にするとしたら、

それは神がその人たちを
愛していないからではなく、

あなたが、そして私が、
その人たちにパンを、服を、

そして愛を、思いやりを
あたえなかったからなのです。

マザーテレサ
(マザーテレサ『あふれる愛』より)





▲預言者ヨナの墓をISISが
破壊したと治安当局者が語った
=YOUTUBEから


★預言者ヨナの墓、ISISが破壊 
キリスト教などの聖地

◆ CNN.co.jp 2014年7月25日 13:30



【CNN】

イラク北部モスルを制圧しているイスラム教スンニ派武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が、キリスト教やイスラム教の聖地とされる預言者ヨナの墓を破壊した。治安関係者がCNNに明らかにした。

動画共有サイトのユーチューブには、寺院の建物が爆発し、炎と煙を噴き上げる映像が投稿された。

ヨナはイスラム教とユダヤ教、キリスト教に登場する預言者で、魚に飲み込まれた話で知られる。破壊されたのは、この預言者の埋葬地と伝えられる場所で、墓はイスラム教スンニ派のモスク内にあった。

治安関係者によると、ISISは墓の周りに爆弾を仕掛け、遠隔操作で爆発させたという。

ISISはイラク国内の複数の都市を制圧し、イラクとシリアにまたがるイスラム国家の建設を目指している。反イスラム的とみなした寺院などは破壊すると警告し、この数週間でモスルにある複数のスンニ派の聖地を破壊していた。

キリスト教系の住民に対しては、イスラム教に転向しなければ殺害すると予告して、キリスト教徒がモスルから脱出している。

(2014.07.25 Fri posted at 13:30



http://m.jp.wsj.com/articles/SB10001424052702304067104580054123526620714?mobile=y

★イスラム国、宗教的遺構
「預言者ヨナの墓」爆破

◆読売新聞 2014年07月27日 10時33分


 【カイロ=久保健一】

イラク北部モスルからの情報によると、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」は24日、キリスト教とイスラム教の聖地として知られるモスルの歴史的遺構「預言者ヨナの墓」を爆破した。


 爆破を目撃したというモスル在住のアブ・シハーブ氏(36)は本紙の電話取材に、「突然『イスラム国』民兵が現れ、併設される礼拝所(モスク)から参詣者を追い出した。直後、大きな爆発音とともに、敷地全体が煙に包まれた」と証言した。

 「ヨナの墓」の敷地に立つモスクは、かつてネストリウス派キリスト教会として使われていたモスルを代表する歴史建造物。

2014年07月27日 10時33分 Copyright © The Yomiuri Shimbun




http://m.blogs.yahoo.co.jp/web_ana5/33806508.html

★中東徒然日記

「理」なき殺し合いの怖さ

酒井啓子

◆ニューズウィーク日本版
オフィシャルサイト 2014年7月29日

http://m.newsweekjapan.jp/column/sakai/2014/07/post-869_1.php


ラマダン(断食)月が終わった。今日(7月28日)からイード・アル=フィトルというラマダン明けの休日が始まり、イスラーム教徒はお正月のように、口々に「今年もおめでとう」と祝い合う。子どもたちに衣服を新調し、連休を利用して菓子折りもって親戚回りをするのも、お正月みたいだ。

だが、今年ほどお祝いムードどころではない年はない。イスラエルのガザ攻撃によってパレスチナ側の死者はすでに1060人を超え、イラク北部を実効支配したイスラーム国はキリスト教徒住民を追い出し、歴史的遺跡を次々に破壊している。あまり注目されていないが、三年前にNATOが介入してカダフィ政権を倒したリビアでは、本格的に内戦状態と化し、欧米諸国はこぞって自国民の退去を呼びかけるほどに武力衝突が頻発している。

ラマダン月といえばイスラーム暦のなかでも最も神聖な月のひとつなので、ムスリム同士の戦争の場合、ラマダン月だけは休戦にすることが一般的だった。湾岸戦争やイラク戦争など、欧米諸国がイスラーム諸国を攻撃する場合でも、ムスリムの神経を逆撫でしてはと考えて、開戦時期を慎重に判断した経験がある。それだけムスリムにとってラマダン中の戦争は望ましくないと認識されてきたので、エジプト軍がラマダン月に1973年の第四次中東戦争を始めたときには意外な印象を持たれた。だが、逆にそのぐらいの奇襲をしかけなければイスラエルに対する勝機はない、と考えるほどに、アラブ側は追い詰められていたということだろう。

しかし、今年のラマダン中の相次ぐ戦闘に、そんな配慮は全く聞こえてこない。イスラエルの砲撃で死亡した子供たちが、本当なら新しい服と靴を履いて断食明けのご馳走を楽しんでいるはずのお祝いの日だったのに、といったイメージすら浮かんでこないほど、容赦ない暴力が吹き荒れている。

なにが見る者の心を暗くしているかというと、イスラエルであれイラクであれ、理のない暴力の底のなさだ。理があって振るわれる暴力であれば、暴力に至る前のどこかの過程を直せば暴力を正せる可能性が見える。暴力に寄らずして彼らが求めるものを、政治であれ経済であれ外交であれ、彼らに非暴力で提供できれば、解決策は見えるのかもしれない。だが今吹き荒れている暴力には、目的と理が見えない。

イスラエルの空爆が、イスラエル人少年三人の拉致殺害事件に端を発していることは、前回のコラムで書いた。だが、空爆の過程で、その事件の背景にハマースは関与していないことが明らかになった。にもかかわらず、事件で火がついた、イスラエル社会のなかの「アラブを殺せ」の大合唱はやまない。何を具体的な目的にしているのかよくわからないイスラエルの空爆は、今では「ハマースがイスラエル本土までトンネルを掘ってイスラエルの安全保障を脅かしているからこれをつぶさなければならない」とのロジックで、あたかも理があるように報じられている。

しかし、よく考えてほしい。ガザは8年前からずっとイスラエルによって封鎖されている(その前は、直接イスラエルに占領されていたのだが)。非合法にでもトンネルを掘って外部からモノを運び込まなければ、人々は生きていけない。食料など生活必需品もそこに含まれる。ガザは世界で最も人口密度の高い地区だが、特にガザ市の人口密度は一平方kmあたり人口11500人にも上る。野球場のグラウンドに150人が住んでいるぐらいの計算だ。そのグラウンドから出ることも、外からモノを入れることもできず、パレスチナ人は実質的に閉じ込められた状態で8年間暮らしている。天井のない牢獄のなか、出ることも自活することもできない状態の人々の頭上に、1か月もの間爆弾が降り注いでいるのだ。それがどういう正当性をもつのか。

その「理」のなさは、イラクでも同じだ。北部のモースルを制圧して以降、同市への統治を着々と進めるイスラーム国(6月29日、それまでの「イラクと大シリアのイスラーム国」を改名)は、モースルのキリスト教徒に対してイスラームへの改宗かジズヤ税(非ムスリムに対する人頭税)を支払うかを強要し、彼らが居住する家の壁にキリスト教を意味するアラビア語の頭文字、Nマークが塗られた。異教徒の財産はイスラームのものであるべき、との「イスラーム国」の主張で、接収の対象となっていることを表す。

また、モースル市のあるニネヴェ県にはキリスト教の遺跡が無数にあるが、それらのキリスト教施設に加えてイスラームのモスクや聖廟もまた、「イスラーム国」に破壊されている。旧約聖書に登場する大きな魚に呑まれた預言者ヨナの墓が爆破されたことは、世界に衝撃を与えた。だがヨナの墓は決してキリスト教世界のものではなく、ムスリムにとっても重要な礼拝所である。爆破後、そこに備え付けられていたクルアーンは焼け焦げ、爆破跡地に散り散りになった。地元のイスラーム教徒は、それを大事に拾い集めていた。地元のイスラーム教徒にとっても理の見えないことを、「イスラーム国」は強要し続けている。

そしてそれに対峙するイラク政府側も、理を見失っているとしかみえない。イスラーム国の進軍を前に逃げ帰った国軍に代えて、シーア派の民兵の信仰心、忠誠心を煽る形で動員し、宗派色満載で「イスラーム国」制圧地域の奪還に向かわせた。イラク治安軍が「イスラーム国」領域に行う空爆は、多数の民間人の死者を出し、7月後半の10日間で、イラク軍の北・中部に対する攻撃で亡くなったイラク人民間人は200人近くになるとされている。「イスラーム国」が攻めてきたら監獄が開放されてそこに捕まっている反政府活動家が敵にまわることになるから、その前の予防だとして政府は投獄されているスンナ派の政治犯を殺害した。バグダードのスンナ派の市議会議長がシーア派民兵に拉致される事件も起きた。

合理的に考えれば、ガザにいるパレスチナ人150万人を殲滅することはできない。イスラーム国がイラクの、あまり「原理主義」的ではないスンナ派すべて(少なく見積もっても650万人)に恭順を強要することはできない。イラクのシーア派民兵が宗派意識に凝り固まって首都のスンナ派住民約150万人を追い出すか、殺害することはできない。合理的な考えを持つ統治者であれば、それができないのであれば敵に回した相手に憎しみが残らないようにどこかで手立てを取ることを考える。今の戦闘が恐ろしいのは、その理がみえないことだ。

理のない世界に抵抗しようという人たちは、いる。モースルでは、「アリババと40人の盗賊」さながらにNマークを付けられたキリスト教徒の家に、「私たちは皆、イラク人であり、キリスト教徒でありイスラーム教徒であり、サービア教徒(少数宗派)である」と上書きしてまわることが流行った。ガザを攻撃したイスラエル兵士がアラビア語で、「本当は侵攻なんかしたくないんだけど、ハマースがミサイル攻撃するから仕方ないんだ」と書き記した落書きは、殺戮に抵抗と躊躇を感じながらもイスラエル政府が提示する「理」で自分を納得させようとする、イスラエル兵士のジレンマの表れかもしれない。

それでも、民衆が「理」なき行動を迫る。アラブに死を、と叫ぶイスラエル市民がおり、シーア派に死を、と叫ぶスンナ派ムスリムがいる。「○○に死を」とか「○○は出ていけ」と簡単に口にするヘイト・スピーチが、その先何をもたらすか。今中東で起きていることは、日本社会にも無縁ではない怖さを感じさせてくれる。

http://m.newsweekjapan.jp/column/sakai/2014/07/post-869_1.php







イエスはお答えになった。

「よこしまで神に背いた時代の者たちは
しるしを欲しがるが、

預言者ヨナのしるしのほかには、
しるしは与えられない。 」

「マタイによる福音書」/ 12章 39節
新約聖書 新共同訳







死の宣告【痛快!テキサス親父】 バチカンで行われていた日本人戦犯のミサ

2014-07-29 11:24:18 | 今日の御言葉

http://heartshuppan.sblo.jp/s/article/101769632.html




わたしたちとしては
死の宣告を受けた思いでした。

それで、自分を頼りにすることなく、
死者を復活させてくださる
神を頼りにするようになりました。

「コリントの信徒への手紙二」/ 01章 09節
新約聖書 新共同訳



信仰が深まれば、いかなる宗教、階層、肌の色、

国籍、貧富の差も存在しないとわかります。



マザーテレサ
(マザーテレサ 「愛と祈りの言葉」より)





▲「テキサス親父」ことトニー マラーノさん(写真)
http://osakacocorosan.seesaa.net/article/402279360.html

★【痛快!テキサス親父】

構図がそっくりな「靖国」と「慰安婦」
 バチカンで行われていた日本人戦犯のミサ

■zakzak 2014年 7月25日

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140725/dms1407251140004-n1.htm


▲マラーノ氏(中)は、友人とともにサン・ピエトロ大聖堂を訪ねた

 ハ~イ!日本のみなさん! 俺は先日、ある目的を持って、カトリック教会の総本山、サン・ピエトロ大聖堂がある、バチカン市国を訪問した。国連欧州本部があるスイス・ジュネーブで、国連人権委員会の調査をした(前回連載参照)後、友人たちと訪ねたんだ。

 俺の祖父母4人は、イタリアから米国に渡った移民だ。つまり、生まれて初めて、自分のルーツである国に行ったわけだ。俺はローマ・カトリック教徒なので、壮大な大聖堂を見たときはとても感動した。

 バチカン訪問の目的だが、日本の友人から「第2次世界大戦のA級戦犯14人が、東京・九段の靖国神社に合祀された(1978年)後、東京のお寺の僧侶が、当時のローマ法王にお願いして、サン・ピエトロ大聖堂で日本人戦犯のためのミサを行った」という話を聞いたからだ。

 これが事実かどうかを確かめに行ったんだ。

 靖国神社については、安倍晋三首相をはじめ、日本の歴代首相や閣僚らが参拝するたびに、中国や韓国が「戦争犯罪人が祀られている神社へ行くなんてとんでもない」と批判している。バチカンが戦犯のためのミサを行ったとすれば、中韓はローマ法王庁も批判しないと一貫性がないよな。


さて、バチカンでの調査だが、残念ながらサン・ピエトロ大聖堂では確認できなかった。大聖堂に到着したとき、約2キロもの行列ができていて、時間的に中に入って調べることができなかったんだ。代わりに、俺の所属するテキサスのカトリック教会の神父さんを通じて、事実関係を確認してもらった。

 すると、ローマ法王庁から「1980年に(日本人戦犯のための)ミサが行われたことは事実である」という返事がきた。さらに詳細を知るため、現在、神父さんを通じてローマ法王庁に問い合わせをしている。返事が来たら、また、みなさんに紹介しようと思う。

 俺は2011年の初来日以来、日本に行くたびに靖国神社を参拝している。これは、国のために尊い命を捧げた人々の魂や精神に敬意を払うためだ。文化的に進んだ国や国民にとっては当然のことだ。

 靖国神社へのA級戦犯合祀は、朝日新聞が79年4月に報道して、一般的に知られた。その後、日本の首相3人が何度も参拝したが、中国も韓国も一切問題にしなかった。中国や韓国が騒ぎ出したのは、朝日新聞が85年8月15日、当時の中曽根康弘首相の公式参拝を批判してからだ。慰安婦問題の構図とソックリだな。

 親愛なるみなさんと日本と米国、そしてイタリアに神のご加護がありますように。

 では、また会おう!


 ■トニー・マラーノ 

評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行っている。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。著書に『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(青林堂)など。


▲トニーマラーノ著 西村幸祐 監修
『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(写真)

共に【大花火大会、 日本福音ルーテル東京教会で/第15回フェア 都内のキリスト教系学校 17校が参加 】

2014-07-26 22:26:59 | 今日の御言葉
http://bonjinan.exblog.jp/14576443



恐れてはならない、
わたしはあなたと共にいる。
驚いてはならない、わたしはあなたの
神である。

わたしはあなたを強くし、
あなたを助け、わが勝利の
右の手をもって、あなたをささえる。

「イザヤ書」41章10節
旧約聖書 口語訳




ごうまんでぶっきらぼうで
利己的になるのは
いともたやすいことです。


でも わたしたちは 
もっとすばらしいことのために
つくられているのです。

マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)





★東京都:第15回キリスト教学校
フェア 都内のキリスト教系学校
17校が参加 : イベント :

◆クリスチャントゥデイ2014年7月16日


東京都内にあるプロテスタント系キリスト教学校17校が参加する合同説明会「第15回キリスト教学校フェア」が、8月2日(土)に日本基督教団銀座教会・東京福音会センターで開催される。

生徒による演奏と合唱・学校紹介、また学校案内・相談コーナーや写真展示コーナーで構成される。生徒による学校紹介では、生徒たちが自分たちの学校生活を各校の特色を生かして紹介。演奏と合唱では、各校のハンドベル、弦楽、聖歌隊が出演する。

午前10時開館、午後4時閉館。学校案内・相談コーナー、写真展示コーナーは開館時間は常設され、生徒による学校紹介・演奏と合唱は午前10時半から午後3時半まで。

参加校は、青山学院中等部・高等部、桜美林中学校・高等学校、恵泉女学園中学・高等学校、啓明学園中学校・高等学校、香蘭女学校中等科・高等科、頌栄女子学院中学校・高等学校、自由学園中等科・高等科、女子学院中学校・高等学校、女子聖学院中学校・高等学校、聖学院中学校・高等学校、玉川聖学院中等部・高等部、東洋英和女学院中学部・高等部、普連土学園中学校・高等学校、明治学院高等学校、明治学院中学校・明治学院東村山高等学校、立教池袋中学校・高等学校、立教女学院中学校・高等学校。

問い合せは、桜美林中学校・高等学校(電話:042・797・2668、担当:太田桃子)





★長岡まつり大花火大会、
日本福音ルーテル東京教会で
パブリックビューイングへ : 教会 :

◆クリスチャントゥデイ2014年7月7日

http://www.christiantoday.co.jp/articles/13636/20140707/nagaoka-fire-work-lutheran-church.htm

8月2日(土)・3日(日)に新潟県長岡市で開催される「長岡まつり大花火大会」の模様が、日本福音ルーテル東京教会(東京都新宿区)でパブリックビューイングされる。

同花火大会の模様は、2010年から中継が行なわれており、昨年はネット中継サービス「USTREAM(ユーストリーム)」を利用し、2日間の中継視聴者は10万8千人を越えた。アメリカ、台湾、オーストラリアなど33の国と地域からもアクセスがあったという。

今年は、日本福音ルーテル東京教会のほか、表参道新潟館ネスパス(東京都渋谷区)、スノークルーズオーンズ(北海道小樽市)、新潟日報メディアシップ(新潟県新潟市)で、バプリックビューイングも行なわれる。昨年の中継は、4Kカメラを使用するなど、視聴者には大好評だったという。

8月2日(土)・3日(日)ともに、午後3時から同9時半まで(花火打ち上げ開始は同7時15分)、花火大会会場から生中継を行い、同9時半から同12時までは、FMながおかのスタジオから、観覧者からのメッセージなどを配信する予定。

パブリックビューイングの各会場へのアクセスなど詳細はこちら。当日のユーストリーム中継はこちら

■ 長岡まつり大花火大会インターネット中継特設サイト
http://nagaoka-ust.com


火の中【教会が「地獄の業火に苦しめ」と カンカンな理由 】

2014-07-25 11:44:50 | 今日の御言葉

http://wadaphoto.jp/japan/kuramahimaturi.htm




ほかの人たちを火の中から引き出して
助けなさい。
また、ほかの人たちを用心しながら
憐れみなさい。

肉によって汚れてしまった
彼らの下着さえも忌み嫌いなさい。

「ユダの手紙」/ 23節
新約聖書 新共同訳



死は悲しい事ではありません。

私たちが悲しむべき唯一のことは、

自分が聖なる者になっていないという
事実だけです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『愛と祈りのことば』より)




http://www.7key.jp/data/usa_states/tn.html

★教会が「地獄の業火に苦しめ」と
カンカンな理由 -

◆MSN産経ニュース 2014年7月25日



厳しい暑さに見舞われている米南部テネシー州で、複数の教会からエアコンが盗まれる事件が相次いだ。

「イエス・キリストに『あなたのエアコンを盗んだ』なんて言えますか」と教会関係者。犯人はこの世で捕まらなくても「地獄の業火」に苦しめられるとかんかんだ。

地元の保安官事務所は「くず鉄目的の窃盗は日常茶飯事だが、教会から盗まれるのは珍しい」としている。

(共同)




★がん患者就労支援 : 地域 :

◆読売新聞2014年7月24日(YOMIURI ONLINE)



▲名取市の県立がんセンターで
ハローワークの職員と面談する
小川さん(右)


がん患者の就労を支援する取り組みが県内で広がっている。ハローワークの専門相談員や社会保険労務士が医療機関で出張相談を行い、患者側をサポートしているほか、県は来月から、患者を雇用する事業者を対象にした研修を実施する予定だ。

亘理町の小川輝子さん(47)は、20年間勤めた会社を5月に辞めた。2011年に見つかった乳がんが肺などに転移、働きながら治療を続けていたが、今春、自宅近くから仙台市内への転勤を言い渡された。長距離通勤で体調を崩し、入院したことが退職のきっかけになり、「上司に『代わりの人を雇わねばならない』と告げられ、もう私が戻る場所はないんだと思った」と振り返る。

入院先の県立がんセンター(名取市)で、ハローワーク仙台の相談員による出張相談が6月から始まると知り、申し込んだ。面談し、求人情報を調べると、勤務可能な時間や場所、雇用形態など条件に合う仕事がいくつか見つかった。「働いて社会参加したいし、治療にお金もかかる。体を大切にしながら働ける仕事を選びたい」と意欲を見せる。

がん患者らを対象にしたハローワークの就職支援は昨年度、国のモデル事業として東京や静岡など全国5都県でスタート。今年度は宮城を含む7府県が加わった。ハローワーク仙台は出張相談を県立がんセンターで月3回行っているほか、今月から、東北大病院でも月1回のペースでスタートする。JR仙台駅前の窓口でも4月から同様の支援を始め、これまでに3人が仕事に就くことができた。

東北労災病院(仙台市青葉区)でも4月から、月に1回の患者会に社労士が参加し、傷病手当金など働くがん患者が利用できる制度を紹介している。希望者には個別にアドバイスも行う。

厚生労働省は2012年、「がん対策推進基本計画」をまとめ、がん患者の就労支援を盛り込んだ。これに基づき、県も13年3月に基本計画を策定、企業の経営者や労務担当者を対象にした研修会を8~9月に県庁で計3回行う予定で、治療の流れや、社員ががんになった場合の対応などについて専門医らが説明する。

がん患者の就労について調査・研究を行っている一般社団法人「CSRプロジェクト」(東京都)の桜井なおみ代表理事は「がんの人が働かなくなった場合の労働損失は年間1・8兆円という推計もある。国や自治体にとって就労支援は急務だ」と指摘。「まずは『がんになったら働けない』という患者や周囲の思いこみを払拭する必要がある」と話している。

2014年07月24日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

夫と婚約【「在韓米軍の慰安婦」 女性ら122人が賠償提訴 】

2014-07-24 19:07:01 | 今日の御言葉

ライタイハン役のイ・ヨンア
http://blog.goo.ne.jp/lovemoonayano/e/2b51090b271947f4f8cc6612462f6342




あなたがたに対して、
神が抱いておられる熱い思いを
わたしも抱いています。なぜなら、

わたしはあなたがたを純潔な処女として
一人の夫と婚約させた、
つまりキリストに献げたからです。


「コリントの信徒への手紙二」/ 11章 02節
新約聖書 新共同訳




神様は私たちに
早く成長してほしいと
願っておられます。

人の悲しみを自分の悲しみとして
受けとめ
人の喜びを共に喜ぶような
柔軟な心の持ち主になるように。

そして、困難なことを誰よりも
率先して実行し、
そこに、いつも神様への感謝を
忘れない、

素直な人になってほしいと
願っておられるのです。






▲ 韓国軍に慰安婦制度
(「朝日新聞」 2002.2.24)



★「在韓米軍の慰安婦」
女性ら122人が賠償提訴


◆読売新聞 2014年06月27日 07時19分

【ソウル=吉田敏行】

朝鮮戦争の休戦後、在韓米軍基地周辺で「米軍慰安婦」として働かされたとして、韓国人女性ら122人が25日、韓国政府を相手取り、原告1人当たり1000万ウォン(約100万円)の国家賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。

 支援団体は、「米軍慰安婦」による国家賠償訴訟は初めてとしている。



 支援団体によると、女性は1957年以降、韓国内の米軍基地周辺で、米兵向けの慰安婦として売春を強要されたとしている。原告女性の多くは、60年代、70年代に働いていた。

 女性らは当時、「基地村女性」と呼ばれた。支援団体は、国が米軍のために特定地域を設置し、慰安婦の勧誘、管理も行っていたとみており、損害賠償とともに、国による真相究明と謝罪を求めている。

2014年06月27日 07時19分 Copyright © The Yomiuri Shimbun




▲韓国で抗議活動を「扇動」した
統一教会の江利川安栄 氏 (元日本法人会長)


★日韓両国は「愛さなければならない」

■世界日報 2014年7月9日

コラム「ウィーン発『コンフィデンシャル』」

暑い夏の夕方、知人の韓国外交官と久しぶりに会い、少し早い夕食を取りながら語り合った。知人は昼食時にはビールを飲まないが、夕食時にはビール解禁というのだろう、ビールのジョッキを傾けた。日常の出来事などを話した後、知人は「安倍晋三首相は韓国に対して謝罪してない」と言い出した。始まったのだ。知人は韓国外交官の中でも愛国者の一人だ。安倍首相の言動を許すことができないという。知人が日韓の歴史問題を持ち出した時、当方はいつものように日本側を擁護する側に立つ。


※強制連行とされる資料もよく見ると
単なる求人募集広告だった。


「安倍首相は過去、何度も謝罪を表明していますよ。韓国側がそれを受理しないだけですよ」とやんわりと知人の発言を訂正すると、知人は「安倍は謝罪などしていない。河野談話の検証をみても分かるだろう。彼は歴史を正しく受け取っていないのだ。安倍政権は史実を歪めた教科書を出版させている」という。具体的には、どの教科書の、どの歴史問題か、知人に聞いても余り意味がない。知人は安倍首相が日韓の正しい歴史認識を阻んでいると信じているからだ。

そこで当方は「河野談話」の検証結果とその反応などを説明し、「日本政府は河野談話を再考する意思がないことを表明しています。河野談話の検証では韓国側の意見も聞きながら外交調整してきたプロセスが明らかになったわけです。その意味で検証も意味があったと思います。河野談話の作成段階で日本と外交調整などなかったと主張してきた韓国側には少々不味かったかもしれませんがね」と意地悪なコメントを付け足した。


▲1944年7月26日『京城日報』
※慰安婦は「性奴隷」でなく
高級取りの「売春婦」にすぎなかった。


知人は当然、旧日本軍の慰安婦問題に言及してきた。「許されない蛮行だ」と繰り返す。そこで当方は「歴史は戦争の歴史です。そして戦争にはクリーンな戦争など存在しません。日本側も慰安婦問題では過去何度か謝罪を表明しています。韓国側が日本側の謝罪を受け入れないから、謝罪は成立しないのです。ただし、国家レベルでは日韓両国は1965年、日韓請求権協定を締結済みです」というと、知人は「日本は過去、慰安婦問題で謝罪を表明したことがない」と頑固に主張する。そこで「韓国で新政権が発足する度に日本は謝罪を表明してきています。韓国側の謝罪要求が余りにも多いので日本の国民の中には嫌韓傾向が出てきていますよ。李明博前大統領は発足当初、日韓の未来志向を標榜していましたが、政権の終わりには突然竹島(韓国名・独島)を訪問したり、反日言動を繰り返したりしましたね。政権の一貫性という観点では韓国側の責任も大きいですね」と、少し攻撃的に出た。


約4000人拉致が拉致されて、「日韓基本条約」の交渉のための
「人質」とされました。



知人は「ドイツを見ろ。ドイツは戦後、真摯に過去を謝罪したから、国際社会から受け入れられたのだ。それに比べ、日本は戦後、その歴史を粉飾してきた」と、「ドイツを見ろ論」を展開してきた。そこでいつものように、当方はドイツと日本の戦後処置の違いについて説明した。「特定のユダヤ民族を虐殺してきた歴史に対し、ドイツは謝罪してきた。ドイツにはそれ以外の選択肢はない。日本の場合、戦争です。ドイツは戦後、国家レベルの賠償は実施していません。犠牲者への個々の賠償を実施してきたのです。一方、日本は国家レベルで賠償支払いを実施しました。日韓請求権協定に明記されている内容です。ドイツと日本は戦争賠償問題で違いがあるわけです。その事実を無視して両国の戦後処置を比較し、『日本はドイツを見習え』という主張はそろそろ止めるべきですね」と述べた。


▲強制徴用のウソ (朝日新聞 1959.7.13)

しかし、知人の怒りは収まらない。そこで当方は「英国はアヘン戦争の蛮行について中国側に公式謝罪しましたか、ベトナムは戦争中の韓国兵士の慰安婦問題でソウルに謝罪を要求しましたか。インドネシアがオランダに戦争責任を追及して、謝罪を要求したとも聞きません。当方が知る限り、戦後、相手国に謝罪を要求している国は韓国だけです。植民地化された国やその国民は多くの悲しみを体験したことは間違いないでしょう。だから、日本は戦後、平和を国是として努力する一方、政府開発援助(ODA)などを通じて経済支援を実施してきたわけです」と説明した。

知人は「日本が国家レベルの賠償を実施したが、慰安婦への謝罪表明と賠償を実施していない」と言い出した。そこで「日韓請求権協定をみてほしい。日本は謝罪を表明し、当時としては巨額の5億ドルの賠償金を韓国側に支払った。そして両国間の戦争問題の解決を図っている。慰安婦問題では後日、韓国側の強い要望を受け、人道的観点から慰安婦救済の基金、アジア女性基金を創設している。ただし、そのアジア女性基金に対して反対してきたのは韓国政府ではなかったか。参考までに言及するが、韓国は米国内で慰安婦像を設置して反日活動を進めているが、ここにきて20万人の慰安婦が犠牲となったと主張している。中国の南京虐殺事件の30万人説と同様、史実に基づかない主張を展開し出している」と主張した。



▲ラスク国務次官補 (資料写真)
「韓国は戦勝国ではない」 (ラスク書簡)


知人が「韓国は日本の犠牲国だ」といった時、当方は「韓国は戦後、戦勝国には入れなかった。どうしてかご存知でしょう。韓国は当時、日本の同胞として一緒に戦争したからです。もちろん、韓国人の中には少数ですが、反日運動を展開した国民もいましたが、多くの国民は日本と共に敗戦を迎えたのが事実ではないですか。朴正煕元大統領(1963年12月~79年10月)は日本軍人でしたよね」と、言わなくてもよかったことまで言ってしまった。


▲朴正煕元大統領 (通名 高木正雄)

その後、当方と韓国外交官との「正しい歴史認識」議論がどのように展開されたか、賢明な読者なら想像できるだろう。食事も久しく終わっていたが、議論は続いた。結局、2時間余り、当方と知人は議論した後、「終わりのない議論はここで閉じよう」となり、レストランを後にした、知人は路上に出てからも「しかし、君、安倍首相は一度も謝罪をしていないよ」と呟いた。当方は握手しながら「続きはまた次回に」といって別れた。外の風が気持ち良かった。



▲1957.2.26 『東亜日報』


議論で日韓の歴史問題は解決できない。個々の歴史事実を取り出して説得しても和解はできない。それではどうしたらいいのだろうか。嫌韓派知識人のように「無視」「語らない」ことは一つの方法かもしれない。しかし、「語る」とすれば、先ず、相手とその民族を愛さなければならないだろう。相思相愛だから「愛する」のではない。デンマークの実存哲学者セーレン・キルゲゴールがいったように、「(われわれは)愛さなければならない」からだ。

(世界日報社 2014年7月9日)


▲「創氏改名」のウソ (1940.3.6 『大阪朝日新聞』 資料)



▲『日本人が知っておく慰安婦の真実』
サピオ編集部 (小学館)




※西岡氏
= 西岡 力 東京基督教大学教授 (証言)



水路【両陛下きょうから宮城ご訪問  ハンセン病ご慰問半世紀 全療養所入所者とご面会】

2014-07-23 16:41:35 | 今日の御言葉

▼日本で唯一の「私立」ハンセン病院である
神山(こうやま)復生病院 (静岡県)

http://ssnx.blog118.fc2.com/blog-entry-128.html



わたしは言った。

「庭に水を注ぎ、/花壇を潤そう。」

すると直ちに水路は川となり、

川は海に変わった。


シラ書〔集会の書〕/ 24章 31節
旧約聖書続編 新共同訳



多くの人は病んでいます。
自分がまったく愛されていない
関心をもってもらえない
いなくてもいい人間なのだと・・・・・・。

人間にとって
いちばんひどい病気は
だれからも必要とされていないと
感じることです。


マザーテレサ
(『マザーテレサ愛のことば』より)





▲国立療養所東北新生園の霊安堂で
花束を供えられる天皇、皇后両陛下
=22日午後、宮城県登米市


★両陛下きょうから宮城ご訪問 
ハンセン病ご慰問半世紀 全療養所入所者とご面会


■産経新聞 2014年7月22日(火)7時55分配信




▲両陛下きょうから宮城ご訪問 
ハンセン病ご慰問半世紀 全療養所入所者とご面会
天皇、皇后両陛下のハンセン病療養所
ご訪問・ご面会(写真:産経新聞)



 天皇、皇后両陛下は22~24日の日程で宮城県を訪問し、初日の22日、国立ハンセン病療養所「東北新生(しんせい)園」を訪ねられる。皇太子同妃時代に初めてハンセン病療養所を訪ねられてから約半世紀。今回のご訪問で、全国に14カ所(国立13、私立1)ある全療養所の入所者との面会を果たされることになる。

 宮城訪問は東日本大震災の被災地の復興状況ご視察が主目的だが、宮内庁の風岡典之長官は「まだ訪れていない療養所を訪問したいという強いお気持ちがあり、実現した」と話す。

 初のご訪問は46年前の昭和43年、奄美和光園(鹿児島県)。病だけでなく、国の長年の強制隔離政策のもとで偏見と差別にも苦しんだ人々に、温かく接してこられた。入所者には家族とも縁を絶たれたり、改名を迫られたりした人もいる。完治しても入所を続けざるを得ず、療養所内に納骨される人が今もいるという。

 両陛下は皇居・御所に関係者を招いて説明も聞かれた。平成16年、皇后さまに高齢化する入所者の現状を話した当時の邑久(おく)光明園(岡山県)園長、牧野正直さん(71)は「『陛下は(同園に)行きたいと常々おっしゃっています』と話してくださった」と振り返る。

 実際に両陛下は翌年の岡山訪問時に足を運び、入所者の手を握りながら話をされた。「つらい思いをした入所者に、同じ高さの目線で向き合ってくださった」。牧野さんは語る。

 香川県の大島青松園(せいしょうえん)は、直接のご訪問が唯一かなわなかった。離島で大型船が接岸できないためだが、側近によると、両陛下は「どうしてもだめなのか」と、何度もお尋ねになったという。

 代わりに平成16年10月の同県入りの際、高松市内に出向いた入所者と懇談の場を持たれた。その2日後には、通常の航路を離れて島に近寄った船から、浜辺に並んだ入所者らに手を振って応えられた。

 初のご訪問となる東北新生園だが、皇后さまは8年前、御所で横田隆園長に「どうすれば新生園のみなさんのお役に立てるでしょうか」と尋ねられていたという。

 両陛下は今回、入所者と懇談するとともに、園内の霊安堂へ供花される。

(2014年7月22日(火)7時55分配信)

★ハンセン病療養所「長生きしたかいが」 
両陛下、全施設の入所者とご面会

■産経新聞2014年7月23日12時49分



▲国立ハンセン病療養所「東北新生園」の入所者と
懇談される天皇陛下
=22日午後2時14分、
宮城県登米市(代表撮影)(産経新聞)


 国立ハンセン病療養所の東北新生園(宮城県登米市)を22日訪ねた天皇、皇后両陛下は入所者代表14人と懇談された。強制隔離政策による病気への誤った認識から差別と偏見に苦しんだ入所者を、長年気にかけてこられた両陛下。皇太子同妃時代から46年かけ、全14カ所(国立13、私立1)の療養所の入所者と面会を果たされた節目となった。

 「入所のころはいろいろ状況が厳しかったんじゃないですか」。陛下は、昭和14年の同園開設から75年にわたって暮らす、車いすの男性に語りかけられた。同園入所者87人の平均年齢は84歳になる。女性入所者には手を握って「お体のほうは?」と気遣われた。皇后さまも、目が不自由な女性の手を握って「美智子でございますよ。元気でいらしてくだすってね。ありがとう」と声をかけられた。女性は「長生きしたかいがありました」と涙した。

 両陛下は昭和43年、奄美和光園(鹿児島県)を訪問以来、全国の療養所を回られた。皇室全体でも長らく支援に力を注がれてきた。

 両陛下はこの日、新生園には「高松宮杯」と「寛仁(ともひと)親王妃杯」のゲートボール大会があり、震災直後に寛仁親王殿下が訪問され、次女の瑶子さまも来られていると説明を受けられた。かつては大正天皇の皇后、貞明皇后が「癩(らい)予防協会」の資金を下賜。高松宮が後継団体の総裁となり、高松宮妃は正しい理解を広めようと、高松宮記念ハンセン病資料館(現国立ハンセン病資料館)建設に尽力した。

 ただ、国が明治40年に始めた隔離政策は、感染力が極めて低いと分かったのちも平成8年まで続いた。厚生労働省の第三者機関「ハンセン病問題検証会議」が17年にまとめた報告書では「患者は皇室の権威を借りて排除された事実も指摘しなければならない」とも記された。側近は「孤独を強いられた人がいる事実を両陛下は重く受け止められている」と話す。

 両陛下は懇談前、園内の霊安堂に白菊を供花された。亡くなった入所者は815人。引き取る遺族もいるが、今も432柱が眠る。堂の前で出迎えた入所者自治会長、久保瑛二さん(81)は両陛下のお背中に「亡くなった人の霊が慰められた」と感じたという。「全部訪ねてくださったことに感激があります」と語った。

(2014年7月23日12時49分)




★<ハンセン病>最寄り駅から無料見学バス 
岡山・長島愛生園

■毎日新聞2014年7月19日(土)12:08



 岡山県瀬戸内市邑久(おく)町虫明の国立ハンセン病療養所「長島愛生園」と、約25キロ離れた最寄りのJR赤穂線邑久駅を結ぶ無料見学バスが19日、運行を始めた。国が患者を強制隔離した歴史などを学ぼうと、愛生園には毎年約1万人が訪れるが、交通手段が少なく「訪問が難しい」との声があった。同園などは世界文化遺産登録を目指しており「活動を広く知ってもらうきっかけになれば」と期待している。

 長島愛生園は瀬戸内海の島にあり、邑久長島大橋で本土とつながっている。だが、駅が遠いため交通手段は個人が自家用車、団体は貸し切りバスが中心。バスの定期運行は邑久駅発が朝夕の2便、園発が同3便しかない。

 見学バスはハンセン病の啓発活動などをする公益財団法人「長濤(ちょうとう)会」(事務局・同園)が年200万円の予算で運営。毎週土曜に運行し、定員27人の申込制だ。19日は満席で午前9時半に邑久駅を出発。車内で啓発映像を見た後、同10時から学芸員らの解説を聞きながら、資料館「歴史館」や患者の懲罰のため使われた監房跡などを歩いて巡った。

 見学バスを利用した岡山市東区の楠戸康子さん(72)は「療養所に来るのは初めて。園やハンセン病が紹介される機会は少なく、回復後も残る後遺症などは知らなかった」と話した。園の入所者自治会の中尾伸治会長(80)は「何度でもいらしてください」と呼びかけていた。

 申し込みは直前の木曜午後2時まで。問い合わせは同園
(0869・25・0321)。【久木田照子】


(毎日新聞2014年7月19日(土)12:08)


http://www.fukusei.jp/kaikan/


▲井深八重(1897年-1989年 写真)

『会津が生んだ聖母 井深八重』
―ハンセン病患者に生涯を捧げた
星 倭文子 (著)




恐れる者【『花子とアン』も描く白蓮の駆け落ちは朝日新聞の仕込みだった!?】

2014-07-22 18:54:57 | 今日の御言葉
▼北海道で20日に開催された
航空イベントで5万人集まる。
(写真は大人気のオスプレイ)
『朝日新聞』2014年07月21日03時00分

▼『会場は歓迎一色』
北海道新聞(2014.7.21)
※反対派は14人しかいなかった。

(本記事より)








愛には恐れがない。
完全な愛は恐れをとり除く。
恐れには懲らしめが伴い、
かつ恐れる者には、
愛が全うされていないからである。

「ヨハネの第一の手紙」 4章18節
新約聖書 口語訳



あらゆる愛の行いは祈りである。

マザーテレサ
(『愛のことば祈りのことば』)





※おまえらのやっていることは全部おみとおしだ!
(東野圭吾『トリック』資料写真)

★『花子とアン』も描く白蓮の駆け落ちは朝日新聞の
仕込みだった!?

◆リテラ 2014年7月17日

本と雑誌のニュース/リテラ

http://lite-ra.com/i/2014/07/post-247-entry.html


▲NHK連続テレビ小説「花子とアン」公式サイト
「葉山蓮子役 仲間由紀恵インタビュー」より



 ついに開始以来最高の25・9%という高視聴率をマークしたNHK連続テレビ小説『花子とアン』。物語はいよいよ佳境を迎えつつある。花子の略奪結婚に続く大事件、仲間由紀恵演じる蓮子のモデルとなった人物による「白蓮事件」の章に突入しているからだ。
 
「白蓮事件」というのは、伯爵家の娘で大正天皇の従妹にあたる歌人・柳原白蓮(本名・伊藤子)の不倫駆け落ち事件のこと。白蓮は25歳年上の炭坑王の夫・伊藤伝右衛門と結婚したが、それは政略結婚で結婚生活は不幸なものだった。そんな時、年下の社会運動家の宮崎龍介と出会い駆け落ちを決意。この駆け落ち劇は新聞にも大きく取り上げられ、世間を騒がす一大スキャンダルへと発展した。

『花子とアン』でも今週は、葉山蓮子(白蓮)のもとに宮本龍一(宮崎龍介)が来訪し再会。ついに駆け落ちを決意する展開になっている。

 そんな中、「文藝春秋」8月号に、駆け落ち相手の宮崎龍介の告白手記が掲載された。今回掲載されたのは宮崎が亡くなる3年半前の昭和42年6月号に掲載された手記を再録したもの。「文藝春秋」は、「いま再び脚光を浴びる『白蓮事件』の真相を知るために、全文を再録する」と書いているが、その内容は確かに事件の真相を知る上でも、そしてドラマを観る上でも興味深いものだ。

 手記は、龍介が創刊した社会運動の機関誌「解放」に原稿を持ち込んできた白蓮との出会い、そして次第に白蓮に惹かれていく龍介の心情、さらには一緒になった後の生活などが克明に描かれている。

 しかし、この手記で驚かされるのは、なんといっても今週から来週にかけて放映されている駆け落ち劇の舞台裏だろう。

 龍介の手記によると、子は親戚のお祝いに行くという名目で上京。そのまま行方をくらまし、龍介と駆け落ちをはたす。ところが、このとき、朝日新聞が「『筑紫の女王』伊藤子 傳右衛門氏に絶緣狀を送り 東京驛から突然姿を晦ます 愛人宮崎法學士と新生活?」という見出しでスクープ(1921年10月22日大阪朝刊)。さらに、同紙には白連が夫に送りつけた“絶縁状”が掲載されるのだ。そして、この朝日報道をきっかけに、夫・伝右衛門からの反論が別の新聞に掲載されるなど、スクープ合戦に発展。世間を揺るがす大騒動に発展していくのである。


▲柳原白蓮 (写真)
大正10年10月22日『朝日新聞』
(1921.10.22)

http://www.plaholi.com/pub/f76847989e9a11076b7a9d0e9814571c


 いったいなぜこのような騒ぎになったのか。実はこの駆け落ち劇そのものが、朝日新聞記者の“仕込み”だったらしいのだ。龍介はこう回想している。

「私と子との問題は家族の者にも一切話さず、友人の赤松君と朝日新聞にいた早坂二郎君にだけ打ちあけて、いろいろ相談しました。彼らは私が子と結婚することには大賛成でした。そして同じやるなら、一つ世間に衝撃を与えるようなやり方をした方がいいだろうということに、三人の意見が一致しました。
それには多くの新聞社に共同発表するよりは、一社の特ダネの形で世間に発表する方が効果がある、という早坂君の意見で発表は朝日新聞一社にしぼることにきめました」

 つまり、世間に自由と人権を訴えるために、龍介の友人である赤松克麿と、朝日新聞の早坂記者が一緒になってこの過激な計画を考えたというわけだ。さらに早坂記者は自社のスクープにすべく龍介をたくみに誘導している。ヤラセとまではいえないが、記事をつくるために“行動”を教唆したと言われてもしようがないだろう。

 そして、10月22日、朝日新聞朝刊の社会面は、全ページが白蓮と龍介の「白蓮事件」で埋められ、予想通りの大センセーショナルがまきおこされる。だが、ここからが大変だった。当時は姦通罪もあり、女性が夫や嫁ぎ先に反旗を翻し、年下の男に走るなどというのは絶対に許されないことだった。2人は世間から、激しい非難にさらされていく。それは身の危険さえ伴うものだった。

「私のところには、毎日のように『悪党』『国賊』といった罵詈雑言の手紙が山ほど舞いこんでおり、暴力団まで家の前をうろうろする状態でした。そしてある日、とうとう右翼の壮士三人、私の家へ乗り込んできました」


http://www.plaholi.com/pub/f76847989e9a11076b7a9d0e9814571c

「母は、相手は短刀くらいもっているかもしれないからと、私に着物の下にふくろ真綿を着させました。(中略)弟は木刀をもって応接間のふすま一つへだてた奥の六畳間に身をひそめることになりました」

「私は壮士の三人を応接間にまねき、私はなるべく彼らから遠い位置に坐り、いつでもふすまをあけられるようにしておりました。三人はかわるがわる私にあらんかぎりの罵倒を投げつけましたが、私は返事もせず黙ったまま彼らの手ばかりみつめていました。相手の手が動いたら、すぐ弟に知らせようと緊張していました。しかし、ついに彼らは私に向かって手だしはせず、一時間ほどいて最後に、『またくるから、貴様、よく考えておけッ』と捨てゼリフを残して帰っていきました」

 仕込みネタで世論を煽った結果、右翼に乗り込まれてしまう。何か、ネトウヨから攻撃を受けて炎上を繰り返している今の朝日の姿を彷彿とさせる話ではないか。


 それはともかく、興味深いのは、こうした史実がこれからドラマにどのくらい反映されるか、だ。男性側が妻帯者だった花子の場合さえ、実際の“不倫略奪”を懸命にソフトにしようとしてきたNHKのこと。大富豪の妻である白蓮の“姦通不貞駆け落ち事件”や朝日新聞による仕込み、右翼の抗議などをきちんと描くことができるのだろうか。また、白蓮に不幸な結婚生活を強いて、絶縁状に対しては抗議文を新聞に掲載した対抗した伝右衛門はどう扱われるのか(何しろ演じているのが人気急上昇の吉田鋼太郎である)、ますます注目の『花子とアン』なのである。

(伊勢崎馨)

本と雑誌のニュース/リテラ
リテラ 芸能・エンタメドラマ
2014.07.17


旧伊藤伝右衛門邸(写真)
http://www.kankou-iizuka.jp/denemon/

(旧伊藤伝右衛門邸公式 HPより)

〒820-0066  
福岡県飯塚市幸袋300番地
0948-22-9700



▲『白蓮れんれん』林真理子 (写真 中公文庫)

一人も滅びないで【社民ポスター「パパは帰ってこなかった」 集団的自衛権】

2014-07-21 16:04:33 | 今日の御言葉

▼津川雅彦 (『拉致』必ず取り戻す!ポスターより)



ある人たちは、遅いと
考えているようですが、
主は約束の実現を遅らせて
おられるのでは
ありません。

そうではなく、一人も滅びないで
皆が悔い改めるようにと、
あなたがたのために忍耐して
おられるのです。


「ペトロの手紙二」/ 03章 09節
新約聖書 新共同訳



他人の過ちや、
罪深いすべてのものに目を閉じ、

神の美徳をさがす

(目の沈黙)



ゴシップや告げ口、
無慈悲な言葉等の声に耳をふさぎ、

神の声や貧しい人の叫びに耳を傾ける

(耳の沈黙)



暗さや動揺、苦しみを引き起こす
すべての言葉をつつしみ、

私たちを啓発し、
鼓舞し、平安や希望や喜びをもたらす
神の真理の言葉、
イエスの言葉を口にする

(舌の沈黙)



うそや混乱、破壊的な考え、
軽率な評価、他人への誤った疑い、
復讐心、さまざまな欲望などに
精神を閉ざし、

祈りと黙想において
神の真理と知識に精神を開く

(精神の沈黙)


すべての自分本位の考え、
憎しみ、うらみ、ねたみ、
欲ばりを避け、

私たちの心、魂、精神、
力において神を愛し、
神が愛するように人を愛する

(心の沈黙)



マザーテレサ
(『愛のこころ最後の祈り』より)





★社民ポスター「パパは帰ってこなかった」
集団的自衛権

■朝日新聞 2014年7月17日08時31分



▲16日に発表された社民党の新ポスター

 社民党は16日、集団的自衛権の行使容認への反対を訴える新しいポスターを発表した。

 「あの日から、パパは帰ってこなかった」という少年のつぶやきを載せ、
「刺激的かもしれないが、自衛隊員の方々の命、国民の命に関わる問題だと訴える」
(党幹部)狙いがある。モデルには党所属議員の子どもを起用、
写真も党所属の地方議員が撮影し、作製経費を抑えた。

http://www.asahi.com/articles/ASG7J5KFBG7JUTFK00V.html
(江口達也)



山本モナ氏と細野豪志 元環境大臣 (写真)
https://twitter.com/Compton_LA_/status/489753117919952896/photo/1


★海江田氏訪中あて外れ…序列5位会談、
社民の下

■読売新聞 2014年7月18日(金)10時4分配信



▲中国の劉雲山・共産党中央書記局書記(右)と
会談する民主党の海江田代表
(16日午前、北京で)=代表撮影


 民主党の海江田代表は17日、3日間の北京訪問を終え、帰国した。

 海江田氏との会談に応じた中国共産党序列5位の劉雲山(リウユンシャン)党中央書記局書記は、集団的自衛権行使の限定容認に不快感を示すなど、中国の対日強硬姿勢に変化は見られなかった。6月の社民党訪中団には、劉氏より序列が上の要人が対応しており、野党第1党の存在感を示したかった海江田氏のもくろみは外れた。

 ◆強い不満漏らす

 海江田氏は17日夜、東京・羽田空港で記者団に「率直な意見交換をしてきた。(北京に)行くことに意味があった」と強調した。

 しかし、会談は総じて厳しいものだった。

 中国共産党の王家瑞(ワンジアルイ)・対外連絡部長との会談で、海江田氏は、安倍首相と習近平(シージンピン)国家主席との首脳会談の実現を求めたが、色よい返事はなかった。ただ、王氏は「(日中の)現職議員の交流が少ない。自民党議員にも来てほしい」と述べた。

 海江田氏は、中日友好協会会長の唐家セン(タンジアシュエン)・元国務委員との会談で、東シナ海での自衛隊機に対する中国軍機の異常接近に抗議したが、逆に「中国空軍のパイロットは規定通りの対応をしていた」と反論された。



 劉氏は、集団的自衛権行使の限定容認に関連し、「(日本の)内政問題だが、北東アジアの安全にとって好ましくない」と語った。海江田氏も「内政問題だ」と指摘したが、民主党は憲法解釈の見直しに反対の立場で、「国会でしっかり論戦する。中国、韓国にしっかり説明する必要がある」と応じざるを得なかった。劉氏が会談で「中国共産党を代表して」と切り出したことから、「日本に対する厳しい空気を反映し、党の見解以外話さないということだろう」(民主党の同行筋)との見方も出た。



 劉氏は、思想・宣伝担当として習氏を支える実力者の一人だ。ただ、5月に訪中した自民党など超党派の日中友好議員連盟には序列3位、社民党訪中団には序列4位が会談に応じた。民主党内には当初、序列2位の李克強(リークォーチャン)首相が応じるとの観測もあった。海江田氏も自民党などを意識し、「序列3位以上」との会談を期待しており、序列5位に決まった際、周辺に強い不満を漏らした。

 日中関係筋は「尖閣国有化を実際に進めた民主党への不快感を示すためではないか」とみる。民主党内からは「社民党以下の序列なんて、野党第1党をバカにしている」(ベテラン)と反発する声も出ている。

(最終更新:7月18日(金)10時4分)




▲国際指名手配中の北朝鮮の女工作員の
「キム・ミョンスク」容疑者


▼警察庁HP参照より
https://www.npa.go.jp/keibi/gaiji1/wanted/wanted_j.html

※写真右側は社会党委員長だった土●たか子氏

自分のゆるし【考える女子、支える知の拠点… 情報センター 玉川聖学院中等部】

2014-07-18 23:51:08 | 今日の御言葉



人をさばくな。そうすれば、
自分もさばかれることがないであろう。
また人を罪に定めるな。そうすれば、
自分も罪に定められることが
ないであろう。ゆるしてやれ。

そうすれば、
自分もゆるされるであろう。


「ルカによる福音書」 6章37節
新約聖書 口語訳




まず知りあうこと
知りあえば
お互いに愛しあうようになるでしょう。
お互いに愛しあえば
支えあうようになるでしょう。

もしほんとうに愛したいと願うなら
ゆるすことを知らなければなりません。


マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)





▲自由が丘の閑静な住宅街にある
玉川聖学院



★考える女子、支える知の拠点…
情報センター

◆読売新聞 2014年07月18日 12時51分
http://www.yomiuri.co.jp/kodomo/jyuken/information/CO005945/20140718-OYT8T50094.html

中高一貫のミッション系の女子校として60年を超える歴史を刻む玉川聖学院中等部・高等部(東京都世田谷区)。同校は自主的な学習や読書を支援するために学校図書館を「情報センター」とし、生徒の「考える力」を育むことに力を注ぎ、大きな成果を上げている。


▼学校行事で課題作文…自分で考え表現する


玉川聖学院中等部では、生徒に自分の内面をみつめ、自分で考え表現する力をつけさせるために、生徒自身が文章を考え、組み立てさせる機会を多く設けているという。

「文章を書くことは考えて表現することそのものですから、学校行事やさまざまな取り組みなど、ことあるごとに感想文や作文を課して、生徒の思考力と表現力を磨いています。本学では、中等部の1年に2年の学習を先取りするというカリキュラムはいっさい組んでいません。中学生に大切なのは心を養うことと考える力を育むことという理念のもと、中等部の1・2年には調べ学習、3年には修了論文に時間を割いています」と語るのは、玉川聖学院の安藤理恵子学院長。

調べ学習は、中等部1年の夏休みに、歴史上の人物や出来事の中から調べたい項目を三つ選び、B4用紙にまとめるという課題。ここでの約束事は、インターネットを使って調べてはいけないということ。その狙いについて、情報センターでの授業を担当する司書教諭の鳴川浩子さんに話を聞いた。

「今の子どもたちはインターネットについて何も学ばず、ただ何となく使っているだけで使い方を理解しているとはいえません。本を読む機会も少なく、本から情報を集めた経験のない子が多いです。そこで、中学1年から本に触れる機会を設けて、本の中から必要な情報を選びとり、自分で文章を組み立てることに慣れてもらうようにしています。中3で取り組む修了論文では、必ず本を使いますので、その練習でもあります」



▲安藤理恵子学院長


▼ネットはNG!…中等部1年の調べ学習


この調べ学習は、インターネットだけでなく教科書や学習参考書の類いも使ってはいけない決まり。そんな生徒たちを支援するのが、情報センターである。ここには司書教諭が常駐。さらに、4万5000冊の書籍がそろえられている。生徒たちはここを訪れ、先生に相談したり、自分の力で必要な書物を見つけ出したりしていく。一見、本を探す時間は無駄のように思えるかもしれないが、そうした時間が課題のまとめ方や資料の使い方などについて考える時間となり、書架の間を歩きまわるうちに面白そうな本を見つけ、新たな発見をする機会にもなるという。

中1で、こうした授業を通して本を活用してリポートを作成する方法を学ぶ。中2ではグループでの研究を行い、自分らしいテーマを見つける難しさとその方法を学び、中3で修了論文へと進む。この論文は学習の集大成として位置付けられており、その意義は非常に大きい。

修了論文では、生徒がフィールドワークなども織り交ぜながら、自分の興味あることについて、大学の卒業論文さながらの論文をまとめる。テーマは自由で、「ジブリが人気の理由とは」といった身近なものから「人間の死と心の問題」といった哲学的なものまであるが、どれも、自分の力で書き上げる。実際に修了論文を書き上げ高校に進学した生徒に話を聞くと、情報センターが大きな助けになったという。

「私は、『太宰治におけるキリスト像』というテーマで修了論文を書きました。『走れメロス』を読んで以来のファンだったので、太宰治について取り上げるのはすんなり決まったのですが、どのような切り口にするかでずいぶん悩まされました。そんな時に、助けてくれたのが情報センターでした。そこには先生もいますし、私と同じように悩む生徒がたくさん集まってきていましたから、みんなで意見を交わし、いろいろな発想を得られました」

このようにテーマについて深く考えることは、生徒にとって大切な経験になる。


▼自由なテーマで自分と向き合う…中3修了論文


「修了論文を書くことは、論理的に文章を組み立てるのはもちろんですが、興味のあることについて『なぜ興味があるんだろう』と考え、自分と向き合う機会にもなります。また、考えるだけでなく、友達や先生と話す中で新たな発見をするという体験も大切です」と語るのは情報センターの司書教諭の歌川美歌さん。


▲司書教諭の鳴川浩子さん(左)と
歌川美歌さん


情報センターは私語禁止の図書館とは違い、友達や司書の先生ともおしゃべりができて、気軽に立ち寄れる図書館づくりをしているという。

「心が柔らかい若いうちに異文化を認める寛容な心を持ってほしいと思っています。しかし、ただ受け入れるのではなく、自分の考え方との共通点や違いを見いだし、相手にしっかり自分の価値観を説明できるようになってほしいですね。そこまでできるようになって初めて、本学がめざす、人と人との間に調和を作り出し、異文化の人たちをつないで協力しながら共に生きていける女性になれると思います」と理想とする女性像を語る安藤学院長。

同校では、グローバル化時代に世界で通用する考える力と対話力を兼ね備えた女子力育成をめざしている。

2014年07月18日 12時51分 Copyright © The Yomiuri Shimbun



▲情報センターの自習スペース


ここに愛【「3つのPを忘れてはなりません」/ 英国国教会、初の女性主教が誕生へ 】

2014-07-17 11:47:34 | 今日の御言葉
http://andomitsunobu.net/?p=2677



わたしたちが神を愛したのではなく、
神がわたしたちを愛して下さって、
わたしたちの罪のために
あがないの供え物として、
御子をおつかわしになった。

ここに愛がある。

「ヨハネの第一の手紙」 4章10節
新約聖書 口語訳



与えることは分け与えること

【Giving is Sharing】


マザーテレサ
( マザーテレサ『最後の愛のことば』より )




▲14日、英中部ヨークで、
英国国教会の女性主教容認決定を受け、
女性の聖職者らを抱き締める主教の1人
(ロイター)



◆英国国教会、初の女性主教が誕生へ
70年代から議論

★朝日新聞デジタル2014年7月15日


英国国教会は14日、総会を開き、女性の主教を認める提案を3分の2以上の賛成で可決した。英国議会の承認を経て、年内にも初の女性主教が誕生する。16世紀の創立以来、男性主教だけを認めてきた同国教会にとって歴史的転換となる。

主教は約40ある管轄教区を統括する聖職で、同国教会の最高位聖職者カンタベリー大主教とヨーク大主教に次ぐ地位。同国教会ウェブサイトによると、英国に108人いる。

女性聖職者の任命は1970年代から議論されてきた。主教より階級が下の執事と司祭は80年代と90年代にそれぞれ認められたが、女性主教の導入をめぐっては2012年に否決されていた。

(朝日新聞デジタル2014年7月15日)




★教皇、英国国教会のウェルビー・
カンタベリー大主教とお会いに


◆バチカン放送局 2014年6月17日 18:18:22



教皇フランシスコは、16日、英国国教会のジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教の訪問を受けられた。

ウェルビー大主教は、先週末から「現代における新しい奴隷制」への反対運動のためにローマを訪れていた。

教皇フランシスコは、昨年6月に同大主教とバチカンで最初の会見を行なっている。

教皇はウェルビー大主教を温かく迎えられ、この出会いが両教会間の友好の絆と、和解と一致への努力を強めることを期待された。

完全な一致がたとえ遠い目標に見えても、それに眼差しを向け、一歩一歩を共に進まなければならないと述べた教皇は、一致は単にわたしたちの努力の成果ではなく、何よりも神の賜物であることを心に留め、わたしたちを勇気づける聖霊の力に信頼しようと呼びかけられた。

前日の三位一体の祝日、ウェルビー大主教はローマのサン・グレゴリオ・アル・チェリオ教会で夕べの祈りをとり行った。これに言及した教皇は、聖大グレゴリウス教皇による修道士アウグスティヌスのイングランドへの派遣から始まった英国のキリスト教の歴史を回想。その栄光の歩みに、深い共通の伝統と、兄弟としての固い基盤を指摘された。

教皇はこれらの基盤に未来への信頼を見出されつつ、「アングリカン-カトリック国際委員会」を通してエキュメニカルな取り組みがより深まることを希望された。

また、教皇は人身売買と今日における様々な新しい奴隷形態について共通の関心を示され、人間の尊厳に対するこれらの赦しがたい悪と闘い、その悲劇的売買の犠牲となった人々の苦しみを和らげなければならないと強調された。

教皇は最後に、「3つのPを忘れてはなりません」と言い、「Prayer(祈り) Peace (平和) Poverty(貧しい人々)」を挙げられた。そして、「わたしたちは共に歩むべきです」と言う教皇に、ウェルビー大主教も「共に歩まねばなりません」と答えた。

(2014-06-17 18:18:22 エキュメニズム )

依頼【黒人の魂の歌…南アフリカ国歌に 「ヌコシ・シケレリ・アフリカ(アフリカに神の祝福を)」 】

2014-07-16 20:45:24 | 今日の御言葉


あなたの慈しみに依り頼みます。


わたしの心は御救いに喜び躍り
主に向かって歌います

「主はわたしに報いてくださった」と。


「詩編」/ 13編 6節 旧約聖書 新共同訳



あなたは
この世にのぞまれて生まれてきた
たいせつな人。

あなたがなんであり
どこの国の人であろうと
金持ちであろうと
貧乏であろうと
それは問題ではありません。
あなたは
同じ神さまがおつくりになった
同じ神さまのこどもです。

マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)


★黒人の魂の歌…南アフリカ国歌に

◆読売新聞 2014年06月07日 08時10分



▲ソウェトの教会で開かれる日曜日のミサで、
ヌコシ・シケレリ・アフリカを歌う
住民と聖歌隊



 南アフリカの黒人の魂の歌、それが「ヌコシ・シケレリ・アフリカ(アフリカに神の祝福を)」だ。

 白人支配への抵抗の歌として知られ、アパルトヘイト(人種隔離政策)の廃止後は、南アの新国歌になった。

 その源流を探ろうと、ヨハネスブルク郊外の旧黒人居住区ソウェトを訪ね、砂ぼこりの舞う通りを歩いた。ここで歌が生まれたのは1897年。ソウェトのキリスト教系学校の黒人教師で、聖歌隊の指揮者だったイノック・ソントンガが作詞、作曲した。

 当時の南アでは、オランダ系の入植者アフリカーナーと、植民地拡大を狙う英国が支配権を争った。1899年に「第2次ボーア戦争」で衝突する両陣営の白人にとって、黒人は抑圧の対象でしかなかった。「南部アフリカ音楽著作権協会」のルロー理事長は「この頃、南アに黒人の音楽家はほとんどいなかった。『神よアフリカに祝福を その角を高く掲げられるように』と呼びかける歌は、黒人の自尊心を高揚させた」と解説する。


▲イノック・ソントンガ
(ウィンストン・ラポタピさん提供)


 ソントンガは急病で32歳で早世したこともあり、その生涯を伝える記録はほとんどない。ひ孫のウィンストン・ラポタピさん(43)は、「ソントンガは教会に熱心に通ううちに聖歌隊の活動に夢中になり、音楽家を志したのだろう」と推測する。また、信仰心があつく、教育に熱心で、激情家の一面もあったという。

 ヌコシ・シケレリ・アフリカを作ろうと思い立ったのは、黒人が作った「黒人の歌」を広めようという思いもあったのだろうか――。ラポタピさんは幼い頃、祖父母に「イノックおじいちゃんのように強く、優しい男になれ」と、何度も言われたと振り返る。

 黒人解放を目指し、「アフリカ民族会議(ANC)」が設立されたのは、ソントンガの死去から7年後の1912年。白人の目が及びにくい教会で地下活動を展開し、秘密集会の締めくくりにヌコシ・シケレリ・アフリカを歌い、25年に「党歌」と定めた。

人種差別の山崩す


▲ヨハネスブルクの墓地に建てられた
ソントンガの慰霊碑。
今も多くの黒人らが訪れる


 アパルトヘイト体制が崩れ、新大統領に就任したネルソン・マンデラは95年、ヌコシ・シケレリ・アフリカと白人政権時代の国歌を合わせて1曲にして新国歌にした。マンデラは、ソントンガが眠るヨハネスブルクの墓地に慰霊碑を建立し、「あなたの音楽により、私たちは山を動かすことができた」と業績をたたえた。

 ANCが秘密集会を開き、弾圧の象徴だったソウェトの教会。今では毎週日曜日のミサに数百人が集まる。ヌコシ・シケレリ・アフリカの壮麗なメロディーが心を揺さぶる。教会のステンドグラスに描かれたマンデラが笑顔で人々を見守り、神父のサバスチャンさんは「南アが赦ゆるしと融和の国である証しだ」とほほ笑んだ。

 なおもソウェトの黒人の多くは貧しいが、街に満ちていた「怒り」は消えたと住民は語 る。教会に響く歌声はアパルトヘイトという山を突き崩した人々の力強さを感じさせた。

 

 ◇イノック・ソントンガ(1873~1905)

 南アフリカ東ケープ州の教員養成学校で音楽を勉強。卒業後は音楽教師を務める傍ら、多数の聖歌を作った。そのうちの1曲「ヌコシ・シケレリ・アフリカ」は黒人の間で歌い継がれ、アパルトヘイト廃止後に南アの新国歌となる。この曲は、白人政権時代に国外に亡命したANC党員を通じて広まり、タンザニアやザンビアの国歌にもなっている。

 (文と写真 上杉洋司)


2014年06月07日 08時10分
Copyright © The Yomiuri Shimbun


■ 南アフリカ国歌 歌詞

"Nkosi sikelel' iAfrika"


「神よ、アフリカに祝福を」


(Xhosa and Zulu) (コサ語とズールー語)

Nkosi sikelel' iAfrika, Maluphakanyisw' uphondo lwayo,
Yizwa imithandazo yethu, Nkosi sikelela, Thina lusapho lwayo.

神よ、アフリカに祝福を。汝の栄光を高く掲げたまえ。
我らの願いをかなえたまえ。神の子である我らを祝福したまえ。



(Sotho) (ソト語)

Morena boloka Setjhaba sa heso,
O fedise dintwa le matshwenyeho, O se boloke,
O se boloke setjhaba sa heso. Setjhaba sa.

神よ、我らのもとに介在し、全ての争いを終わらせたまえ。
そして我らと国を守りたまえ。南アフリカを守りたまえ。


South Afrika, South Afrika.


南アフリカ。南アフリカ。


(Afrikaans) (アフリカーンス語)

Uit die blou van onse hemel,
Uit die dieptevan ons see,
Oor ons ewige gebergtes waar die kranse antwoord gee.


蒼き空の彼方から、我らの海の深みから、
永久に変わらぬ山々から、こだまが響き渡る。



(English) (英語)

Sounds the call to come toghether,
and united we shall stand.
Let us live and strive for freedom,
in South Africa, our land.

皆を呼ぶ叫びが響く。やがて我らは団結して立ち上がる。
自由のために力を尽くし、共に生きていこう。
南アフリカ、この我らの地で。


http://www.sowetogospelchoir-fanclub.jp

家族の者【2組に1組が離婚、出産した女性の3割以上が未婚。米国での「家族」の姿】

2014-07-15 10:15:15 | 今日の御言葉
http://www.huri-dam.com/hana68-kakudai.html



こうして、自分の家族の者が敵となる。


「マタイによる福音書」/ 10章 36節
新共同訳 新約聖書



愛はまず家庭から始まるのです。
愛は家庭に住まうものです。

こどもたちは
家庭のなかに愛やほほえみを
見つけることができません。

こどもたちはさびしすぎるのです。

さびしさをまぎらすために
外へ
さがし求めにゆくのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)



▲イアン ソープ氏 (資料写真)
http://lifepages.jp/ianthorpe-4020


★Listening:
<地球ING・進行形の現場から>
第7回 米同性婚めぐる攻防

◆毎日新聞 2014年7月15日



2組に1組が離婚、出産した女性の3割以上が未婚--。米国では「家族」の姿が急速に変化している。最も象徴的な現象が同性愛者同士の結婚である「同性婚」の容認拡大だ。しかし、こうした動きを阻止しようと、保守派も奮い立ち、司法や政治の場で激しい攻防が続いている。

「同性婚配偶者の親権を拒否しているわけではない。州法と矛盾しないか、連邦最高裁に確認を求めているだけだ」



▲結婚届け提出に先立ち、
娘にキスして祝うキンバリーさん(左)
とアンバーさん。
「この時が幸せの絶頂だった」と
振り返る
=2013年12月撮影、
キンバリーさん提供


伝統的な家族観を重視する「末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)」の信者が人口の7割を占める西部ユタ州。今年4月、アンバー・ラリーさん(32)は州庁舎で数時間待たされたあげく、窓口職員からそっけない説明を受けた。精子バンクを利用して生まれたアンバーさんの実娘(1歳5カ月)の出生証明書の親の欄に、同性婚相手のキンバリーさん(39)を加える修正申告に対する回答だ。

昨年6月、連邦最高裁は同性婚を認めない国の結婚保護法を「平等を定める合衆国憲法に反する」との判決を下した。この画期的な違憲判決の前後から全米で法廷闘争が活発化。80件以上の訴訟が起こされ、12州で同性婚支持の判決が下り、上訴審で係争中だ。

ユタ州でも昨年12月、連邦地裁が同性婚を禁じる州法を違憲と決定。連邦高裁も6月、同判決を支持した。だが、州政府は控訴、上告し続け、係争中という理由で連邦最高裁から結婚届受理の差し止めを勝ち取った。アンバーさんら差し止め前に結婚届を出した約1300組の同性婚は合法なはずだが、州政府のさまざまな妨害を受けている。

いまも、アンバーさんたちの闘いは続く。「受理された結婚届は有効」とする司法省の見解に対し、州政府は「疑義のある結婚届に基づく申請」として娘の出生証明書の発行を拒否。親権を認めるよう命じた連邦地裁の命令も無視している。

「連邦政府と州の攻防の間で一喜一憂し、振り回されている。私たちに法的な落ち度はないのに」とキンバリーさんは嘆く。



▲米ワシントンで6月17日、
同性愛の移民に対する強制送還中止と
ビザ条件緩和をオバマ政権に求め
デモをする市民ら
=市民団体「移民の平等」提供



同性婚支持団体「フリーダム・トゥ・マリー」によると、同性婚を認めているのは全米50州のうち19州と首都ワシントンで、1年前より10州増え、ほぼ倍増した。フリーダムのエバン・ウルフソン代表は「結婚の自由の勢いは劇的に広がっている」と歓迎する。

一方で、同性婚を州憲法で禁止したり、同性カップルに男女婚と同じ権利(シビル・ユニオン)の付与などを認めなかったりする州も31州残る。同性婚を認めないキリスト教原理主義者やモルモン教徒が多い保守州だ。

ユタ州に本部を置く保守系シンクタンク「サザランド研究所」は、同性婚に反対する初めての国際会議を来年8月に開催する。数千人の活動家が参加する見通しで、ユタを主戦場に保守派を総決起させる構えだ。

「結婚は男女、子供には父と母が必要」。同性婚反対派が集会で掲げるスローガンだ。しかし、離婚や未婚の母の増加で、伝統的な家族像は崩壊しつつある。ロサンゼルスで養子縁組を支援する市民団体のロビン・ハロッドさん(54)は15年前、同性愛カップルを里親の対象に加えた。現在は里親の半数以上が同性愛者だ。「未婚の男性や女性の里親増加と歩調を合わせて増えていった。家族は多様化する」とハロッドさんは振り返る。

変化は移民社会にも及ぶ。政府は最高裁決定直後の昨年7月、外国籍の同性婚配偶者に結婚ビザ(査証)を発給すると発表し、米国永住権の獲得に道を開いた。不法滞在者でも、同性婚を機にビザが認められる事例も出ている。

「本国で迫害される同性愛者の移民は亡命を認めるべきだ」。同性愛者の移民を支援する市民団体「移民の平等」のディエゴ・オリッツ氏は外国人同性愛者の権利のためにニューヨークなどでデモを続ける。

「成し遂げたことを守っていくし、今後も社会的に弱く孤独で助けが必要なLGBT(性的少数派)に手を差し伸べていく」。連邦最高裁の違憲判決から約1年となる6月30日、オバマ米大統領はホワイトハウスで開かれたパーティーで約束した。



▲同性婚が合法の国

連邦判事、公立高校校長、オバマ氏の恩師の大学教授、ホワイトハウスのパティシエ……。多くの同性愛者が招かれたパーティーは、政権の同性婚への取り組みと成果をアピールする舞台ともなった。

同性婚カップルへの権利拡大を2期目の主要政策に掲げていた大統領は、最高裁判決後、法制・税制上の改革を指示。この1年で複雑だった確定申告書の手続きの簡素化をはじめ多くが改善された。多くの省庁が、同性婚を禁止する州を含めどこに住んでいても、結婚した州が同性婚を認めていれば、法的に同性婚カップルとして認定し、連邦税制上の申請や優遇措置を認めるようになった。

同性婚の権利は性的少数派にとって「性差別撤廃の最後のステップ」とされる。ただし、法律や制度が改善されても、差別がなくなるわけではない。米世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが昨年行った同性愛者へのアンケートによると、必要な政策は雇用機会均等(57%)がトップで、同性婚の制度化(53%)より高かった。58%が差別的なジョークを言われたと感じており、社会に根づいた差別意識の改善が今後の焦点となる。【ロサンゼルス堀山明子、ワシントン及川正也】

………………………………………………………………………………………………………

◇世界に広がる同性婚

人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)によると、6月現在、同性婚は、一部州で合法の米国やメキシコを含めて、世界19カ国で法律で認められている。多くは、オランダ、英国、ルクセンブルクなど欧州諸国だが、南アフリカやブラジル、アルゼンチンでも合法だ。

一方で、欧州連合(EU)によると、イスラム圏やアフリカなど76カ国で同性愛は違法行為。ナイジェリアは同性婚に最長14年の禁錮刑、ウガンダは同性愛者に最長で終身刑を科すことが可能だ。EUの司法裁判所は昨年11月、アフリカ出身の同性愛者3人に対し、迫害の恐れがあると認め、オランダへの亡命を許可した。

国連(本部・米ニューヨーク)も6月、職員の同性婚相手が医療保険や移住ビザを取得できる新制度を導入。同性婚が違法な国出身の職員でも、合法国で結婚すれば認めることにした。

………………………………………………………………………………………………………

■取材後記

米国では同性愛カップルの4組に1組、独身者を合わせれば同性愛者の3割以上が子供を育てている。1年前に最高裁決定を歓迎する集会を取材した時、子連れが多いことに驚いた。同性愛の権利というと、職場での差別撤廃ぐらいのイメージしかなかったからだ。1年たって、同性婚の次に子供に関連した権利を主張するのは自然な流れだと思えるようになった。

米国では独身でも、事実婚でも養子縁組や精子バンクなどを通じて子供を持てる。養子縁組支援団体の関係者が「家族の形が多様化する中で、選択肢の一つとして同性の両親が増えた」と語った言葉が印象に残った。

移民大国が同性婚の門戸を開いた今後、米国で家族を持つ同性愛の日本人は増えるだろう。同性の配偶者と子連れで里帰りする人も出るだろう。海の向こうの出来事ではなく、身近な話として受けとめたい。

(2014年07月15日 09時39分)




▲米グーグル社は最近、
今後アダルト産業を推奨する
内容の広告は表示しないことを
正式に発表した。
(写真:Flickr / ZaptheDingBat)


◆米グーグル社、
ポルノ・性的描写の顕著な広告を禁止
キリスト教団体が歓迎 : 国際

★クリスチャントゥデイ 2014年7月8日



米グーグル社は3月、同社の広告サービス「アドワーズ(AdWords)」のポリシーの変更点を公表した。検索エンジンや一般のサイトなどを含む自社の広告ネットワークから、あからさまな性的描写を含んだ広告の表示を禁止する方針を明らかにしたのだ。グーグル社は、この決定を最近実行に移し、広告主らに対し、今後アダルト産業を推奨する内容の広告は表示しないことを正式に発表した。この動きを、反ポルノのキリスト教系団体「モラリティー・イン・メディア(MIM=Morality in Media)」は歓迎をもって受け入れている。

グーグル社はアダルト広告を禁止すると正式に発表し、広告表示を禁じる項目をガイドラインとして設定した。その中で、未成年や合意によらない性的なテーマなどの生々しい性的描写の禁止、子どもの性的虐待、性的なサービスと引き換えに金銭のやり取りが発生するものの禁止を公表している。

さらに、「私たちの設定したこれらの禁止項目について、法律では制限されないという理由で、認めることはありません」と、グーグル社は付け加える。

モラリティー・イン・メディアは5月、どうすれば個人や家族、子どもたちをこれらの情報から守ることができるのかということについて、グーグル関係者らと実り多い会合を持った。同団体のハイセン・シスコ氏は、「今日、私たちはこの会合で良い方向性を得ることができた」と述べている。

モラリティー・イン・メディアは、昨年と今年に提言した「はしたない12のリスト(Dirty Dozen List)」の中でグーグル社を挙げた。理由は、自社のサービスであるグーグルプレイ、グーグルアッズ、ユーチューブなどで、ポルノによる関与や収益があることであった。

アドワーズの検索エンジン開発担当者は、5月に検索エンジンに上った言葉で、sex、porn、free porn、pornoという語の検索総数は3億5千万であったと明らかにした。「porn」という語については、検索エンジンにただちに表示される当たり前の語となっていた。

米医学誌『JAMA(ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション)』で発表された最近の研究によれば、ポルノは脳に悪影響を及ぼすという。通常、性的な刺激を見たときに、脳のある領域が活性化するが、大量のポルノを見る男性は同じ刺激でもその脳の部分が活性化しなくなってしまうというのだ。またこの研究結果は、ポルノを頻繁に見る人は物事を処理することに関係する脳のある部分が小さいということも示した。

しかしながら、広告主の中には、グーグル社の決断にとまどいを示す人もいる。

「私は驚きました」と、アダルトビデオ・ニュース・メディアの社長兼CEOであるセオ・サポウチスは言う。「私は、2002年からアドワーズに最初に広告を載せることになった広告主のうちの一人でした。12年間触れられることのなかったトピックでしたから、今になって変化が起ころうとしている、ということは予期していませんでしたね」

グーグル社は最近、広告主に対しこう記している。「来週より、本格的なポルノグラフィー、マスターベーション、性器を露にするもの、肛門や口を使用する性的な行いを含む、生々しい性的描写の広告の掲載を禁止します」

グーグル社は、この新しく改訂されたポリシーでは、暴力的と見受けられるすべての広告とサイトを承認しないことになる、と述べている。また、「今回のポリシーの改訂により、多くの得意先である会社が影響を受けることと思う。改訂に沿うように、今一度ご自身の広告やサイトについて吟味していただき、改善していただくようお願いしたい」としている。

(クリスチャントゥデイ 2014年7月8日)


天と地【ローマ法王:アジア外交を本格始動へ 中東歴訪に続き】

2014-07-14 09:24:35 | 今日の御言葉
http://www.ymcajapan.org/topics/cat-press/30.html



ああ主なる神よ、
あなたは大いなる力と、
伸べた腕をもって天と地を
お造りになったのです。

あなたのできないことは、
ひとつもありません。

「エレミヤ書」 32章17節
旧約聖書 口語訳



人は一切れのパンではなく 愛に、
小さなほほえみに 飢えているのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』より)




フランシスコ法王のアジア訪問予定
★ローマ法王:アジア外交を本格始動へ 
中東歴訪に続き

■毎日新聞 2014年06月14日 10時43分
(最終更新 06月14日 15時37分)



 【ローマ福島良典】

フランシスコ・ローマ法王が5月下旬の中東歴訪に続き、対アジア外交を本格的に始動する。日本にキリスト教を伝えた宣教師フランシスコ・ザビエル(1506~52年)で知られる修道会イエズス会出身の法王にとって、アジアは「重点地域」(バチカン報道官)。今夏から2016年にかけてアジア諸国を相次いで歴訪する予定。訪日や中国との対話再開が実現するかどうか注目されている。

 法王は8月14~18日、昨年3月の就任後初のアジア訪問として韓国を訪れる。報道によると、18日のミサには北朝鮮のキリスト教徒が参加する可能性がある。また、宗教紛争を抱えるスリランカと、昨年11月に台風被害を受けたアジア最大のカトリック国フィリピンを来年1月中旬に歴訪する。2016年1月にはカトリックの重要行事「国際聖体大会」が開かれる同国を再訪する可能性が高い。

 先々代のヨハネ・パウロ2世は129カ国を歴訪して「空飛ぶ法王」の異名を取ったが、前任のベネディクト16世は在位中にアジアを訪問する機会がなかった。イタリアの「ヨハネ23世宗教科学財団」のメローニ所長は「バチカンの外交政策はアジアを向いている」と分析する。

 法王は出身国アルゼンチンの神学生時代に日本での宣教を希望していたことで知られる。6月6日にバチカンで安倍晋三首相と会見した際には訪日招請に「ぜひ訪れたい」と応じた。日本の信徒は来年中の法王訪日の実現に期待を寄せている。

 注目されるのは外交関係のない中国との対話再開の兆しだ。香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは8日、双方が新指導部となったのを機に「対話再開を準備している」と報じた。ミラノ・カトリック大学のジョバニョーリ教授(歴史学)は「双方の関係はここ数年、難しかったが、欧米出身でないフランシスコ法王の誕生で雰囲気が好転した」と対話再開の可能性を指摘する。

 法王は5月24~26日の中東歴訪で、和平の仲介役として存在感を示した。6月8日にはイスラエルとパレスチナの首脳をバチカンに招いて中東和平祈願の集いを開き、「憎悪と暴力の連鎖」に終止符を打つよう要請した。



http://s.webry.info/sp/18754633dakkan.at.webry.info/201311/article_49.html


★日本支援で建設の比校舎、
日の丸が韓国国旗に 
台風支援の韓国軍が塗り替える?

◆産経新聞 2014.7.9 08:15



▲今年7月に撮影された写真。
壁に書かれた文章はフィリピンと
韓国に関する内容に変わり、
日章旗があった位置には韓国国旗が
描かれている(提供写真)

 日本政府の支援によってフィリピン・レイテ島に建設された小学校で、「日比協力」の印として校舎の壁面にフィリピン国旗と並んで描かれていた日章旗が消され、韓国国旗に塗り替えられていたことが8日までにわかった。日本政府も確認しており、フィリピン教育省に経緯を問い合わせている。

 塗り替えがあったのは、1997年度の円借款で建設されたレイテ州パロ市のバラス小学校。複数の韓国メディアは、昨年11月に現地を直撃した台風30号の被災地に入った韓国軍の復旧支援部隊が6月下旬、「3市で復旧作業を行い、14の学校の屋根や窓を修理した後、太極旗(韓国国旗)を描いた」と伝えている。

 日本外務省は韓国の報道で事態を把握し、塗り替えを確認。通常、日章旗が描かれた看板などを取り除く場合はフィリピン側から相談があるが、今回はなかった。ほかの学校でも塗り替えがないか確認している。





敵を愛する【「もし神様が望むのなら」 ネイマール 夢は終わったわけじゃない】

2014-07-12 16:46:22 | 今日の御言葉
http://sp-edition.his-j.com/zekkei/corcovado/



しかし、わたしはあなたがたに言う。
敵を愛し、迫害する者のために祈れ。

「マタイによる福音書」 5章44節
新約聖書 口語訳



お月さまに貧しい人がいたら、
わたしたちは、
そこに行かなければなりません。

マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より)





★ネイマール
「夢は終わったわけじゃない」

神様がブラジルに授けた喜びと困難


◆スポーツナビ 2014年7月8日 11:00

大野美夏
http://brazil2014.yahoo.co.jp/column/detail/201407070005-spnavi

「もし神様が望むのなら」


 ここブラジルは世界最大のキリスト教国ということをご存知だろうか?

 ブラジルの歴史は植民地時代からカトリック教とともに刻まれてきている。カトリックは1889年まで国教であり、その後も国民の9割が信者であり続けた。

 現在はプロテスタントが台頭してきているが、キリスト教というくくりで言えばカトリック、プロテスタントと合せて国民の9割である約1億8000万人はキリスト教徒であり、国の祝日の半分以上はキリスト教の祝日だ。街の作りはすべて同じ。人々はまず教会を作り、その前に広場を作り、周辺に街が発展していった。ことわざ、慣用句、あいさつの中にキリスト教がちりばめられている。神様=デウス、キリスト様=ジェズス、マリア様=マリアという言葉は、感嘆句になってる。多くの聖人がいて、人々は自分の守護聖人を持つ。

 サッカー選手達ももちろんほとんどがカトリックかプロテスタントどちらかの信者だ。ピッチに入る前に、選手が芝生を触って手にキスをし、天を仰ぎ、十字を切るしぐさをしているのを見たことがあるのではなかろうか。神様、キリスト様に祈りを捧げているのだ。試合前にはロッカールームで監督、選手、スタッフが集まってキリスト教の祈祷を唱える。選手の家族は試合の前に家で同じように祈祷を捧げる。ブラジルではとても当たり前の光景だ。カカのようにゴールをした後,天に感謝する選手もいる。

 そういえば、田中マルクス闘莉王のおばあさまも言っていた。「試合の時にはろうそくをつけて無事を祈るのよ」と。人々は、言葉の端々に「シ・デウス・キゼール」と入れる。この意味は「もし神様が望むのなら」だ。良いことも、悪いことも、自分が望もうが望まなかろうが、神様が望むことを受け入れなければならない。
 
 そう、ネイマールの骨折という惨事も、神様がお望みになったことなのだから、われわれは受け入れなければならないのだ。たとえそれがワールドカップ(W杯)の準決勝の前であろうとも。



▼欠場を知り、チームに衝撃が走る

 4日、ネイマールのW杯が突然終わってしまった。コロンビア戦の後半にコロンビアのフアン・スニガから背中に膝蹴りを受け、腰椎の一部(上から3番目)を骨折。倒れた瞬間に誰もが異常事態だと分かるほど、ネイマールは苦しんでいた。すぐに救急車で病院に運ばれたことで事態の大きさを予想しながらも、選手達は「ネイマールはW杯にはもう出られない」という事実を知った時、誰もが衝撃を隠しきれなかった。

 フレッジがそのニュースをミックスゾーンでメディアから聞いた時、まず発した言葉が「本当なのかい?」だった。「W杯に出るためにやってきたネイマールの努力を皆が知っているから、本当に悲しいことだ。神様はきっと早い回復をしてくださるはずだ。ピッチにいなくても心は一緒だ。残された僕たちは悲しみをきっと喜びに変えてみせる」とエールを送った。



▼中心選手としてセレソンをけん引

 今大会、ネイマールは自国開催のプレッシャーを背負いながら、その責任を必死にこなしてきた。ルイス・フェリペ・スコラーリ監督も「ネイマールは特別な選手」と言ってはばからなかったように、セレソン(ブラジル代表の愛称)にとってなくてはならない選手だった。2013年1月からスコラーリ監督が指揮した27試合、計2500分のうち、ネイマールがいなかった時間はわずか148分。ネイマールあってのブラジルということが記録からも分かる。

 開幕ゲームのクロアチア戦で、マルセロのオウンゴールを取り戻すべく同点ゴールを決めた瞬間、ネイマールは本当にすべての責任を引き受けるだけの器量のある選手であることを世界に証明してみせた。

 メキシコ戦ではGKギジェルモ・オチョアの好セーブに阻まれ無得点に終わったが、カメルーン戦では2点決めMOM(マンオブザマッチ)に選ばれる活躍を見せた。PK戦までもつれ込む死闘になったチリ戦では、ゴールを決めることはできず。それでも、緊張の頂点とも言えるPK戦の5番手をきっちり決め責任を果たした。ここまで決めたゴールは4点。今大会の得点ランキング2位タイで、得点王を狙える位置につけていた。

 4年前のW杯南アフリカ大会に出られなかった想いを胸に、心も体も全てこのW杯に捧げ精進してきた。それなのに、神様は突然ネイマールをW杯から外すことにしてしまったのだ。
ドイツに勝つのは難しいが、不可能はない

 準決勝にたどり着くまで、今大会のブラジルは決して簡単に勝ち進んできた訳じゃない。それだけでも大きな障害を乗り越えてきた。ネイマールなしで優勝できるか?

 一つの答えは、「ブラジルよりも組織的で良いゲームをしているドイツに勝つのはかなり難しい」だ。スコラーリ監督が今のセレソンを指揮しているよりもずっと長く、ドイツのヨアヒム・レーブ監督はドイツ代表を指揮している。ブラジルは元々ネイマールがいても、最強チームにはなっていない。

 そして、もう一つの答えが『不可能はない』だ。62年のW杯チリ大会、ブラジルは2試合目で主力選手のペレをけがで失った。それでも、代わりに入ったアマリウドとガリンシャがチームを引っ張り見事優勝をもたらした。

 ペレはネイマールのニュースを聞いて「チリ大会の時の自分を思い出した。私も途中から戦線離脱したが、神様はブラジルに優勝を授けてくれた。どうか今回も同じことが起こって欲しい」と言った。しかし、アマリウド本人は「あの時は、ペレが抜けても代わりになるクラッキ(名選手)が何人もいた。私はかねてからペレの代わりにプレーしていたので何の問題もなかった。しかし、今回はネイマールに代わるクラッキがいない」と悲観的な見方をしている。

 それでも、「テクニック的に同じクオリティーを持っていない選手でも、ネイマールと同じくらいの強い意思、力、勇気を持ってやれば、チームに別の力を与えることになるだろう。」とエールを送った。



▼ネイマールのために必死で戦う

 ネイマールはコロンビア戦後、チームと一緒に合宿所に戻ったが、翌日ヘリコプターで自宅に戻った。この先約1カ月、コルセットをつけて安静にしていれば回復すると診断され、決勝戦にも間に合わせることは不可能だ。

 合宿所を後にする前、ネイマールは泣きはらした目をしながらCBF(ブラジルサッカー連盟)のサイトを通して国中にメッセージを送った。「W杯の決勝に出るという夢はかなえられなくなった。でも、優勝するという僕の夢は終わったわけじゃない。仲間達がきっと夢をかなえてくれると信じている。心は一緒だ。きっとブラジルの国民みんなで優勝を喜びあおう」

 マイコンは「全員がネイマールの分も必死に走って戦う」と話し、ドイツ戦は出場停止となったチアゴ・シウバは「反骨精神を見せてやろう。ネイマールのために優勝してやるんだ」と誓った。

 ネイマールの努力を認めているメディアも世論もけがを悲しんでいる。しかし、同時にネイマールの選手人生が終わったわけではないことも分かっている。神様はそんな残酷なことをした訳ではないのだ。サッカー選手の人生にけがはつきもの。あれほど執拗(しつよう)なマークや、厳しいチャージを受けながら、これまで大きなけがが無かったことはある意味奇跡的だったのかもしれない。

『全ては偶然じゃない。神様は何か意図を持ってこうなさった』

 災難も喜びも、すべて神様の思し召しと人々は言う。

 ブラジルW杯前、信心深いネイマールは腕に“Fé(フェ=神様への信心)”という言葉を彫っていた。これまでも神様が与えた試練を彼は受け入れてきた。だからこそ、けがの苦しみと試合に出られない悲しみがどれほど大きくともけがを負わせたフアン・スニガに対しての恨みは一切残さなかった。

 セレソンが決勝戦に進んだとしてもネイマールはピッチにいない。しかし、心はきっとチームメートと一緒だ。それだけの努力を彼は今までやってきたのだから。神様は分かっている。


◼️大野美夏(おおのみか)

ブラジル・サンパウロ在住。サッカー専門誌やスポーツ総合誌などで執筆、翻訳に携わり、スポーツ新聞の通信員も務める。ブラジルのサッカー情報を日本に届けるべく、精力的に取材活動を行っている。特に最近は選手育成に注目している。忘れられない思い出は、2002年W杯でのブラジル優勝の瞬間と1999年リベルタドーレス杯決勝戦、ゴール横でパルメイラスの優勝の瞬間に立ち会ったこと。

(7/08 11:00)