地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

天の富【「教会は世俗を脱ぎ去る勇気を」】

2013-10-07 00:05:12 | 今日の御言葉


あなたがたは
地上に富を積んではならない。
そこでは、虫が食ったり、
さび付いたりするし、
また、盗人が忍び込んで
盗み出したりする。


富は、天に積みなさい。


そこでは、虫が食うことも、
さび付くこともなく、

また、盗人が忍び込むことも
盗み出すこともない。



「マタイによる福音書」 / 6章 19-20節
新約聖書 新共同訳



【太陽の賛歌】


いと高い、全能の、善い主よ、
  賛美と栄光と誉れと、
  すべての祝福は
  あなたのものです。


いと高いお方よ、
  このすべては、あなただけのものです。
  だれも、あなたの御名を
  呼ぶにふさわしくありません。


私の主よ、あなたは称えられますように
  すべての、あなたの造られたものと共に
  太陽は昼であり、
  あなたは太陽で
  私たちを照らされます。


太陽は美しく、
  偉大な光彩を放って輝き、
  いと高いお方よ、
  あなたの似姿を宿しています。


私の主よ、あなたは称えられますように
  姉妹である月と星のために
  あなたは、月と星を
  天に明るく、貴く、
  美しく創られました。


私の主よ、あなたは称えられますように
  兄弟である風のために。
  また、空気と雲と晴天と
  あらゆる天候のために
  あなたは、これらによって、
  御自分の造られたものを
  扶け養われます。


私の主よ、あなたは称えられますように
  姉妹である水のために
  水は、有益で謙遜、
  貴く、純潔です。


私の主よ、あなたは称えられますように
  兄弟である火のために。
  あなたは、火で
  夜を照らされます。
  火は美しく、快活で、
  たくましく、力があります。


私の主よ、あなたは称えられますように
  私たちの姉妹である
  母なる大地のために。
  大地は、私たちを養い、治め、
  さまざまの実と
  色とりどりの草花を生み出します。


私の主よ、あなたは称えられますように
  あなたへの愛のゆえに赦し
  病いと苦難を
  堪え忍ぶ人々のために。


平和な心で堪え忍ぶ人々は、
  幸いです。
  その人たちは、
  いと高いお方よ、あなたから
  栄冠を受けるからです。


私の主よ、あなたは称えられますように
  私たちの姉妹である
  肉体の死のために。
  生きている者はだれも、
  死から逃れることができません。


大罪のうちに死ぬ者は、
  不幸です。
  あなたの、いと聖なる御旨のうちにいる人々は、
  幸いです。
  第二の死が、その人々を
  そこなうことは、ないからです。


私の主をほめ、称えなさい。
 主に感謝し、
 深くへりくだって、主に仕えなさい。


アシジの聖フランシスコの祈りより
(訳:石井健吾)






★アッシジ訪問
聖フランシスコ大聖堂で教皇ミサ、
世界の平和と自然の尊重を祈る


◆バチカン放送局2013年10月5日
2013-10-05 17:50:19



教皇フランシスコは、4日、中部イタリア・アッシジの聖フランシスコ大聖堂を巡礼、広場で信者たちとミサを捧げられた。

同大聖堂は、聖フランシスコ(1182-1226)の教皇グレゴリウス9世による列聖(1928年)の同年、アッシジを訪問した教皇自身によって礎石が据えられ、1253年、教皇イノケンティウス4世によって献堂された。バシリカは上部と下部の2層からなり、先に作られた下部はロンバルディア・ロマネスク様式、次いで建設された上部はゴシック様式に移行している。

大聖堂に到着された教皇は、コンベンツアル聖フランシスコ修道会関係者に迎えられながら上部バシリカから入堂され、さらに下部バシリカのクリプタ(地下礼拝堂)にある聖フランシスコの墓に降りられた。

教皇は聖フランシスコの墓前に黄と白の薔薇の小さな花束を捧げ、沈黙のうちにしばし祈られた。

この後、教皇は下部バシリカ前の広場でミサを捧げられた。

典礼暦で聖フランシスコが記念されたこの日、イタリアの保護者である同聖人を教皇と共に祝うために、地元ウンブリア州をはじめイタリア全土からおよそ5万人がミサに参加した。

「平和と善が皆さんにありますように」。教皇は聖フランシスコの精神を表すこの挨拶をもって説教を始められた。

「貧しい人々への愛」と「貧しいキリストに倣うこと」の2つが分かちがたく一致した聖フランシスコの生涯を思い起こされた教皇は、「今日の世界に同聖人が証しするものとは何か」を問う中で、3つのメッセージと祈りを提示された。

教皇は、聖フランシスコの第1の基本的メッセージは、「キリスト者であるとは、イエスと生きた関係を持ち、イエスを身にまとい、イエスと似た者となること」であると強調。

聖フランシスコのキリストに向かう歩みが、聖ダミアノ教会の十字架のイエスの眼差しとの出会いから始まったことを指摘しつつ、十字架のイエスを見つめ続けることで、人は再生され、新しい存在となると話された。

教皇は聖フランシスコに「十字架の前に留まり、イエスから見つめられ、赦され、その愛のうちに新たな人間として創造されることを教えてください」と祈られた。

また、聖フランシスコの第2のメッセージとして教皇は、「キリストに従う者は、真の平和を得る」ということを示された。

ただしその真の平和とは、この世ではなく、キリストのみが与えることができるものであり、フランシスコの平和とは甘い感傷でも、宇宙の力による一種の汎神論的な調和でもないと教皇は注意を促された。

聖フランシスコの平和とは、すなわちキリストの平和、「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」というイエスの掟を自らのくびきとして、柔和と謙遜をもって背負うことで見出されるものと説かれた。

そして教皇は再び「わたしたちに平和の道具となること、その平和が神から湧き出ること、主イエスがその平和をもたらすことを教えてください」と聖フランシスコに願われた。

教皇は聖フランシスコの3つ目のメッセージに、「神が造られたすべてのものに対する尊重」を挙げられた。

そして、「自然を尊重し、わたしたちがその破壊の道具となることがないように」、「すべての人を尊重し、流血の闘争を止め、憎しみのあるところに愛を、侮辱に赦しを、分裂に一致を」、「シリアや、中東、全世界で、暴力のために泣き、苦しみ、死んでいく人々の叫びに耳を傾けよう」と呼びかけられた。

教皇は「わたしたちの世界に調和と平和、被造物の尊重という恵みを神から得ることを教えてください」と聖フランシスコに改めて祈られた。

(バチカン放送局2013年10月5日)





★アッシジ訪問:
教皇、貧しい人々との出会い
「教会は世俗を脱ぎ去る勇気を」

◆バチカン放送局 2013年10月4日
2013-10-04 19:27:28



4日、イタリア・ウンブリア州のアッシジを司牧訪問され教皇フランシスコは、司教館で貧しい人々との出会いを持たれた。

早朝、障害者リハビリ施設を訪れた教皇は、続いてサン・ダミアノ教会を巡礼し、祈りを捧げられた。

聖フランシスコは、サン・ダミアノ教会で十字架のキリストを前に祈っていた時、「行って、わたしの家を建て直しなさい」というキリストの声を聞いた。

フランシスコはこの教会を修理し、それは聖クララたち修道生活の場となった。また、フランシスコは死の2年前、ここで「太陽の賛歌」を作っている。

この後、教皇はサンタ・マリア・マッジョーレ教会の近くにある司教館へ向かわれた。司教館には、聖フランシスコが司教の前で衣服を脱いで、自分の父親に返した場所と言われる「脱衣の間」がある。

「脱衣の間」で、教皇はカリタス関係者とカリタスの支援を受けている人々とお会いになった。

教皇はこの席で、教会もまた聖フランシスコのように脱衣するように呼びかけたいと述べ、教会が脱ぎ捨てるべきものは「世俗的な虚飾」であると強調。

教会とはわたしたち全員であり、洗礼を受けたすべての者は、人々に仕え十字架に至るまで身を低くされたイエスの道を行くよう招かれていると説かれた。

十字架もイエスもなく、脱ぎ捨てるものもない、安穏なキリスト教を望むなら、わたしたちはお菓子のような飾りだけのキリスト教徒になってしまうと教皇は注意を促された。

「世俗性はわたしたちを虚栄や虚勢に向かわせるが、これらは神ではなく偶像であり、偶像崇拝は最も重い罪である」「世俗的関心は、魂や人間や教会をだめにしてしまう」とも話された。

若いフランシスコが世俗を脱ぎ捨てることができたのは、自分の力ではなく、神の力があったからであると述べた教皇は、主がわたしたちにこの世の虚栄を脱ぎ去る勇気を与えてくださるようにと祈られた。

教皇はこの後、聖フランシスコ大聖堂で信者たちとミサを捧げられた。

(バチカン放送局 2013年10月4日 )




▲イタリア・アッシジのバシリカ大聖堂を訪れた
フランシスコ・ローマ法王
=2013年10月4日、AP


★ローマ法王:スキャンダル撲滅へ
「バチカン中心主義払拭」
毎日jp(毎日新聞)

◆毎日新聞 2013年10月05日 20時17分
(最終更新 10月05日 21時01分)



【ローマ福島良典】

フランシスコ・ローマ法王がキリスト教カトリックの総本山にあたるローマ法王庁の「バチカン中心主義」を批判し、払拭(ふっしょく)に努める考えを明らかにした。法王庁では近年、スキャンダルや権力闘争が噴出。世界各地域の高位聖職者である枢機卿のうち法王が任命した8人で作る「枢機卿評議会」は、法王庁組織の抜本的改革の必要性を勧告する見通しだ。

法王は1日付イタリア紙レプブリカのインタビューで「バチカンの目先の利益を追求するという欠点」を指摘、「世界を顧みないバチカン中心主義を変えるために全力を尽くす」決意を表明した。4日には法王名を取った中世の聖フランシスコゆかりのイタリア中部アッシジを訪れ、「虚栄心、傲慢、うぬぼれ」を捨て、「貧者のための質素な教会」を実践するよう訴えた。

「枢機卿評議会」は法王庁官僚組織から独立した法王直轄の諮問機関で、バチカンの運営に世界各地の教会の声を反映する仕組み。1~3日にバチカンで初会合を開いた。バチカン報道官によると、評議会は1988年のバチカン改革文書「使徒憲章」に代わる新たな文書の起草を法王に提案するとみられる。

一方、法王庁の資金を運用・管理する宗教事業協会(通称・バチカン銀行)は1日、貸借対照表を初公表した。昨年の最終利益は8660万ユーロ(約115億円)で、うち5470万ユーロ(約73億円)が法王庁予算として法王の活動費などにあてられた。バチカン銀行が昨年、所有していた貴金属は4130万ユーロ(約55億円)相当だった。

貸借対照表の公表は透明性の向上が目的。バチカン銀行を巡ってはマネーロンダリング(資金洗浄)や不透明な資金運用の疑惑が絶えず、近年、スキャンダルに発展した。フランシスコ法王は6月、バチカン銀行の活動を点検する調査委員会を設置し、立て直しに着手している。

(毎日新聞 2013年10月05日 20時17分)

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