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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

まつろわぬ者たちのバチェラレット

2007-11-20 00:47:15 | 日記
CSでやっとスケートアメリカのEX見れました。…長かった。その気になればWeb上で動画も拾ってこれる時代ですが、やっぱり大きな画面で見たいので。
しかも現地の映像を、そのまんま流しただけの放送。これって番組する方にとっては「超手抜き!」なんでしょうけど、見る方にとってはそれが一番有り難いという皮肉。
実況や解説にわずらわされることなくどっぷりと演技に浸れる幸せ。
映像も現地のものなので、スピンで手しか映ってなかったり、ステップが豆粒だったり、ステップなのに下半身が切れてたりとか、そういうストレスの溜まる場面がなくてとっても快適でした。
最初のどアップにはちょっとびっくりしたけど。

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マニアックな選曲&奇抜な動き&エンターテイメント性の薄い内省的な世界観ゆえに、個人的には大好きだけどこれ世間様的にはどうなるんだろうかとちょっと不安なプログラムだったんですが、余計な心配だったみたいですね。
向こうのお客さんも喜んでくれてるのが嬉しい。日本語の声援も混ざってましたが、演技終了後に「more!」と口々に叫んでたのは、あれは現地のお客さんですよね。
ああいう一見小難しくてとっつきにくそうな表現でも、見る人をぐいぐい引き込んで魅せる力、あれがセンスなんだろうなと思いました。ていうか、そういう力がないとなかなか滑れないプログラムですよね。
他のプログラムもそうですが、滑る度にマイナーチェンジを繰り返してバージョンアップして行くのも見てて楽しい。曲が長くなったのも大きいですが、ラストのポーズが…最初の頃とは最早別物(笑)。
初期バージョンの、何気なくふっ…と顔を上げる方が、「見てないけないものを見てしまった」感が強くてコワくて好きなんですが、やっぱりああいう場所で大勢の人に分かるようにするには、今みたいに大きな動きで見せる必要があるってことなんでしょうね。

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以前の日記で、ビョークと「鬼婆」の話をちょこっとしましたが、なんであれに驚いたかというと、最初にバチェラレットを見た時のイメージが実は「鬼」だったからです。
単に私が鬼が好きだからそう感じただけだとその時は思ってたんですが、もしかするとビョークの表現の根底にもともとああいうイメージがあって、それが表現されていたということなのかも、とちょっと思ってしまいました。
ちなみに私が思う鬼というのは、「まつろわぬ者たち」のことです。
極めて個人的な解釈ですが、人間が複雑な社会のルールの中で生きるために、理性によって押さえつけられた本能的な部分、それが社会の規範から外れることで解放されるのが「鬼になる」ということかなと。
「まつろわぬ者たち」というのは、昔の日本で「鬼」とされて来た人々の別名です。彼らは山や水辺に住み(人間の住む世界から隔絶した山は、かつては「異界」だった)、社会の規範から外れた、権力にまつろわない人々だった。
なんかね、あの…理性で武装した心の鎧を根こそぎひっぺがして、獣としての本性を剥き出しにしていく感じ、自分の本当の姿(たとえそれが醜くても)から目を逸らすな、と言われているようなあの感じが、「鬼」を連想させたのでした。

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Web拍手コメントへのお返事&CDについての補足

コンピレーションCDですが、「~ヒーロー」に限らず、★を付けた公認モノ以外は基本的に非公認の商品てことなのかも。ユーザーのレビューに「どの曲をどの選手が使ったのかの説明が欲しい」という意見がちらほら出ていましたが、載せたくても載せられなかったのが実情なのかも知れません。
買う方に取っては同じ曲かも知れませんが、選手の側にしてみれば、自分が一枚噛んだ企画と、全く知らない所で進められた企画の違いは大きいはず。

そういう訳で、返す返すも「~ヒーロー」が非公認なのは残念ですね。SAの関係で契約のハードルが高くなっているのかどうかは私にもよく分かりませんが。
試合会場で見かけたら思わず買ってしまうかも知れませんが、公認モノなら迷わず複数買いする所なだけに複雑であります。

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