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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

オペラ座の幕開け

2006-10-22 15:13:22 | 日記
落ちるシャンデリアーに♪……という歌が昔あったのをどれくらいの人が覚えてるんでしょうか。trfも今は昔。ボーカルの人は今、仮面ライダーの主題歌歌ってます。

閑話休題。改めて高橋大輔の「オペラ座の怪人」見てますが、これ、ほんとに挑戦的な構造してますね。
音楽自体がストーリー仕立てになってる。

冒頭に流れるオルゴールは「ここから過去の回想が始まる、物語が語られる」という合図という風に取れます(「オペラ座の怪人」は、1919年から1870年代の出来事を回想する話)。
主題と共に物語の幕開け。屋上でらぶらぶなラウルとクリスティーヌ。それ見てぶち切れるファントム。男の嫉妬って怖いよね。華やかな仮面舞踏会(マスカレード)の最中に現れるファントム。舞台の上でめらめら燃え上がるファントムとクリスティーヌの愛の炎にシャンデリアも落っこちる。そして怒濤のクライマックスへ。それで結局、どっちを選ぶの?クリスティーヌ。
ここまでわずか4分半。かなりの超展開ですね。

こうやって見ると、なんかオペラ座がものすごく面白い話に思えて来ました(いや実際面白いんですが)。特にファントム面白過ぎ。やることがいちいち極端なんだよねこの人。

それにしても。
私はフィギュアにはあんまり詳しくないんですが、こういう背景にストーリーのある音楽を使う時って、普通スケーターは登場人物の一人(大抵はヒーローorヒロイン)を演じてませんか?だから私も、「オペラ座」ではファントムというキャラを演じるとばかり思ってたんですが。
でも屋上ラブシーンは、あれはどう見てもファントムじゃないですよね(私の中で「ALL I ASK OF YOU」は予想から外れてたんですが、よく考えたら私の頭の中からラウルの存在自体が抜け落ちてました。だってラウルキャラ薄いんだもん)。
「マスカレード」では、特定のキャラではなくて場面そのものを表現してますね。仮面からひょこっと顔を出す仕草が可愛くってお気に入りなんですが、あれは主要キャラではなくモブの動作だったと思います。

そういう意味では、二重に挑戦的だなと思いました。
セオリー通りにやるならば、テーマ曲含めて多くても2~3曲でまとめて、キャラクターも一人に絞って徹底的に感情移入して演じる方が無難というか確実。
でもそういう「無難」なことは、モロゾフさんは今回やりたくなかったのかも知れない。敢えて難しいかも知れないけど、普通あんまりやらないこと、新しい表現を作ろうとしてるのかも知れないと。そこに「攻め」の姿勢を感じてワクワクしてるのです、私は。誰かが新しいことやんないと、いつまで経っても進化しない。進化の先頭に立つのはとてもリスキーなことだけど、それでも挑戦するっていう、そこにロマンを感じる訳です。気分はプロジェクトX。

それだけに完成度を高めるのはとても大変だと思いますが、ものに出来れば本当に楽しそう。映画やお芝居を見るように、物語を楽しめる素敵なプログラムになるような気がします。
そう考えると、本人は「全試合勝つつもりで」いただろうし今回の結果には凹んでるかも知れないけど、焦らないで欲しいかも。
よくよく考えてみれば今年は、本当に勝たなきゃいけない試合は暮れの全日本と年明けの世界選手権だけなんですよね(GPFで内定貰えればそれが一番楽だけど、そういう楽な戦い方をするタイプではないような気がすごくするし)。スケートカナダとNHK杯は調整のために出ます、くらいの気持ちで、GPFも無理に出なくていいかもとか思ってみたり。
そうはいいつつスケートカナダではいい演技が見たいなあとも思ってます。主に私の目の保養のために(←大変身勝手)。でも「ステキなオペラ座がみたい!」って思ってる人は、大ちゃんのファンに限らず舞台や映画のファンにもいっぱいいるんじゃないかと。期待が大きいとその分プレッシャーも大変だと思いますが、がんばってもらいたいですね。衣装も気になる。

***

拍手コメントへのお返事。
そういう訳で、私も今後の展開はリスクを背負ったスリリングな部分を含めて(笑)楽しみにしてます。
現地での反応は、なかなか良かったみたいですね。
思うに、アメリカはエンターテイメントの国なので、向こうの人は点数云々よりも「見て楽しめるかどうか?」を重視して見ているのではないでしょうか。そういう意味では日本人以上に、「魅せる」演技のできる大ちゃんの魅力を分かってくれてるのかも知れません。

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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (kadenza)
2006-10-23 03:30:03
はじめまして
毎度楽しませてもらってます。

なるほど...やはり高橋選手は全体を見てるんですね。
本人のサインやファッションがそうであるように...
演技者というより、制作/演出者の感覚で?

オペラ座が高橋選手の選曲?と想定すると
  企画/主演:高橋大輔
  脚本/監督:ニコライ モロゾフ
なんていう雰囲気かな...? 既に監督の領分にも関わってそうな...
高橋選手とモロゾフの振付け現場ってどんなんだろう?
全編通して1~10までモロゾフに指示してもらうってのが想像しにくい。
(ノクターンは"好き勝手にまるで即興のように踊ってる"と感じました)

そう考えると鈴木紗理奈、倖田來未...イジリがいがありそうかな? :p
(こちらはメーク、ファッション、更にはキャラまで?)
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Unknown (やよい)
2006-10-23 13:55:45
章さん、こんにちは!お久しぶりです。でも、こちらを読み続けてはいました。力を頂いて、これからの試合に備えて(なんで、私が備えなくちゃいけないのか?...だって、大輔ファンだから!!)行こうかと思い始めました。
パワーある章さんの文を読むと私も希望が湧きます。タイトルもいつも刺激的ですね。

私もカナダは調整段階でも良いかと思っていました。最大の目標は、全日本と世界選手権出場と言うのも同感です。そのためにはステップとかのランクを落としてくるか、とりあえず「ノーミス」を目指すかと...。または、挑戦的にそのままを再度持ってくるかも?モロゾフさん+本田君+長光先生はどう出てくるのか楽しみです。あ、もちろん大輔君も!!

キャンベルでの大ちゃんは、まだ「オフから抜けてない感じ」でした。これで、ガツンとやられて燃えているでしょうかね?
返信する
Unknown (虹川 章)
2006-10-23 22:58:33
kadenzaさん
初めまして。アホなブログですが、楽しんで頂けて嬉
しいです。
私もフィギュアには詳しくないので、実際の振り付け
をどうやっているのかは分かりませんが、モロゾフさ
んが考えるにしても、大ちゃんがこういうのを出来る
と見込んでなければこんな振り付けにはしなかっただ
ろうなと思います。
ノクターンは即興のように感じた、というのは、私も
全く同じように感じました。その時、その時の感覚に
合わせて踊っているから、ノクターンには決まった
「完成形」というのは存在しないんだろうなとも思い
ます。全部違うけれど全部正解みたいな。
自分振付のノクターンと違って、試合用の振り付けの
基本ラインは振付師さんに考えて貰うにしても、細か
い部分のアレンジを変えたり雰囲気を変えたり、とい
うのは本人の感性でやってると思います(EXロクサー
ヌもそんな感じだったし)。
これから先、彼の演じる「オペラ座」がどう変化して
行くかも楽しみです。

やよいさん、お久しぶりです。
大した文章ではないですが、お力になれたなら幸いで
す。見る方も力が要りますか。うーん、中々大変そう
ですね……私はF1で色々あったせいか、意外と平気
だったりします。
不条理なルールに振り回されるのにも慣れてしまった
し、スタート後2秒でお気に入りの選手がリタイアし
ちゃったら、テレビ消して寝るしかない(笑)。
>タイトル
すみません、今回は歌の歌詞そのままです(笑)。
私たちファンは見てるだけだから気楽だけど、大ちゃ
ん陣営はこれから戦略的な部分も含めて色々考えて来
るでしょうね。そういう意味でも面白いと思います。
>オフから抜けてない感じ
衣装が間に合ってないから余計そう感じられました
ね。ちゃんとした衣装を着るだけでも、気持ちが変
わって来ると思います。次は衣装もばしっとキメて来
て欲しいです。もちろん演技の方も。
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