goo blog サービス終了のお知らせ 

ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

マイ・リアル・ヒーロー

2008-05-18 15:17:09 | 日記
ちょっと古い話になっちゃいましたが、臨海スポーツセンターのチャリティーイベントは結構あっちこっちで話題になってましたね。
大阪は東京に次ぐ大都市だから(不景気だけど)なのか、今ハヤリの橋下改革とやらに絡んだネタだからなのか。
大ちゃんは図らずも、倉敷・大阪二つのリンクで存続イベントの「顔」になった形です。
現役のアスリート(しかもアマチュア)がこういう、微妙に政治も絡んだ場面で矢面に立たされるのは本来ならば避けたい立場なのかも知れません。
でも幾つかのニュースでの発言を見た感じ、彼がしっかりと自分の意志を持って行動しているのが感じられて、とても頼もしく感じました。自分自身が大変な時に、忙しいスケジュールの合間を縫ってボランティアでショーに出るって、決して簡単な事ではないはずです(両リンクのEXに参加してくれた他のスケーターの皆さんにも、本当に感謝で頭が下がります)。
自分を育ててくれたリンクに恩義を感じて、今このリンクを使っている後輩たちの事も親身になって心配して、自分にできることがあればと頑張っている。
がんばれダイスケ、戦えダイスケ!子供たちの夢と笑顔を守るために!!
…いつものノリでアホっぽいエールになってしまいましたが。
でも本当に、ヒーローってこういう人を言うんだろうなと思いました。

***

現実問題、リンクの存続は税金のムダだから無理だという事もあるんですが。
私が不思議に思うのは、そこに切実なニーズがあるのに何故利益に繋がらないのか?ということなんですが。
普通マトモに商売やれば、ニーズのある場所からは利益が生まれるはずなんですけどね。
「閑古鳥が鳴いて大赤字です」ならまだしも、利用者で賑わってるのに利益がでないのは、運営側が無能だからだとしか思えない。
大体、造って壊すだけでも大金がかかるのに、無駄に作って赤字だけ出して壊して、後に何も残らないでは本当に無駄金になると思うの、私だけなんでしょうか。

こういう時にPFIとか使えないんですかね。私も詳しくないけど、要は公共の事業を民間に丸投げするようなやり方だったと思います。
どうせ公務員にはまともな商売はできないので、スポンサーはお役所でも実際の運営は民間にやらせた方が利益が上がりそうだし、民間企業としても完全買取よりはリスクが小さくて手が出し易いんじゃないかと思うんですが。

あと、前にも書きましたが、サンピア倉敷が赤字なのは宿泊施設が原因です。
スケートリンクやテニスコートはニーズがある。たとえ場所が辺鄙でも、地元の人間は車飛ばしてやって来ます。田舎は基本車社会なので、駐車場さえデカければ交通の便はさほど問題ではありません。
でも地元の人間は宿泊施設には泊まらない。かといってあんなビジネスにも観光にも不便な場所に遠方からの客は来ない=ニーズがない。…という事に、普通は建てる前に気付くよね。

***

「ウェルサンピア倉敷」で検索してたら、ちょっといい記事を見つけました。
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/kurashiki/62.html
これが丁度2007年3月なんですよね。
わずか1年でこんな事になるなんてと思うと、本当に辛い。

私が大ちゃんのことを初めてはっきりと認識したのが、2006年のお正月に、サンピアに掲げられていたオリンピック代表決定の垂れ幕でした(それ以前に切り抜きとか貼ってあったんですが、ニュースでちらっと見たジャニーズっぽい兄ちゃんとその切り抜きは、私の中では全く!結びついていなかった…)。
その後は、世界選手権銀メダルの顕彰幕とか

ラフマニノフの衣装姿の写真パネとか。

連島中学の生徒たちによるモザイク画とか…。
大ちゃんが活躍する度に、サンピアもまた「高橋大輔を生んだリンク」として輝きを増して行くように思えました。練習する子供たちの姿も増え、活気づいているのが分かりました。
だから、閉鎖の噂を聞いた時も「まさか」と思ったものです。まさか、本当に潰れたりはしないだろうと。
これからもずっとこのリンクは続いて、いずれここから第二第三の高橋大輔が出て来るんだと、何の疑いもなく思っていました。

2008年3月31日、チャリティーEXの前に滑りに行ったあの時、あそこで出会った沢山の笑顔を思い出します。ボランティアで基本の滑り方を教えてくれた先生、70歳でスケートを始めたお爺ちゃん、それに私の友人の小さな「友達」であるSちゃん。
倉敷FSCの選手であるこの女の子は、以前一人で練習していた友人に「人が大勢いる所では、その練習はあぶないからやっちゃダメなんだよ」と「注意」して来て、それから仲良くなったんだそうです(倉敷のクラブの子供たちは、一般の時間は他のお客さんの邪魔をしないようにと、しっかり指導されているそうです)。
EXのフィナーレでは、大ちゃんの隣の方でニコニコ笑っているSちゃん。あの愛嬌のある、でもしっかりした女の子が、これからもスケートを続けて行けることを、心の底から祈っています。
そしてこの次の冬、あの時の笑顔にどうかもう一度会えますように。

***

ヒーローで思い出したんですけど、今回の大ちゃんのブログを読んで、私の好きな特撮ヒーローの主人公たちに、ちょっと被る所があるなあ…と感じました。
一昔前のヒーロー物だと大時代的で大仰な台詞回しが多かったんですが、私の好きな脚本家の人は、割と等身大で普通な今ドキの若者口調で台詞を書くんです。不快にならない程度に崩した日本語で、気取ってなくて、でも言っている中身はヒーローとしての筋が一本通っていてかっこいい。
ヒーローと言っても完璧超人ではなくて、最初はどっちかというと頼りなくて、でも他人の痛みが分かって信念を持ってて、色々悩んだり迷ったりしながらも成長を遂げて行くという。
…そんなまさにキャラとして好みのド真ん中なタイプのヒーローを、まさかリアルで見ることになるとは思いませんでした。

言葉って、意外にごまかしの効かないものだと私は思ってます。特に私みたいなつい深読みしてしまう人間は、文面よりも行間から透けて見える書き手の本音がウザくって、最後まで読めない文章が結構あったりします。
自己中な人ほど同時にいい子でいたい(見られたい)という願望も強いので、ちょっと大げさなくらい奇麗な言葉を並べがちですが、借物の言葉って響かない。却って言葉の端々から身勝手な本音が透けて見えてしまうんですよね。
それに、その場その場で自己正当化に走るため、過去の発言や行動と付き合わせると矛盾してる所がボロボロ出て来ます。

大ちゃんのブログは、無理に気取らず背伸びせず、ありのままの自分を素直に書いてるのがいいですよね。それでいて、人柄の良さやファン・周囲の人への気遣いが伝わって来るのは、それが間違いなく彼の「素」だからかなと思います。
でもまたお買い物日記みたいなのも読みたいかも。あれはあれで、その人のセンスとかが見えちゃいますからね。大ちゃんのセンスは面白いです。

***

拍手コメントへのお返事。

●5月11日にコメント下さった皆様
上の文章(の一部)を以てお返事に代えさせて下さい。この話題に関しては、この辺で。

●5月12日11:30頃
ありがとうございます♪