高橋大輔・プレイバック2002ジュニアワールド第3弾です。
後まわしにしてたFS。曲は「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ブルッフ)。
ちなみに私はクラシック(に限らず音楽全般)に詳しくないんですが、これって有名な曲なんでしょうか。実はブルッフという作曲家の名前自体初めて聞いた私。ピアノはツェルニーで挫折しました。
うだうだ言ってる所へ大輔くん登場。
不良なイメージのSPとはうって変わってエレガントな衣装です。袖のプリーツにさりげなく黒いラインが入った白いブラウスが素敵。
何より、世の中知らなさそーな初々しい雰囲気と、最初のポーズを取った時の端正な佇まいに「小さな王子様」って印象を受けます。
もしかしたら、表現力の幅を見せるための戦略として、SPとFSとで真反対のイメージにしたのかもしれないですね。
それにしてもこの演技、手の(というか上半身の)動きがすごくきれい。15歳の男の子に、なんでこんな柔らかい表現ができるのか分からない。
素人目には、とても体が硬いとは思えないし、バレエを(本格的には)やったことがないとも思えないです。
素人だからかも知れないけど。
ていうか所詮私は素人なので。
ここからちょっと飛ばします。ていうか痛いポエム入りますよ。 良いですか?
***
私はトリノ後から入ったいわばニワカで、ここで思いがけず2002年の映像を見せて頂いて、感覚的には02から06まで間をスキップしてる訳です。
その感覚で見ると、この曲はどこか、ラフマニノフに通じている部分があるような気がします。
哀愁を帯びた、不安で憂鬱なメロディから希望を感じさせるスローパートへ、そして最後のステップでドラマティックに盛り上がりながらフィニッシュへ。
特に最後のポーズを決める時の、両腕の動きが印象的。大空を飛び回っていた鳥が、最後に舞い降りて翼を休めるような。だからなんで15歳の男の子に(以下略)。
もしかして、この頃の彼にはまだ、白い翼があったのかな……なんてアホなことをついうっかり考えてしまいました。
というのもですね、前にJOのラフマニノフをリピートしてる内に、ふと「きみをつれていく※」という歌の一節が頭に浮かんだからです。
其処へ辿り着けるのなら
僕の白い羽がたとえ
白じゃなくなるほどに汚れてもかまいやしない
苦悩や絶望や弱さを知って、あの頃の白かった羽は汚れて失われてしまったけど、それでも地を這って進む姿のほうが、何も知らずに優雅に飛んでたあの頃よりも真実に近い。
……なんてね。ああ、ポエムだ我ながら。
でも何度も言うように、キレイなことや楽しいことだけではなくて、人間の昏い部分まで表現してしまうことこそ彼の真の魅力だと思うので。
だから、人間の暗い側面に目を向けたくない人には、彼のこの表現は受け容れられないのかも知れません。でも逆に、そこの部分に魅かれる人はとことん魅かれるわけで。
今回競技用のロクサーヌの映像も頂いて、改めてじっくり見ることができたんですけど、競技でもエキシビジョンでも、何でこうこのストレートラインステップは、いつ見ても雰囲気からして尋常じゃないというか、カタストロフィに向かってまっしぐらに突き進んで行くように見えるんでしょう。なんか、エロスというよりタナトスっていう感じ。
これ、1日2公演もやったら普通にしんどいんじゃないかと思うんですが。体力的にもそうですが、毎回ここまでテンション上げてて、精神的にばてないのかと不思議になります。
話をヴァイオリン協奏曲に戻しますが、最後のステップ中に小さくジャンプしながら駆け抜けて行く所もすごく好きです。ちょっとフォークロアっぽい雰囲気で。
今年のSPもヴァイオリンの曲だそうで、どんなのになるのか楽しみですね。
***
拍手コメントへのお返事
DOIでも仲良さそうでしたね。三人共、これからも活躍して欲しいと思います。
高橋くんの表現力に関しては、あの歳で既に、本人なりにちゃんと確信を持ってやっているという印象を受けました。
-------------------------------
※「きみをつれていく」
(1)歌ってるのが安倍麻美。(2)作詞が326。(3)こんな歌詞なのに、こんな番組のEDテーマになっていた。……という、色んな意味で謎な歌。
改めて歌詞を読むとびっくりします。救いがなくて。
後まわしにしてたFS。曲は「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ブルッフ)。
ちなみに私はクラシック(に限らず音楽全般)に詳しくないんですが、これって有名な曲なんでしょうか。実はブルッフという作曲家の名前自体初めて聞いた私。ピアノはツェルニーで挫折しました。
うだうだ言ってる所へ大輔くん登場。
不良なイメージのSPとはうって変わってエレガントな衣装です。袖のプリーツにさりげなく黒いラインが入った白いブラウスが素敵。
何より、世の中知らなさそーな初々しい雰囲気と、最初のポーズを取った時の端正な佇まいに「小さな王子様」って印象を受けます。
もしかしたら、表現力の幅を見せるための戦略として、SPとFSとで真反対のイメージにしたのかもしれないですね。
それにしてもこの演技、手の(というか上半身の)動きがすごくきれい。15歳の男の子に、なんでこんな柔らかい表現ができるのか分からない。
素人目には、とても体が硬いとは思えないし、バレエを(本格的には)やったことがないとも思えないです。
素人だからかも知れないけど。
ていうか所詮私は素人なので。
ここからちょっと飛ばします。ていうか痛いポエム入りますよ。 良いですか?
***
私はトリノ後から入ったいわばニワカで、ここで思いがけず2002年の映像を見せて頂いて、感覚的には02から06まで間をスキップしてる訳です。
その感覚で見ると、この曲はどこか、ラフマニノフに通じている部分があるような気がします。
哀愁を帯びた、不安で憂鬱なメロディから希望を感じさせるスローパートへ、そして最後のステップでドラマティックに盛り上がりながらフィニッシュへ。
特に最後のポーズを決める時の、両腕の動きが印象的。大空を飛び回っていた鳥が、最後に舞い降りて翼を休めるような。だからなんで15歳の男の子に(以下略)。
もしかして、この頃の彼にはまだ、白い翼があったのかな……なんてアホなことをついうっかり考えてしまいました。
というのもですね、前にJOのラフマニノフをリピートしてる内に、ふと「きみをつれていく※」という歌の一節が頭に浮かんだからです。
其処へ辿り着けるのなら
僕の白い羽がたとえ
白じゃなくなるほどに汚れてもかまいやしない
苦悩や絶望や弱さを知って、あの頃の白かった羽は汚れて失われてしまったけど、それでも地を這って進む姿のほうが、何も知らずに優雅に飛んでたあの頃よりも真実に近い。
……なんてね。ああ、ポエムだ我ながら。
でも何度も言うように、キレイなことや楽しいことだけではなくて、人間の昏い部分まで表現してしまうことこそ彼の真の魅力だと思うので。
だから、人間の暗い側面に目を向けたくない人には、彼のこの表現は受け容れられないのかも知れません。でも逆に、そこの部分に魅かれる人はとことん魅かれるわけで。
今回競技用のロクサーヌの映像も頂いて、改めてじっくり見ることができたんですけど、競技でもエキシビジョンでも、何でこうこのストレートラインステップは、いつ見ても雰囲気からして尋常じゃないというか、カタストロフィに向かってまっしぐらに突き進んで行くように見えるんでしょう。なんか、エロスというよりタナトスっていう感じ。
これ、1日2公演もやったら普通にしんどいんじゃないかと思うんですが。体力的にもそうですが、毎回ここまでテンション上げてて、精神的にばてないのかと不思議になります。
話をヴァイオリン協奏曲に戻しますが、最後のステップ中に小さくジャンプしながら駆け抜けて行く所もすごく好きです。ちょっとフォークロアっぽい雰囲気で。
今年のSPもヴァイオリンの曲だそうで、どんなのになるのか楽しみですね。
***
拍手コメントへのお返事
DOIでも仲良さそうでしたね。三人共、これからも活躍して欲しいと思います。
高橋くんの表現力に関しては、あの歳で既に、本人なりにちゃんと確信を持ってやっているという印象を受けました。
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※「きみをつれていく」
(1)歌ってるのが安倍麻美。(2)作詞が326。(3)こんな歌詞なのに、こんな番組のEDテーマになっていた。……という、色んな意味で謎な歌。
改めて歌詞を読むとびっくりします。救いがなくて。