ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

俺たちゃ戦闘部隊ウルク・ハイ(注:一応マジレンネタです)

2005-03-02 20:31:08 | 特撮
マジレンジャーですが。
……まあ、いいんじゃないスか?

突っ込み所がないとはいいませんが、個人的に致命傷ではありません。
ちなみに致命傷↓

致命傷1)設定の根本的な部分で「ちょっとそれ間違ってるよ!」と思うような部分がある。
致命傷2)キャラの言動が支離滅裂(思考の流れに繋がり・一貫性を見出せない)。

……特にここ最近は前者で挫折するパターンが多かったので、やけに全員子供っぽいなとか、お笑い演出やり過ぎなんじゃ&たとえ話はそれでいいのか&悩んでから何かを悟って立ち直るまでやけに早いなとか些細なもんです。
「子供にもわかるようにやってるんですよ」と言われれば反論できない。
逆に言えばですね、子供向けテイストをさっ引いて考えると、話の中身自体は割とちゃんとしてたと思います。今回の話。

あと、前から突っ込もうと思ってた衣装の件。
ゴーゴーファイブ辺りからジャケットが商品化されるようになって、後の戦隊がみんな、特に必然性なくてもああ言うのを着るのは正直なんていうか。やるならやるで、ちゃんと納得できるように設定の中に盛り込んで下さい。
タイムの青ジャケットは、あれが「トゥモローリサーチとして活動中ですよ」という目印になって良かったんですけどね……と思ってたら、マジレンではあの黒マント(個人的にはナズグル・マントと呼んでいる)がそうなんですか? だったらあの妙に可愛い、制服みたいな衣装は一体……何?

ていうか、味方がハリポタかと思ってたら敵は「指輪」オマージュですか。
なんか、敵の造型やたらよく出来てるというかお笑い戦隊なのに妙に恐い。いや好きですけど。
でもあの、地下深くへ向かってカメラがダイブして行く場面は絶対「旅の仲間」のオルサンクの塔を意識してしてると思います。そして何より戦闘員が……。
俺たちゃ戦闘部隊ウルク・ハイ。

という訳で。ひとつここでも私得意(ということにしといて下さい)の蘊蓄ネタを。

***

マジレンは明らかにハリポタをパクってますが、ハリポタの「魔法使い」ってどうも、中世の魔女の系統っぽいですよね。ものの本によれば、魔女の原形はギリシャ神話に出て来るヘカーテの部下・エンプーサたちにあるそうですが、どっちにしても「女性」がデフォです。
箒に乗って空を飛ぶのも、箒が家事に使われる、女性に取って身近な道具だったからだろうし。
それに対して指輪物語をはじめとするハイファンタジーは、基本的にケルト神話を元ネタにしてるので、「魔法使い」も古代ケルトの宗教的指導者であるドルイドのイメージが強いです。こちらは「魔法使い」と言っても「賢者」としての色が濃く、非常に男性的な存在です。
(どうも日本のラノベやRPGは、両者がごっちゃになってる感じがしますね)

つまりハリポタに出て来るのは、「魔法使い」というより「魔女」。故にハリポタを元ネタにしてるマジレンジャーも「魔法使い」というより「魔女っ子」に近い。例年になく女の子向けっぽい雰囲気があるのもさもありなん、と思いました。以上。

***

忘れてた。
自分で自分を「兄ちゃん」と呼ぶ長男萌え。
真面目なキャラかと思ってたら、「本人は至って真面目だけど傍から見ると明らかにおかしい人」だったアニキ百姓萌え。


……とここまで結構連日投稿してますが、今後もこのペースで書き続けるかというとそうでもないと思います。
マジレンは多分、来週以降も見るでしょう。最悪、兄貴キャラ萌えで引っぱれそうだし。でもキャラ萌えってあんまり感想で書く事ないです。


響鬼って

2005-03-02 00:16:49 | 特撮
「かっこつけてるだけで中身のない男」に見えます。主役もそうだし、番組自体も。
そろそろ耐えられなくなって来たので、途中でテレビ消しました。来週以降は見ないでしょう。

話の構造から行くとまず、中学生視点ウザい。単にかったるいっていうのもあるけど、それ以前に主人公のドラマ(精神的に挫折したり傷付いたり苦悩したり)をスポイルするための言い訳のように見えます。
敢えて言うと、どうも主役のヒビキは脚本家orプロデューサーの自己投影っぽい。そして、自分=ヒビキが挫折したり傷付いたり苦悩したりするのは痛くて嫌。でもそういうのがないと「ドラマ」として成立しないので、スケープゴートとして中学生投入。ついでに自分=ヒビキをヨイショさせることも出来て一石二鳥。って感じがすごくするんですが。
……どうでもいいので主役の「ドラマ」を描いて下さい。

そういう訳で、ヒビキのキャラウザイです。念のため、細川茂樹氏が嫌いな訳ではありません。寧ろかっこいい人だと思う。でもあの、「いよっ」ていうのを目の前で生でやられたら、多分私は彼を殴る。
たまにいるよね、こういう男。「俺ってかっこいいでしょ、飄々としてマイペースでしょ、ちょっと普通と違ってるでしょ」こういうのを誘い受けといいます。もちろん、本当に飄々としてマイペースな男は誘い受けなんてかましません。
そして女性キャラは軒並み男の補佐&ヨイショ要員。超星神シリーズの元気な女の子たちに比べるとキャラが生きてる気がしないのはきっとそのせい。変な口調でキャラ作ってもダメなもんはダメなわけで。
で、そうやって女の子たちにお世話され、ヨイショされてるから余計ヒビキをウザく感じるんです。ホステス侍らせて鼻の下延ばしてるおっさんを、あなたはカッコいいと思いますか?

ついでにこの話、早い話が「害獣を駆除する」話なんですよね。対等に「戦う」話ではなくて。
なんかそこら辺からも、ヒビキ=自分が傷付くのは嫌っていうか、常に優位に立っていたいという作り手のモラトリアム思考を感じてしまう。
そういやクウガの時もそうでしたね。五代が汚れるのは嫌、みたいな。
そうするとやっぱり主犯はプロデューサー?

これも師匠の言ですが、人が人として成長するのはとてもとても苦しいものなのだそうです。
でもそれがドラマなんですよね。挫折し、傷付き、苦悩し、そして乗り越えて成長する。
主役がそこから逃げてどうしますか。
ていうか、要するにそれってプロデューサー自身が(以下略)。

せめて渋江くんが出て来る所だけでも見ようと思ったら、キャラヒビキと一緒じゃん……(涙)
役者じゃなくて「役」なんですね、やっぱり。

あと、全体に漂う変な演出も以下同文。
「これってオシャレだろ? センスあるだろ?」誘い受けはいいからとっとと話を進めて下さい。
いやもう私は見ませんけどね。