laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

この、高等遊民めらが!

2011-12-16 | spectacles

その妹@シアタートラム見てきました。タイトルの感想で二時間半イライライライラ・・・

なんでこの時代にこの芝居なんだろう。

役者陣(亀治郎・蒼井優・段田安則ほか)はそれぞれに好演なのだがなんせ、芝居の設定が、大時代であり、かつ、いかにも武者小路実篤だよなあという感じの金持ちぼっちゃんの甘えた芸術至上主義で、一見その犠牲になっていくように見える「その」妹も、これまた、金持ちの妻になるチョイス以外にもやれることはあるだろうが!と思わせる、所詮は生活力ゼロの華族の甘えたお嬢ちゃんで・・

絵の才能があったのに、戦争で「めくら」になって、絶望するところまではわかるが、その後ずーーーーっと「おれはめくらだから何もできない」とぼやき続け、たった一人の妹を「おれが頭でお前は手だ」とこき使い、挙句、金に困って金持ちの縁談に乗ろうとする妹にかける言葉が「おれの世話は誰がするんだ?」って。
もうあきれるしかないでしょう。
妹も妹で、他人の世話になるのは嫌だといっておきながら、内職ひとつするわけでもなし、困った困ったの挙句に金のために望まぬ結婚、というある意味いちばん楽な逃げ道を選んでるとしか思えないし。
舞台に駆け上っていって、亀治郎と蒼井優に「おまえらもっとしっかりせんかい!」と平手打ちしたくなりました。

大時代でアナクロな芝居もたくさん見ているけれど、それなりにテーマや登場人物、どこかに共感をもてたりするところがあるものだけれど、この芝居に関しては、誰にも、どこにも共感する隙間がなかったわ。

なまじ役者陣が健闘しているだけに、余計、イライライライラ・・・なのだった。

立ち見までしてこの芝居を見た人、どう思ったんだろうか。


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