laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

ゆったりと

2024-06-09 | spectacles

 

なんかとっても久しぶりの気がする新派公演@三越劇場。

演舞場から三越に移ったとき小さくて嫌だあとぶうたれてたのが夢のように、今や三越でも興行を打てるだけでありがたい感じになってしまっている・・・現実はきびしいですが、舞台の上はあくまでも緩やかで穏やかで・・・こういうのもたまにはいい。

の感想はきっと近日中に!書くぞ!本当か?

とりあえず画像のみ。画像撮影した人はSNSに上げなきゃ駄目だ!と雪之丞さんに言われたので載せておきます。

 

 

見たことあると思ってたけど初見だった。通常の逆パターンw

えんるーくんこと一郎くんが良い役もらってた。悪くはないんだけどやっぱりあの役には厚みというか渋味が足りないかなあ。新派の、とくに男性の層の薄さが身に染みる・・・
さしたる動きもなく、心情を台詞で説明してゆく台詞劇なので役者の力量が問われると思うのだけど、段ちゃんと春猿さん(段ちゃんに合わせて昔の名前で・・・)はよくやってたと思う。
段ちゃんはちょっとだけ台詞を謳いすぎ・・・?拵えのせいか、鶴田浩二に見えちゃって、手を耳に当てて歌い始めるのかと思ったり。
春猿さんは一郎君のおかみさんには見えないなあと思ってたらやはり・・・の展開だったかw
もう一役のほうはちょいと無理がある?

ま、地味な台詞劇なので、客席は静まりかえって(いろんな意味で)ましたが悪くはなかったと思う。

お江戸みやげ

どっちかというと歌舞伎で見た回数のほうが多い。
先代芝翫さんのおつじ、富十郎さんのおゆうは映像でしか見られなかったけど絶品だったし、近々では息子のほうの芝翫のおつじ、勘ちゃんのおゆうで見た。どうも成駒屋さんがおつじ、中村屋系はおゆうって約束がある?w

で、こちらは新派ですけど、中村屋系なのでwクリコがおゆう。主役のおつじに客演の渡辺えり。これ、以前は八重子がやったりしてたのかしらん?知らんけど。

良く出来た本だけに単純に楽しい。笑って笑ってほろりとさせる・・・とくに三越劇場に集うような妙齢wのご婦人人は刺さる内容ではないかしら。

真面目一方だけど酒を飲むと人格が変ってしまうおつじ、結構さばけてて人情の機微がわかるおゆう。えりとクリコは逆のほうが似合ってるような気もするんだけど・・・前述の事情が絡むのか、外部から来てもらったら主演じゃないと、ってのがあるのか。

いや、悪くはないんだけど。えりがいろんな意味で肉感的というか生々しさが強くてね。おんなとしての現役感と言ってもよいかもしれない。

段ちゃん演ずる役者、栄紫とのあれこれが「ひょっとして・・・」みたいな風に見えちゃうのよね。敢えて見せてるんだったらごめんだけど、歌舞伎のこの芝居を見てそういうゲスイ想像したことなかったもんで。
ちょっとおつじの印象が変ってしまったことは否めない。

それはおこんちゃんの印象にもよるのかも。綺麗な若女形で見ることが多かったのだけど、この日のおこんちゃんはまあ、なんつか、町娘1.みたいな印象の女優さんで。丸顔でちゃきちゃきしてて。年取ったらえりさんになりそうで。つまり、段ちゃん(栄紫丈)はえりさんも好みのタイプに入っちゃうかも、というイメージがねw

まあそこらへんはえりさんと年の近いワタクシのゲス根性のなせる技なのでせう。

 

段ちゃんはとにかくそこらに立ってるだけで「女が取りあいするんだろうな」と納得させる姿の良さ。声の良さ。
正直こういう役者、今の歌舞伎にはいないと思う。つくづく仁左衛門の跡継ぎとして育ててやって欲しかったわ。

白猿さんはしゃべるとがっかりだし、隼人くらいか?将来的に可能性があるとしたら。
春猿さんの意地悪役好きな私的にはごうつく女将も素敵でした。

全体的には満足だったのですが。

ここから妄想含んだ愚痴

なんというか、層の薄さは否めない。多くのベテランが亡くなられたり体調崩されたりしてるのはしかたないけど。児玉さんとかの中堅男優さんが出てこないのはなぜ?女優さんもまだまだベテランできれいどころが残ってると思うんだけど。まさかの段ちゃんとの共演拒否?なんてことじゃないと良いのだが。(約一名の若手女優さんは仕方ないけどw)

 


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