laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

文楽に目覚める

2006-09-11 | spectacles

カンタの留守中に伝統芸能浮気中。今月は文楽強化月間です。国立劇場での忠臣蔵通し、まずは一部と二部を観てきました。三部は後半に観る予定。
生で文楽を観るのはたぶん三回目くらいなんだけど、初めて本気でオモロイ!と思った。

一部は大序~四段目まで。この部分は、歌舞伎でも生でみたことがまったくない。テレビでもちゃんと見たのは(カンタが出ていた)大序だけ。なので、かえって新鮮でとても面白かった。

大序、歌舞伎でも人形振りでやるので、竹本が名前を呼ぶまで、各役者は微動だにしないんだけど、文楽では同じ方式のくせに、人形の足がぷるぷる震えてる人(これてダメだよねぇ)がいて、なんじゃこら?、本家のくせに、と思っちゃったけど。
二段目以降は、義太夫さんと人形遣いさんを交互に見てたら、あっという間でした。二時間休憩なしだったのに、まったく苦痛じゃなかったよ。よほど面白かったらしい。
芝居にのめりこみすぎて、人がいることを忘れていて、ある場面で人形の後ろからいきなり人の顔が見えてぎゃっと思ったくらい。いないほうがよほど怖いつーの

二部は五段目~七段目。
こちらは歌舞伎では全部観たことがある。特に五・六段目はカンタ七ニザ菊五郎と生で、テレビでは勘九郎時代のパパとか十一代目ダンジュウロウとか、かなりいろいろ観てるから、逆に力が抜けて、ちょっとお休みタイムになっちゃいました。いただいたチケットでかなり前のほうだったのにごめんよ、紋寿さん。
起きてる間だけでも、かなり歌舞伎とは違っていた。まず、勘平と定九郎が地味。定九郎なんて、ただの山賊扱い。すごく柄が悪くて、しかも台詞がいっぱい。歌舞伎の定九郎は海老どんが適役だと思うけど、文楽をそのまま移すんだったら、亀蔵さんあたりのイメージかしら
勘平も、死ぬ直前まで垢抜けない狩人装束だし、死ぬときもけっこうおとなしい。
死んで幕切れじゃなくて、死んでからもけっこうわっぱさっぱ」あるから、スターさんがやる役としてはおとなしすぎるかも。

あくまで芝居としてのバランスを中心にかんがえてる文楽・スターを目立たせることを目的にしてる歌舞伎っていう芝居としての性格の違いがはっきりわかる部分だった。

七段目は、テレビでしか見たことがないせいか、五・六段目よりは歌舞伎に近い演出だったような…。この段好きなんですよ、華やかで、面白くて、歌舞伎でも早く生で観てみたい。

今日は筋書きを買ったので、お気に入りの義太夫さんチェックができた。
呂勢大夫さん。このひといい
高音の抜けがすばらしいし、台詞の感情のほとばしりもよかった。一部の三段目進物の段でいいじゃん、とチェックして、二部のおかる役で、決定的に気に入った。お顔もなかなかハンサムで、ただいまのところ、いちおしし大夫さんでありんす。その太夫じゃないって。
ほかにはおじいちゃんの伊達大夫さんとおじさんの南都大夫さんもよかったけど、やっぱ若くて顔もなかなかってことでロセさんには、かなわない。
ミーハー的にはロセさんより有名な咲甫大夫さん(こんな本まで出してる)、今日は地味な役回りだったので、三部の九段目が楽しみ。
人形遣いさんでは、やっぱり勘十郎さんがいい♪
クールに無表情で操る紋寿さんもけっこう気に入った。
前回すごい!と思った蓑助さん、(茶髪は黒に直ってたのでほっとした)今回はお疲れなのか、由良之助が向いてないのか(女人形が多いらしい)、生彩を欠いていたのが心配。

何しろ歌舞伎どころじゃなくおじいちゃんが多い世界らしく、今日も休演のお知らせと逝去!のお知らせが三枚も張り出されている始末。こりゃ、一期一会ですなあ。
観られるうちに観ておかにゃぁ。にゃぁ。にゃあ、

というわけで、文楽にもはまりそうな予感がしてまいりましたよ・・・どうする、自分。

今日の目撃

菊之助君を二部のロビーで発見。来月のおかるの勉強でしょうね。
どこぞのカンタも動けないわけじゃないんだから、こういうところで勉強すればいいのに。なんとなく、そういう勉強はしなさそうな気がする…いいのか、悪いのかよくわからん。
ひょっとすると彼のようなタイプはそれでいいのかもしれない(盲目愛)。」


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2 Comments

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Unknown (きょん。)
2006-09-13 08:35:51
義太夫さんにはあまり反応したことがないので、

お名前を聞いてもいつもボンヤリしてしまうけど、

咲甫大夫さんは覚えたかも~。『歌舞伎ッす』

でみたから。咲甫さんは子供の頃にデビュー

したんだってね。



蓑助さんの「男」は珍しいね。「女」は素晴らしい

けど、「男」はやりなれないから大変なのかな。

おじいさん達続々ダウンしているみたいだけど、

蓑助さんまで倒れたりしませんように



観にいきたかったけど、今月はもう無理だなぁ
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Unknown (laviedure)
2006-09-13 13:23:08
いままでで一番面白かった理由としては

1.忠臣蔵そのものの作品の力

2.前方席だったため臨場感があった



の二つがあげられると思います。

なかでもやっぱり2は大きいですね。前方すぎて

字幕は観られなかったりするけど、忠臣蔵だから、字幕読まなくても分かるし。



12月は菅原伝授の知盛編がかかるみたいです。

きょん。様はちょっと無理かな?

来年ぜひまたご一緒しましょう!

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