laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
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笑うさつじんまん

2018-04-21 | kabukiza

歌舞伎座夜の部、絵本合邦辻(字は違う)見て来ました。

絵本合邦衛(これでも違う)

ニザさま一世一代と銘打っての通し狂言。

絶対見たことあるはずなのに、最後までちゃんと思い出せなかったw本当、海馬が萎むお年頃。

 

…、でほぼ初見による率直な感想。別にこれなら一世一代でもいいや、あるいはこれ、別に一世一代って大見得切るほどのもの?

仁左衛門的には、ファン的に代表作と言われるもののほとんどがニザ玉もので、そうじゃないヤツで「一世一代!」やりたかったのかなあ。

仁左衛門の芝居に文句はないのだが、いかんせん、芝居そのものが緩くて緩くて・・・

悪の華、とよく言われるような二役なのだが、悪の華、というより単なるサイコキラー。人を殺すことに快感を覚えてるよく似た顔の男二人の話。いわゆる、極悪人というには、二人とも頭悪すぎなんだもん。

殺人現場に証拠残し放題、金の亡者のわりに懐緩すぎ。「二階は見るなよ」に至っては失笑しちゃった。見るなよと言っておいてわざと見させるトリックだろ、と思ったら単純に「見るな」って話だったりしてさ。もうアホすぎて、せっかくのいい男ニザさまが台無しじゃん。

…、ま、江戸時代にあそこまで殺人現場だらけの芝居ってのは十二分に刺激的だっただろうことは予想できます。センセーショナルだったんだろうね。いい男が笑いながら人殺ししまくるってのは。

ここでも時蔵錦之助の萬屋兄弟がいい味出してた。孝太郎も含めて今月、実は大看板二人よりこの三人の中堅で舞台が締まってた、と思うのは私だけだろうか。

 

通し狂言のお約束、的な「本日はこれぎり・・・」だけど、完全に斬られて大見得切って死んじゃったあとでの「これぎり・・・」ってのも珍しかったような。ま、素敵なニザさまなので、許すw