倉野立人のブログです。

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新型コロナウィルス(オミクロン禍)新規陽性感染者数が 過去最高を大幅更新

2022-01-19 | 日記

つい先日に記した「今後、さらなる感染者拡大に至らなければイイが…思いは一つであります。」の願いも空(むな)しく、1月18日(火)の長野市域内に発生した新型コロナウィルス陽性感染者の数が、過去最高を大幅に更新することとなってしまいました。

その数、実に86名(うち1名は他自治体(東京都)での届出)。

1月15日に報告された49名/日を大幅に上回る感染者数です。

その概要は下記の表のとおりです。

 

 

 

この日の感染者は、ここのところの傾向に準じ いわゆる若年層の人が多いことが判ります。

86名のうち 10歳未満児が20名・10歳代が15名・20歳代が9名と、約半数が20歳代から下の若年層で占められています。

また 感染経路については「経路不明」が22件の一方「接触」を経路とするものが59件に上り、この日の感染も 相当数が〝接触による感染の連鎖〟によって伸びていることが示されています。

この状況について 長野市保健所(長)は「今や 個々の事例の云々(うんぬん)と言うより、市域全域におけるさまざまな環境の中で そこを舞台に感染が広がっています。」と 苦渋に満ちた表情で話しておられました。

保健所による調査においても、感染者が発生した時点で その周辺の接触者(濃厚接触者)が既に感染しているケースも散見されているとのこと。例えば ある家庭(世帯)の聞き取りに着手すると、その時点で一家全員が感染していることが間々あるそうです。

また 家庭内の成人のウィルスが、その家族である10代・10歳未満児に移り、それが学校や児童福祉施設(児童センター等)に持ち込まれ、そこでクラスメイトなどへの横の感染拡大が起きる(その逆のルートもアリ)。

で…現下の感染 取りわけ家庭内感染において厄介なのが、10歳未満などの若年層者が感染した場合、いわゆる〝隔離対策〟が取りにくいことが指摘されています。

感染者が成人であれば 居住を完全に分離し、家庭内であっても それ以上の感染拡大を抑止することができるものの、こと若年者(じゃくねんしゃ)については 無碍(むげ)に隔離することもできず どうしても家族の庇護(ひご)が要されることから、自(おの)ずと家庭内での感染が生じてしまうことになります。

いわば コロナウィルス(オミクロン株)は、人の社会の中の 非常にデリケートな部分に立ち入ることになってきたと言えるのであります。

 

また 長野市保健所は、この日(18日)以降、コロナ発生報告(表)の中の「濃厚接触者」の欄を割愛することとしました。

 

(18日以降の表/「濃厚接触者」無し)

 

 

(今までの表/「濃厚接触者」アリ)

 

 

これは、現下のコロナウィルス(オミクロン株)の〝神出鬼没ぶり〟を象徴しているものです。

と いうのも、これまでは「濃厚接触者」を軸に感染拡大していたことから、感染者にどのくらいの濃厚接触者がいるかが その後の対応の主な判断材料になっていましたが、ここのところは 濃厚接触者以外の接点からも新たな感染が起きる事案が見られるようになったことから、所管としても 濃厚接触者に拘泥することなく広く観察にあたるべきとのことから、この欄を割愛することとしたそうです。

 

 

長野市保健所においても、コロナ対応は多端を極めてきており、学校運営などにも影響が及ぼされる事態になっているようです。

 

 

 

これまで長野市においては、1日当たりに想定される感染者数の最大値を「50人」に据え、それでも対応できる態勢を取ってきましたが、この日(18日)は その想定を大きく超える事態となってしまいました。

そのうえで市は、感染者の方(ほう)から 感染源や接触者を聞き取る「積極的疫学調査」を 保健師と職員が2人一組/計50~60人体制で対応していますが、調査項目が40項目以上と多岐に亘っており、1件の聞き取りに2~3時間必要となることから いわゆるマンパワーが必要となっています。

そのため、現在は 市保健センターや本庁の保健師をフル動員して調査に当たっているとのことです。

 

また 長野市内では小中学校の学級・学年閉鎖も相次いでいるとのこと。

市教委学校教育課によると、19日は臨時休校が2小学校・学級閉鎖が1小学校・学年閉鎖が3小学校と1中学校に及んでいます。

学級・学年閉鎖はこれまで保健所の調査を基に判断してきましたが 感染者数急増で市保健所の業務量が増えているため、17日からは学校側が把握している児童生徒の行動を基に 学年または学校単位で閉鎖するようにしたとのこと。

その後 市保健所が児童生徒側への積極的疫学調査を終えた段階で、必要に応じて学級閉鎖などに切り替えるとのことです。

また、これまで「まん延防止等重点措置」の適用を条件にしていた市立小中学校の分散登校についても、感染が急拡大しているとして 適用を待たずに実施するか検討しているとのことです。

但し 受験を控えた中学3年生や1学級の人数が少ない学校など、一律の対応が難しい場合もあり 状況によって柔軟に対応する方針とのことです。

 

この日 急増のうちに報告された新型コロナウイルス(オミクロン株)は、自治体の厳しい状況に さらに拍車をかける事態となりました。

今後の感染者数の推移を注視すると同時に、感染者の療養環境(病床・宿泊療養施設・自宅)について 関係者に照会してゆきたいと思うところであります。

 

 

なお この日の長野市の厳しい状況を裏打ちするように、全国・長野県の感染状況も高止まりであることが報じられています。

全国では 初の3万人超えの感染が確認されました。

 

 

 

長野県においても過去最多…304人の感染者数が報告されています。

このまま推移すれば 国に対し「まん延防止等重点措置」を要請する事態も想定しなければならなくなってきたようです。

 

 

 

いわば〝ゴールの見えないマラソンレース〟は、さらに混迷を深めているようであります。