この日(1月9日)は、長野市の多くの地域で「成人式」が行なわれました。
私の住む川中島地区においても 公民館が主催となり式典が行なわれ、晴れ着やスーツに身を包んだ新成人たちが笑顔を湛(たた)えながら出席していました。
ご案内のとおり ここ数年はコロナ禍の中にあり、昨年については警戒状態が続いていたことから中止を余儀なくされています。
それでも今年に関しては、一時期「第5波」が収束傾向にあったことから 主催者(公民館)は開催することとして準備を進めておられました。
そんな中、1月に入ってコロナ変異株「オミクロン株」による感染者の再拡大が報じられるようになったところですが、長野市においては警戒レベルが上昇傾向にあるものの 幸い行事を断念すべきレベルには達していなかったことから「開催」を判断し、この日の開催にこぎ着けたところです。
当然 コロナ感染予防対策は必須となり、会場入り口においては 検温と手指のアルコール消毒が義務づけられ、私も含め 全ての参加者がコロナ対策のうえ会場に入りました。
開式を前に (今や恒例となっていますが)当町出身(在住)で、歌手の高橋真梨子さんのバックで演奏を担っている パーカッショニストの北沢マロさんが、打楽器「ジャンベ」の演奏チームを率いて楽しいパフォーマンスを披露して、会場の雰囲気を盛り上げてくださいました。
地元をベースに活躍される 地元出身の著名なミュージシャンの存在は、私も含めて そこに住む者の誇りでもあります。
このような機会に、改めてその(著名人の)存在を知り ときに何らかの目標にもなれば素晴らしいことと思います。
マロさんの 親しみのある演奏パフォーマンスは、若者の心を捉えている感でした。
式典の演目として、やはり恒例となった 公民館の方々が作成したDVD放映があり、地域の様子を ときに懐かしい映像で回顧してくれました。
ドローンによる出身中学校の空撮など 時代を先取った新しい形の「祝・成人」は、目で追う〝お祝いの形〟新味ある好企画となっています。
で…式典の恒例となっている「はたちの誓い」今年の代表者は、看護師をめざして専門の学部に通う女史が務めてくれました。
自らの学びの中で、コロナ感染症対応の病院に勤務する現役看護師さんと出会った経験に触れ、厳しい医療現場の中でも 患者さんの健康を守るべく全力を尽くす先輩看護師の真摯な姿勢に胸打たれ、このような厳しい状況だからこそ 私も社会の一助を為(な)せるよう努力してゆきたい旨を述べられ、それは力強く素晴らしい「誓い」でありました。
少子化・多様化が伸張する昨今、成人を迎えた若者たちは いわば複雑な環境の中で〝おとな社会〟の仲間入りすることとなります。
そのうえにきてのコロナ禍…彼ら彼女らの置かれる状況は 決して安閑としたものでは無いであろうと拝察するところです。
それでも、彼ら彼女らには〝若さ〟という最強の武器があります。
それぞれに歩む道は違えど、共通して帯同する〝若さ〟を糧に これからの人生を力強く歩んでいってほしいと切に願うところです。
前掲の社会状況下、これからの社会は まさに成人たる現役世代が、名実ともに地域社会の支え手となり、ややもすると その負担感も大きくなると言わざるを得ない状況になりつつあります。
それらの社会状況を踏まえ、私たち先人の者は、次代を担う若者たちが活躍できる社会、やり甲斐・生き甲斐を見い出せる社会を構築してゆくことが責務とも申せます。
従前には、主に高齢者への対応が「社会福祉」の前提でありましたが、これからは、まさに「全世代型の福祉向上」に努め、老いも若きも豊かに暮らせる地域社会の構築に努めてゆかなけば、と思いを新たにした、晴れの成人式だったのでした。
真冬の好天に恵まれた会場の外では、晴れ着やスーツに身を包んだ若者たちが 久々に再会したであろう同窓生たちと談笑する姿が、まるで野に咲く花群のように 華やかに映っていました。
「若いってイイなぁ…」ファインダーを構えて、独り言(ご)ちた私でありました。