5/20 Mon.
社会が多様化する中「ネグレクト」なる言葉(の意味する行為)が「悪しきキーワード」になっているそうです。
ネグレクトとは「無視すること/ないがしろにすること」と訳されており、一般的には「育児放棄」が挙げられています。
子宝に恵まれ 親にはなったものの、さまざまな理由や事情で子育てに行き詰まり、あげく育児そのものを投げてしまう。
そのツケは そのまま子どもに降りかかることとなり、食事や入浴など、とても一人ではこなせない幼児・児童が、自分の家にいながら日常生活もままならない状態におかれてしまうのは由々しき事態といわざるを得ません。
さらに最近は「セルフ・ネグレクト」なる事案も遍在化しつつあるそうです。これは、読んで字の如く「自らを放棄する」ことで、統計上は 独り暮らしの女性に多いそうです。
この「セルフ・ネグレクト」に陥るのは、キャリアだったりと それまでの人生が前向き・順調であった人が、何らかの事情で挫折した途端、張り詰めていた糸が切れるように それまでの生活習慣が瓦解し、仕事や遊びはもとより、日常生活までもがイヤになって、生活の全てを放棄してしまうものだそうで、ひいては「孤独死」にも至る、いわば「現代の社会病理」だそうです。
かかる「ネグレクト」その要因には、やはり地域社会での「核化」が挙げられるでしょう。
困ったとき 落ち込んだときに、相談したり愚痴を聞いてくれる相手が居ないまま、事態が深刻化するのに身を任せてしまう、そんな「世知辛い世の中」が生み出してしまった社会現象といえるでしょう。
この「ネグレクト」の話題に触れたとき、私自身も「もしかしたら陥っていたかも」と感じたものでした。
自らを要因とし挫折した際には、全てがイヤになってしまい自己放棄になりかねない時期がありました。
そんなどん底のときに、周囲の方々に励ましの声をいただき、どうにか立ち直ることができました。
その「声」こそが、私を「ネグレクト」から救ってくれたと、今さらながら実感するところです。
そんな体験も踏まえ、私とすれば「ネグレクト」などという悪しきキーワードに起因し、地域のみなさんが辛い思いを重ねることの無いよう、適切なコミュニティを維持する一助を成してゆきたいと思いをいたしたところです。
みなさんご案内のとおり、イルカやクジラなどの水生動物には、独特の「言語」があるそうです。
人間には聞き取りにくい「声なき声」独特のコミュニケーションを常に交わす彼らにとっては「ネグレクト」は無縁のようですね。