倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

悪しきキーワード

2019-05-20 | 日記

5/20 Mon.

 

社会が多様化する中「ネグレクト」なる言葉(の意味する行為)が「悪しきキーワード」になっているそうです。

 

ネグレクトとは「無視すること/ないがしろにすること」と訳されており、一般的には「育児放棄」が挙げられています。

子宝に恵まれ 親にはなったものの、さまざまな理由や事情で子育てに行き詰まり、あげく育児そのものを投げてしまう。

そのツケは そのまま子どもに降りかかることとなり、食事や入浴など、とても一人ではこなせない幼児・児童が、自分の家にいながら日常生活もままならない状態におかれてしまうのは由々しき事態といわざるを得ません。

 

さらに最近は「セルフ・ネグレクト」なる事案も遍在化しつつあるそうです。これは、読んで字の如く「自らを放棄する」ことで、統計上は 独り暮らしの女性に多いそうです。

この「セルフ・ネグレクト」に陥るのは、キャリアだったりと それまでの人生が前向き・順調であった人が、何らかの事情で挫折した途端、張り詰めていた糸が切れるように それまでの生活習慣が瓦解し、仕事や遊びはもとより、日常生活までもがイヤになって、生活の全てを放棄してしまうものだそうで、ひいては「孤独死」にも至る、いわば「現代の社会病理」だそうです。

 

かかる「ネグレクト」その要因には、やはり地域社会での「核化」が挙げられるでしょう。

困ったとき 落ち込んだときに、相談したり愚痴を聞いてくれる相手が居ないまま、事態が深刻化するのに身を任せてしまう、そんな「世知辛い世の中」が生み出してしまった社会現象といえるでしょう。

 

この「ネグレクト」の話題に触れたとき、私自身も「もしかしたら陥っていたかも」と感じたものでした。

自らを要因とし挫折した際には、全てがイヤになってしまい自己放棄になりかねない時期がありました。

そんなどん底のときに、周囲の方々に励ましの声をいただき、どうにか立ち直ることができました。

その「声」こそが、私を「ネグレクト」から救ってくれたと、今さらながら実感するところです。

 

 

そんな体験も踏まえ、私とすれば「ネグレクト」などという悪しきキーワードに起因し、地域のみなさんが辛い思いを重ねることの無いよう、適切なコミュニティを維持する一助を成してゆきたいと思いをいたしたところです。

 

 

 

 

みなさんご案内のとおり、イルカやクジラなどの水生動物には、独特の「言語」があるそうです。

人間には聞き取りにくい「声なき声」独特のコミュニケーションを常に交わす彼らにとっては「ネグレクト」は無縁のようですね。

 

 

 

 


ふるさとの魅力

2019-05-20 | 日記

5/19 Sun.

 

ネットのニュースで 「江戸時代の宿場町の雰囲気が残る長野県南木曽町の妻籠宿と、岐阜県中津川市の馬籠宿を結ぶ旧中仙道の 「馬籠峠」 を歩く外国人ハイカーが、近年増加している」 と報じられ、一抹の郷愁を思うと同時に、イマドキの観光事情を実感させられました。

 

 

中仙道の魅力については、イギリスのテレビ放送などで報じられ知名度が上昇、2018年度は65の国・地域の人が訪れ、初めて3万人を突破しました。

これは日本人観光局より多い6割超を占めており、まだまだ増えそうな勢いだとのことです。

 

 

 

 

長野県人であれば 誰しもが知る 「妻籠宿 」と 隣県にある 「馬篭宿」 は、はるか昔の日本の郷愁を今に伝える場所として、奈良井宿などと並んで著名な観光名所です。

 

 

二つの宿場の距離は約9キロ、徒歩で約3時間の道のりがあり、さらに山坂があって歩き堪(ごた)えのあるハイキングコースです。

来訪した外国人ハイカーは、交通の便の良いJR中津川駅から馬籠宿に入り、妻籠宿まで歩く人が多いそうで、江戸時代の旅が体験できるとして広まり 「OLD JAPAN」 を肌で感じることができると人気が高まっているそうです。

 

 

近年の外国人観光客の増加に対応すべく、妻籠宿の住民らでつくる公益財団法人 「妻籠を愛する会」 は、両宿のほぼ中間地点にある 「一石栃(いちこくとち)立場(たてば)茶屋」 を整備。無料でお茶を振る舞うサービスを行なっているそうです。

この茶屋は江戸時代後期の民家を改装したもので、いろりや畳の休憩場がある。古い日本の雰囲気が楽しめることから、多くの人が立ち寄っているとのこと。訪れた外国人観光客は「とても美しい宿場町と峠道だ。昔に戻ったよう。」と満喫した様子だったそうです。

 

「一石栃(いちこくとち)立場(たてば)茶屋」

 

 

外国人の峠越えは、09年度は約5850人でしたが、18年度は約3万1400人に増え、5倍を超えたそうです。

これは、前述のとおり、イギリスのテレビ放送(BBCチャンネル)の番組で取り上げられた数年前から顕著になったそうで、メデイアの威力いかばかりかというところです。

その一方、峠を歩く日本人は年々減っていて、18年度は全体の4割を切ったことも伝えられ、本家?の者としては残念しきりといったところです。

 

 

 

「木曽は全て山の中である」 と島崎藤村に詠まれ、これといった目玉もなく思われていた木曽谷、昨今では御嶽山の噴火などで凋落の印象が強くなっていたところですが、ここへきての外国人観光客の増加は、何らかの 「起爆剤」 となることが期待できるでしょう。

 

また、これとは若干異なりますが、木曽町においては 「ヘルスツーリズム」 として 「健康」 をテーマにした観光メニューを発信するなど、あの手この手で来訪人口の増加に向け頑張っていることも報じられ、ルーツを木曽谷にもつ私としても、大きくエールを送るところです。

 

 

 

 

「日本人が知らない ・ 日本人が忘れた日本の魅力」 遠く海外から再評価されることを知るにつけ、私自身、改めて 「足元を見直すべき」 を 感じ入ったところです。