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コンビニ大手のセブンイレブンを運営する「セブン&アイ」が、グループ全体の環境施策の一環として、レジ袋の削減(全廃)に向け、この4月からセブン―イレブンの一部店舗(横浜市)で、プラ製の袋と紙袋を客に選択してもらう実験を開始していることが報じられました。
紙袋の使い勝手や来店客の意向も考慮して、代替品の検討を進める予定とのことです。
レジ袋削減については、これまでもスーパーなどを中心に 有料化などの取り組みが行なわれているところですが、コンビニエンスストアで実施されるのは「業界初」だそうで、今後の成果に注目が寄せられています。
ご案内のとおり「レジ袋」は、おそらく近代社会において「便利でやっかいなモノ」の五指に挙げられるでしょう。
化石燃料(ナフサ)を主原料に、なかば無尽蔵に、それもタダで供給され続けてきたレジ袋は、購入した商品を手軽に持ち歩く入れ物として、またお出かけの際の持ち物の物入れとして、さらにはゴミ出し 特に生ゴミを入れるツールとして、万人に重宝されている「究極の便利グッズ」と申せます。
しかし その一方で、レジ袋は、環境悪化の主要因の筆頭にも挙げられているのも事実です。
スーパーやコンビニ等で配布されるレジ袋は、プラスチックごみに占める割合の約15%を占めており、その安易な配布・使用を抑制し、買い物袋の持参を促進することは、ゴミの総量抑制を図る上でも喫緊の課題です。
わが国においても、2007年4月に「改正容器包装リサイクル法」が施行されました。
これまで 年間300億枚と言われたレジ袋の総量削減により、容器包の使用合理化や 消費者のレジ袋辞退によるCO2低減効果で、1世帯あたり年間約58kgの二酸化炭素排出量を減らせるとし、それら政策としての取り組みにより、その効果がみられてきたところですが、まだまだ社会におけるレジ袋の「存在感」は大きくあり「全廃」にはほど遠い感があります。
そんな中における「コンビニ業界でのレジ袋削減」は画期的と申せます。
これからも、さまざまな業界・さまざまな立場の人たちが、さまざまな視点で「レジ袋削減」に地道に取り組み、それがひいては地球環境全体の環境美化に寄与されることに期待するばかりです。
別の報道では、ヒトが排出したレジ袋が、巡り巡って ウミガメやクジラなどの海洋生物の胃の中に入り込み、彼らの生命を脅かしていることが伝えられ、心を痛めたものです。
ウミガメなどは、浮遊するレジ袋を 餌のクラゲと勘違いして口にしてしまい、消化不良を起こすと伝えられていました。
人間の都合で生み出したモノが、同じく地球に暮らす生物の生命を脅かしている実態は、一刻も早く解消せねばならないと思うのは、私だけではないでしょう。