興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

カツ丼から海苔弁まで

2017-02-11 | 美酒・美味探訪

わたしは主食(米飯やパン)と副菜(おかず類)が一緒になった食べ物が好きである。

天丼・カツ丼などの丼ぶりもの、寿司や具入りおにぎり、サンドイッチに惣菜パン・・・。

なぜ好きかというと、主食と副菜を一緒にしてほおばると、味が「1+(プラス)1=(イコール)2」ではなく、「3」にも「4」にもなるからだ。

鰻の蒲焼定食より、鰻とご飯とタレがネットリからまった熱々の鰻丼(鰻重)をかっ込むほうがどれだけ美味しいことか。

同じく、カツ煮定食よりカツ丼。(写真)

ハム、トマト、レタスをそれぞれつまみ、合間にパンをかじるより、ミックスサンドにしてかぶりつくほうが明らかに旨い。

にぎり寿司にいたっては「鮨飯(すしめし)」と「鮮魚の切り身」が合体することにより、それぞれの域を超えた別次元の味世界が広がる。

いずれも “相乗効果” が生ずるのだ。

ほかにも、ハンバーガー、肉まん、中華まんなど、‘美味相乗効果型主食副菜一体化食’ は世の中に少なくない。

ふと思い出したのだが、中学生の頃よく持たせられた 「海苔弁」 もそうであった。

アルマイト製の弁当箱にご飯を入れ、その上に醤油に浸した海苔をしきつめる海苔弁は、昼にフタを開けると、そこにはご飯の湿気と半日という時間の恵みで、ご飯・海苔・醤油がほどよくなじみ、ワンランク上の美味が生まれていたのである。

海苔は、ウニやイクラを脇で支えるだけではない(軍艦巻き)。実は、みずからが時代を超えて、人々に食べることの幸せを与えつづけてきた名副菜、いや ‘主菜’ なのであった。


こんなことをアレコレ言っているあいだは、わたしの正月太り解消ダイエットは成功しないことでしょう。

2017.2.11

*写真は「池袋 満留賀」のヒレカツ丼。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。