大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

いま、わが国のやるべきこと

2014年11月21日 | 政治
日経新聞を見て驚いた。
福島第一原発の汚染水が遮断できないで困っているという内容だ。
しかも政府はその対策を東電だけに押し付けているような感じがする。
もしもまた明日、大津波が襲ってきたらどうなるのか。
ことは日本だけでは済まない話だ。

いま、わが国がやるべきことはなんだろう。
東京オリンピックも、リニア新幹線も、もちろん総選挙も必要ない。
すべての資源を投入して、福島を守るべきだ。

「勝って、勝手にやりたい解散」

2014年11月20日 | 政治
なぜ今なのか?党利党略以外には考えられない解散劇。
600億円とも800億円とも言われる選挙費用をかけてまで解散に突入することに多くの国民は反発している。
しかしそれでも自公で過半数は確保するだろうし、過半数取れば「国民の信任をいただいた」となるのであろう。
どの政策に対しての信任であるかなどは問題外で、とにかく安倍政権のすべての政策に対する信任だと胸を張るのだろう。

消費税増税先送りだけであれば、延期法案を国会に提出すれば(圧倒的与党だから)、すんなりと通るはずだ。
残念ながら国会論争もないし党首討論もない解散劇だから、マスコミ報道に頼らざるを得ない。
報道番組「ニュースZERO」でおぼろげながら安倍首相の政権戦略が見えた。
『…過半数をとって厳しい改革をもっとスピードアップさせていく』
厳しい改革こそひとつひとつ国民に信を問うという謙虚さなど微塵も見えない。

まさにこの解散劇は「勝って、勝手にやりたい解散」だ。

ニュースZERO 安倍首相 村尾キャスターと大激論! アベノミクスに誤算は無かったのか?なぜこの時期に解散なのか?


それにしても国民に約束したあの党首討論はなんだったんだろうか。
せめて衆院定数の大幅削減くらいはなんとかしろと国民は怒るべきだ。

野田首相 安倍総裁 党首討論 11月16日衆議院解散を表明

ガンジー伝(10)

2014年11月19日 | 労働者福祉
日銀調査によると1世帯あたりの金融資産保有額は平均で1,101万円とのことです(2013年調べ)
意外に多いなあと思いませんか?
でもこれは統計のマジックで、中央値でみると330万円でした。
逆に金融資産ゼロ世帯が31%もあるということにも驚きました。
要するに貧富の差がどんどんと広がっているということですね。


『ガンジーの言葉』
大地は人間の必要のためには十分ですが、人間の欲望のためには十分ではありません。


さて「ガンジー伝」の続きです。

1947年8月15日、インドは分割の上、独立を果たしました。
ガンジーが生涯かけて闘ってきたインド人全体の連帯の夢は成し得なかったのです。
しかしガンジーはその後も争いが起こるたびに仲裁に歩き、非暴力の道を説きました。
1948年、ガンジーは暴動を止めるために最後の断食に入ります。
その結果、インド政府がパキスタンに多額のお金を払うことで暴動が治まりました。
多くのヒンズー教徒は激怒し、ガンジーを殺せとわめきたてました。
政府はガンジーが殺されることを恐れて、集会に集まる人々の身体検査をしたいと言いましたが、ガンジーは受け入れませんでした。

1948年1月30日、ガンジーは祈りの集会に集まった人々の前で暗殺されました。
犯人は熱狂的なヒンズー教徒の青年でした。

インドのネール首相は暗殺直後、ラジオでインドの人々にこう話しました。
「わたしたちの生命から光が消えてしまい、どこも真っ暗になってしまいました。
わたしは、みなさんに、なにを、どう、お話すればいいのかわからない。
愛する指導者、パブー(おとうさん)とよんだ、国家の父はもはやおられません。

…わたしは、光が消えてしまったといったが、わたしは間違っていた。
この国に輝く光は、どこにでもある光ではない。
長い年月、この国を照らしてきた光は、これからの長い年月も、この国を照らし続けるだろう。
そして、千年のちにも、その光はこの国にあり、世界はそれを見るだろう。
光は、数しれぬ人々の心に、なぐさめをあたえるだろう。
なぜなら、その光は、今も心に生きている誠実をつたえるものだからだ。
ひとりの人物が、永遠にわたしたちとともにあり、その誠実はわたしたちに正しい道を示し、あやまりからひきだし、この古い国を自由へと解き放つのだ」
生涯のほとんど、なんの役職にもつかなかったガンジーですが、彼は百万の人を動かしました。
ガンジーは大衆とともに生きたからこそ、大衆の心をつかむことができたのです。

(終わり)

参考文献:ガンジー(マイケル・ニコルソン)、ガンディーからの問い(中島岳志)、ガンディーの言葉(マハトーマ・ガンディー)、ガンディー(フィリップ・ウィルキンソン)

ガンジー伝(9)

2014年11月18日 | 労働者福祉
世界を支配しているのは、考え方以外にありません。
経済学の考え方が間違っていたから金融自由化が正当化され、金融自由化を進めたから信用が爆発的に拡大し、それが崩壊して信用逼迫が起こったのです。
経済とはシンプルにいえば信用にもとづく「モノの売買」です。
大昔は物々交換でしたが、経済規模が大きくなるにつれ変化をしていきました。
誰もが欲しがる希少な貴金属を用いた「金貨」や「銀貨」などが使われるようになります。
しかし十分な量の貴金属を確保できなくなると、貨幣を発行し兌換ルールを定めて「マネー」の量を調整しました。
そして現代はといえば、政府と中央銀行の政策によって「マネー」の量が決定されるようになりました。
「マネー・ゲーム」は無秩序な金融政策から発生していきます。

リーマン破綻の直後、9月18日木曜日の午前11時、FRBはアメリカのマネー・マーケット・ファンドから巨額の資金が流出していることに気づきました。
1時間か2時間で5千5百億ドルもの資金が流出していたのです。
財務省が窓口を開けて1千50億ドルの資金を供給したが、潮流を食い止めることはできないとすぐ気づきました。
電子的な取り付け騒ぎが起こっていたのです。
そこで政府は資金供給を打ち切り、マネー・マーケット・ファンドの解約を停止し、1口座あたり25万ドルまでを保証してパニックを食い止めようとしました。
この措置をとらなければ午後2時には総額5兆5千億ドルが引き上げられていたと政府は推計していました。
そうなれば、アメリカ経済は崩壊し、24時間以内に世界経済が崩壊していたでしょう。
いまの経済制度と政治制度は終わりになっていたはずです。

わが国の異常ともいえる金融緩和によって株高現象が起きています。
あきらかに海外投資家による株高ですが、健全な長期的投資とは思えません。
どこまで続くのか興味深いところでもありますが、こうしたマネーゲームの世界にほんとうに年金資産を預けてもよいものでしょうか?


『ガンジーの言葉』
私は家の四方を壁で囲み、窓をふさごうとは思いません。
あらゆる国の文化の風が、できるだけ自由に家の中に吹き込んでほしいと願っています。
しかし、風に足元をさらわれたくはありません。

さて「ガンジー伝」の続きです。

「塩の行進」によって塩税はなくなり、塩も自由に作っていいということになりました。
そしてインド国民会議派は、ロンドンの第二帝国会議に代表者を送ることになります。
代表に選ばれたガンジーは、1931年、英国に渡りました。
ガンジーは多くの英国人の心をとらえ自分の主義主張の正しさを納得させましたが、帝国会議そのものはあまり実りあるものではありませんでした。
落胆したガンジーは、その後ふたたび英国の地を踏むことはありませんでした。
帰国したガンジーはまた監獄に繋がれることになりますが、監獄の中で壮烈な断食を始めます。
それは不可触民の問題に立ち向かうためです。
釈放後のガンジーはインド国民会議での直接的な行動は取らず、むしろ福祉運動に集中していきます。
また彼にとって長いあいだの懸案事項であったヒンズー教とイスラム教の連帯のために働きました。
この対立を残したままで独立すれば分裂することを恐れていたからです。

1939年に第2次世界大戦が起こります。
インドは戦争に巻き込まれることはないと思っていましたが、英国の総督はなんの相談もなくインドが参戦することを決定します。
これに反発した国民会議派を抑えるために、英国は戦争が終了したらインドを独立させることを約束します。
しかしガンジーは即時独立を主張し、英国に「インドから出てゆけ」との要求を突きつけます。
インド全土で暴動が起き、ガンジーは妻とともに投獄されます。
妻と最後の何ヶ月かをともに同じ監獄で過ごしますが、妻は病気で亡くなります。
からだの弱ったガンジーまでが亡くなったりしたら、さらに激しい暴動が恐れることを恐れてガンジーは釈放されます。

1945年、第2次世界大戦は連合国側の勝利で終わります。
英国は約束どおりインドの独立を宣言します。
選挙で国民会議派は第一党を維持しますが、イスラム教徒率いるムスリム連盟はイスラム教徒だけの国家「パキスタン」をつくろうと計画していました。
ムスリム連盟は英国に対してインドの分割を要求しました。
これが引き金となってカルカッタで凄まじい暴動が起きます。
77歳になったガンジーは、ヒンズー教徒とイスラム教徒が平和に暮らせるようにと、最後の仕事に精根傾けました。
ガンジーの努力もむなしくインドの混乱は続きます。
英国はヒンズーとイスラムの和解をあきらめて、内戦を起こさせないようにと、分割することを決めました。

ガンジー伝(8)

2014年11月17日 | 労働者福祉
外遊中に解散劇の予告編を流し、いよいよ明日18日からロードショー開始。
幕開けの壇上に登場する主演役者安倍晋三首相が、解散の大義についてどう述べるのか興味津々です。
外遊に同行している記者団に対しては、自信満々の口調でアベノミクスの成果を強調していますから、そんな話になるんでしょうか。
しかし下表を見るとアベノミクスの成果をどこが受けているかがよくわかります。
輪転機を壊れるほどに回してマネーをバラマキ続けている後遺症がどこで現れるか心配ですし、解散総選挙でもし自民党が圧勝するとそれは安倍政権に白紙委任状を与えるようなものになります。
年末の憂鬱はほんとうに嫌ですね。


『ガンジーの言葉』
たしかに、弱い者は強い者に奪われてしまうものですし、弱いことは罪だと思います。
しかし、私の言う強さというのは体の強さでではなく、精神の強さのことです。
体の強さということであれば、私たちは弱さという罪からいつまでも自由になることはできません。
しかし、強い精神をもっていれば、武器をもって向かってくるすべての世界に対して、抵抗することができます。
しかも、この精神の強さは、どんなに体の弱い人にも手に入れることができるのです。

さて「ガンジー伝」の続きです。

歴史に有名な「塩の行進」の最高の瞬間は、海に着いたガンジーが静かに身を屈めて、ひと握りの塩をすくい上げた瞬間です。

60歳を過ぎた弱々しいガンジーは78人の弟子を連れて、380キロ・24日間に及ぶ道のりを歩き続けました。
その行列は、行く先々で熱狂的な人々に迎えられ、やがて総勢数十万人、長さにして2キロにも及ぶ大群衆に膨れ上がりました。
この行進の目的はイギリスに独占専売されていた「塩」を自分たちの手に取り戻すためのデモ行進でした。
高い「塩税」は貧しい者には過酷な税でした。
暑い国では誰ひとり塩なしでは生きていけません。
でも一番貧しい農民も、一番金持ちの商人でも同じ税をかけられますし、そもそも自然に取れる塩に税金を払うことに人々は反発していました。
塩税をかける英国への反抗は人々の心を動かしました。
ガンジーの思惑通りあらゆる場所で不服従運動が起こり、インド各地で貧しい人びとは海から直接に塩を取るようになりました。
この運動の首謀者としてガンジーをはじめインド国民会議のリーダーのほとんどは逮捕されました。
ガンジーが監獄に入れられると、インド中からもの凄い抗議の声があがります。
詩人であり、よき協力者であったサロージニ婦人は、2500人を率いて、ダラーサナ製塩所まで抗議のデモ行進をしました。
行く手には、鉄たがを嵌めた棒を持つ警官たちが待ち構えていました。
先頭の第一隊にはガンジーの息子も立ちました。
デモ隊に襲いかかる警官に彼らは殴られるままでした。
第一隊が崩されると第二隊、そして第三隊がと続きます。
警官たちは何時間も殴り続け、2人が死に、320名が負傷します。
この情景を見ていたアメリカのジャーナリストは全世界に向けて次のような記事を発信します。
「彼らは、頭をしゃんとあげ、怪我や死を逃れようなどとはまったく考えず、景気づけの歌や大声もなく静かに、しっかりと歩いてきた。
警官が飛び出して、次から次へと機械的に、人々を打ちのめす。
手向かいはない。
戦いはない。
彼らは、ただ、前へ、前へと歩き続け、ついには倒れるのだ」
インドでのこの事件は、英国と世界中の良心を揺さぶることになりました。