大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

ガンジー伝(10)

2014年11月19日 | 労働者福祉
日銀調査によると1世帯あたりの金融資産保有額は平均で1,101万円とのことです(2013年調べ)
意外に多いなあと思いませんか?
でもこれは統計のマジックで、中央値でみると330万円でした。
逆に金融資産ゼロ世帯が31%もあるということにも驚きました。
要するに貧富の差がどんどんと広がっているということですね。


『ガンジーの言葉』
大地は人間の必要のためには十分ですが、人間の欲望のためには十分ではありません。


さて「ガンジー伝」の続きです。

1947年8月15日、インドは分割の上、独立を果たしました。
ガンジーが生涯かけて闘ってきたインド人全体の連帯の夢は成し得なかったのです。
しかしガンジーはその後も争いが起こるたびに仲裁に歩き、非暴力の道を説きました。
1948年、ガンジーは暴動を止めるために最後の断食に入ります。
その結果、インド政府がパキスタンに多額のお金を払うことで暴動が治まりました。
多くのヒンズー教徒は激怒し、ガンジーを殺せとわめきたてました。
政府はガンジーが殺されることを恐れて、集会に集まる人々の身体検査をしたいと言いましたが、ガンジーは受け入れませんでした。

1948年1月30日、ガンジーは祈りの集会に集まった人々の前で暗殺されました。
犯人は熱狂的なヒンズー教徒の青年でした。

インドのネール首相は暗殺直後、ラジオでインドの人々にこう話しました。
「わたしたちの生命から光が消えてしまい、どこも真っ暗になってしまいました。
わたしは、みなさんに、なにを、どう、お話すればいいのかわからない。
愛する指導者、パブー(おとうさん)とよんだ、国家の父はもはやおられません。

…わたしは、光が消えてしまったといったが、わたしは間違っていた。
この国に輝く光は、どこにでもある光ではない。
長い年月、この国を照らしてきた光は、これからの長い年月も、この国を照らし続けるだろう。
そして、千年のちにも、その光はこの国にあり、世界はそれを見るだろう。
光は、数しれぬ人々の心に、なぐさめをあたえるだろう。
なぜなら、その光は、今も心に生きている誠実をつたえるものだからだ。
ひとりの人物が、永遠にわたしたちとともにあり、その誠実はわたしたちに正しい道を示し、あやまりからひきだし、この古い国を自由へと解き放つのだ」
生涯のほとんど、なんの役職にもつかなかったガンジーですが、彼は百万の人を動かしました。
ガンジーは大衆とともに生きたからこそ、大衆の心をつかむことができたのです。

(終わり)

参考文献:ガンジー(マイケル・ニコルソン)、ガンディーからの問い(中島岳志)、ガンディーの言葉(マハトーマ・ガンディー)、ガンディー(フィリップ・ウィルキンソン)

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