大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

ガンジー伝(8)

2014年11月17日 | 労働者福祉
外遊中に解散劇の予告編を流し、いよいよ明日18日からロードショー開始。
幕開けの壇上に登場する主演役者安倍晋三首相が、解散の大義についてどう述べるのか興味津々です。
外遊に同行している記者団に対しては、自信満々の口調でアベノミクスの成果を強調していますから、そんな話になるんでしょうか。
しかし下表を見るとアベノミクスの成果をどこが受けているかがよくわかります。
輪転機を壊れるほどに回してマネーをバラマキ続けている後遺症がどこで現れるか心配ですし、解散総選挙でもし自民党が圧勝するとそれは安倍政権に白紙委任状を与えるようなものになります。
年末の憂鬱はほんとうに嫌ですね。


『ガンジーの言葉』
たしかに、弱い者は強い者に奪われてしまうものですし、弱いことは罪だと思います。
しかし、私の言う強さというのは体の強さでではなく、精神の強さのことです。
体の強さということであれば、私たちは弱さという罪からいつまでも自由になることはできません。
しかし、強い精神をもっていれば、武器をもって向かってくるすべての世界に対して、抵抗することができます。
しかも、この精神の強さは、どんなに体の弱い人にも手に入れることができるのです。

さて「ガンジー伝」の続きです。

歴史に有名な「塩の行進」の最高の瞬間は、海に着いたガンジーが静かに身を屈めて、ひと握りの塩をすくい上げた瞬間です。

60歳を過ぎた弱々しいガンジーは78人の弟子を連れて、380キロ・24日間に及ぶ道のりを歩き続けました。
その行列は、行く先々で熱狂的な人々に迎えられ、やがて総勢数十万人、長さにして2キロにも及ぶ大群衆に膨れ上がりました。
この行進の目的はイギリスに独占専売されていた「塩」を自分たちの手に取り戻すためのデモ行進でした。
高い「塩税」は貧しい者には過酷な税でした。
暑い国では誰ひとり塩なしでは生きていけません。
でも一番貧しい農民も、一番金持ちの商人でも同じ税をかけられますし、そもそも自然に取れる塩に税金を払うことに人々は反発していました。
塩税をかける英国への反抗は人々の心を動かしました。
ガンジーの思惑通りあらゆる場所で不服従運動が起こり、インド各地で貧しい人びとは海から直接に塩を取るようになりました。
この運動の首謀者としてガンジーをはじめインド国民会議のリーダーのほとんどは逮捕されました。
ガンジーが監獄に入れられると、インド中からもの凄い抗議の声があがります。
詩人であり、よき協力者であったサロージニ婦人は、2500人を率いて、ダラーサナ製塩所まで抗議のデモ行進をしました。
行く手には、鉄たがを嵌めた棒を持つ警官たちが待ち構えていました。
先頭の第一隊にはガンジーの息子も立ちました。
デモ隊に襲いかかる警官に彼らは殴られるままでした。
第一隊が崩されると第二隊、そして第三隊がと続きます。
警官たちは何時間も殴り続け、2人が死に、320名が負傷します。
この情景を見ていたアメリカのジャーナリストは全世界に向けて次のような記事を発信します。
「彼らは、頭をしゃんとあげ、怪我や死を逃れようなどとはまったく考えず、景気づけの歌や大声もなく静かに、しっかりと歩いてきた。
警官が飛び出して、次から次へと機械的に、人々を打ちのめす。
手向かいはない。
戦いはない。
彼らは、ただ、前へ、前へと歩き続け、ついには倒れるのだ」
インドでのこの事件は、英国と世界中の良心を揺さぶることになりました。