大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

尊厳死?安楽死?自死?

2014年11月04日 | 日々徒然
末期の脳腫瘍で余命半年と宣告された米女性が、「Facebook」で予告していた安楽死を実行したことが全世界で注目されています。
人間には「生きる権利」もあるが「死ぬ権利」もあるという考え方があります。
この女性は余命半年と宣告されて、病気によって苦しんで死ぬのではなく、人生の終わりを自分で選択したいと判断し、「死ぬ権利」が認められているオレゴン州に移住しました。
さらに「安楽死」を容認する動きを広めたいとして、11月1日に死ぬことを「Facebook」で予告したのです。
みなさんはこのことに関してどう思われるでしょうか?

人間にとっての苦しみは病気だけではありません。
様々な苦しみから自殺に至る人々は日本だけでも年間3万人います。
その原因をみると「健康問題」が第1位で、「経済・生活問題」「家庭問題」「勤務問題」「男女問題」「学校問題」と続いています。
四苦八苦という言葉は、生老病死すべて苦しみで、生きていくことそのものさえ苦しみであるという悟りの言葉です。

年代別死亡率の表を見てください。(平成23年厚労省調べ)

20代から40代の働き盛りの成年たちの自殺は何を意味するのでしょうか?
この現実をとても切なく悲しく思うのは私だけではないはずです。

末期の癌に侵されながら最後の最後まで生き切った女性を知っています。
彼女は身体が動ける最後のその日まで「生きる権利」を他人のために捧げました。
私はそんな彼女の生き方に共感しますし、「尊厳死」や「安楽死」などは認めたくも、知りたくもありません。
死者を冒涜したくはありませんが、この騒動が“生きることに疲れている”人々の心に悪影響を与えていることに怒りさえ感じています。
自然死ではなく自ら“いのち”を絶つことは、生に対するあまりの思い上がりだと私は思います。