大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

私の運動史(連合静岡時代 その24)

2016年04月22日 | 労働者福祉
連合静岡でも「個別賃金分析プログラム」を利用した「賃金ミニマム運動」に舵を切りました。
導入直後は6000人前後の個別賃金把握でしたが、賃金データ提出単組へプログラム改良版を配布することとした2006年は1万4292人の個別賃金が集約できました。
06年5月には連合本部にも理解を求め、連合東海ブロック(静岡・愛知・岐阜・三重・長野)でもこの運動に参加していただけるようになりました。

連合静岡ではそこから個別賃金の集約が年を追うごとに増えていきました。
06年1万4292人→07年2万2722人→08年2万2954人→09年2万5308人→10年2万7291人。
2010年には3役会議で「民間全単組の取り組み拡大に向けて」と題して本音の議論を行いました。
一部産別では本部の了解が必要とのことでしたから、連合静岡として連合本部と話をして理解を求めていきました。
しかし様々な理由から機関決定はできませんでした。
それでもその思いや経過は執行委員会でも報告しましたので、11年2万9338人→12年3万2115人と集約数も増えていきました。

ところが3万人を超えるとプログラムの処理能力が足りず、データ解析に時間がかかりすぎて肝心な時に使えないという不具合が出てきました。
改良するにはプロの手が必要なため本部に資金援助を求めましたがうまくいかず、東海ブロックの仲間に相談して、東海ブロックの繰越金と各県連合会の資金持ち寄りで「個別賃金分析プログラム」をリニューアルいたしました。
これにより100万人分のデータ処理が瞬時に可能な「個別賃金分析プログラムVer2.0」が完成します。

これ以下では働かせないという「賃金ミニマム運動」はこの「個別賃金分析プログラムVer2.0」によって大きく変わる可能性があります。
「最低賃金運動」から始まって「賃金ミニマム運動」「地域ミニマム運動」、そして2010年の「民間全単組の取り組み拡大に向けて」の議論を経て、2013年には「組合員20万人の賃金地図をつくろう」という旗が掲げられました。
この地図が完成した時になにが起こるでしょうか?
賃金データを各組織にフィードバックするとともに、データを開示することで広く県内の雇用社会に影響を与えることができます。
労使交渉において根拠を明確にした要求組立もできますし、労働組合がないところでもそのデータを使って低賃金の是正が図られるかもしれません。
まだまだ道のりは険しいかもしれませんが「継続こそ力!」です。

(つづく)