大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

感ずる“4大危うさ”

2016年04月20日 | 政治
法治国家である以上、政治から多少離れていても政治からは逃げられません。

最近の時事テーマから感ずる4つの大きな政治的危うさがあります。

ひとつめは安倍手法に対する危うさ。
評論家の御厨 貴氏は安倍手法をこう分析します。
「安倍首相はサラダボウルに歴代政権よりはるかに多くの政策の選択肢を入れて次から次に繰り出す手法だ。
集団的自衛権も憲法改正も少数派の意見だ。
そのときの状況次第でうまくいきそうなら通すし、だめなら引っ込める」
民主党のお株を奪うような政策も上手に取り入れていますが、その政策が実現しようがしまいが選挙に勝てればそれでよし!
有権者はすぐに忘れてしまいますから、その都度その都度で目新しい政策をサラダボウルに盛り込んでいけばよいと考えているのかもしれません。

ふたつめは4月1日の閣議決定です。
従来からの自民党の憲法解釈ではありますが、今この時だからこその不安に駆られました。
民進党からの質問主意書に答えるため改めてこう見解を述べました。
『政府は1日の閣議で、「憲法9条は一切の核兵器の保有および使用を禁止しているわけではない」とする答弁書を決定した。
そのうえで「非核三原則により、政策上の方針として一切の核兵器を保有しないという原則を堅持している」との見解も併せて示した』
核兵器の保有と使用を政策的なところに置いているという危うさは、世界で唯一の被爆国としてはあまりにお粗末だと私は思います。

みっつめは有権者の目になり耳になるマスコミの動向。
「表現の自由」に関する国連特別報告者として来日したデービッド氏は記者会見でこう述べています。
「日本の報道の独立性は重大な脅威に直面している。
特定秘密保護法や、中立性・公平性を求める政府の圧力がメディアの自己検閲を生み出している。
ジャーナリストの多くが匿名を条件に面会に応じた。
政治家からの間接的圧力で仕事を外され、沈黙を強いられたと訴えた」
まるで戦時中の治安維持法を彷彿とさせます。
もしそうなったら私は即刻拘留されますね。

よっつめは「パナマ文書」をきっかけにして大企業や富豪の租税回避が大問題になっており、格差是正を訴える世論に対し租税回避抑制に向けて世界中が連携を強化しようという時に、経団連が反対の意向を表明したことです。
経団連は政府とも連動していますから、これが日本の政策判断だと世界中が見るはずです。
中国でもこの問題には神経質で「パナマ」というワードを使った文書やメールは一方的に削除されたり、報道規制が敷かれているそうです。
どこかやましいところがあるのではと勘ぐるのは当然ですね。
今回の「パナマ文書」では日本の情報は流れませんでしたが、同じ租税回避地の「ケイマン諸島」には総額63兆円の日本資産があることは分かっているそうです。
もしそれが事実ですべて開示されたら日本中がひっくり返るかもしれません。