くまきち日記

名古屋に住んでいる、くまきちのたわごと。

ヒョシンくん ミュージカル『笑う男』 公演レビュー(記事)

2018-07-12 01:55:54 | パク・ヒョシン
















『笑う男』夢中になるほど魅惑的な彼と共にする恍惚の境地


「とりあえず来い。笑う男を見ろ。金が惜しくない。夢でも見られない神秘だ。・・・好奇心がむずむずし、眠っても寝不足で、衝撃に後悔せずに、とりあえず来い。金を出してとりあえず来てみろ」

劇中 流浪劇団が本格的な公演の開始を知らせて歌う歌“とりあえず来い”のリフレイン。ユーモラスな歌詞が実際 観客に投げかける豪快な叫びに聞こえる。
今年ミュージカル界最高の期待作に挙げられてきた『笑う男』がベールを脱いだ。170分の恍惚の境地は その自身の理由を確認させるに十分だった。

企画・制作期間5年、総制作費175億ウォン。公演制作会社EMKミュージカルカンパニーが野心に満ちてリリースする創作ミュージカルだ。フランスの大文豪ビクトル・ユゴーの同名小説を初めて舞台に移した。
完成度で見積もれば国産創作ミュージカルの歴史の一線を引くに値する。韓国もこのような公演を作り出せるという自負心を持っても良いだろう。

17世紀イギリスを背景に物語が繰り広げられる。幼い少年グウィンプレンは人身売買団コンプラチコスによって拉致され口が裂けたまま捨てられる。
吹雪の中をさまよっていた彼は 凍え死んだ女性の胸に抱かれて乳を吸っている赤子デアを発見して彼女を世話する。行く当てのない二人の子供は流れ者の薬売りウルシュスと出会い助けを求め、
3人は一つの家族となって生きていく。

流浪劇団を立ち上げたウルシュスは グウィンプレンとデアの愛の物語を素材にした公演を行う。役者になったグウィンプレンは一気に有名になり、偶然公演を見た女王の異母妹ジョシアナ公爵夫人は
彼に向けた欲望を抱く。こうした中‘涙の城’という悪名高い拷問所に連れて行かれることになったグウィンプレンは 自分が貴族の息子だったという事実を知ることになる。

作品のテーマは劇中グウィンプレンが吐き出すこのセリフにはっきりと表れる。「金持ちの楽園は貧民たちの地獄で成り立っている」。低い場所と高い場所、貧しい者と裕福な者を終始対比させるこの作品は
‘上位1%’の人々が変わってこそ初めて皆に幸せな世の中が開かれると力説する。

常に笑った顔をしているが 人知れない傷と苦痛を抱えて生きていくグウィンプレンは、人間性が失われた社会で不幸な人生に耐える下層民の姿それ自体にも見える。
貴族は奇異な顔を持ったグウィンプレンを‘怪物’と言って蔑むが、彼らの果てなき貪欲と醜悪な素顔が表れる瞬間 観客は本当の怪物が誰なのか理解することになる。

『笑う男』は海外ライセンス公演に劣らない、いやそれ以上の作品性を誇る。演技・歌・ダンス・舞台照明・演出まで公演を構成するすべての要素で不足を探すのが難しい。
幻想的に作り上げられた場面が感嘆を引き起こす。スクリーンを使った背景演出や舞台装置の活用も卓越している。女性たちが月光の下 川のほとりでダンスを踊る場面が圧巻だ。


俳優たちの際立った実力もまた この作品の大きな力だ。特にグウィンプレン役のパク・ヒョシンは驚くほどの歌唱力と感受性を見せる。「パク・ヒョシンの声は驚異的な楽器のようだ。
他の誰も出せない声を作り出す」。劇作および演出を引き受けたロバート・ヨハンソンが出した正確な評価だ。劇の流れによって甘さとパワフルさを行き来する彼の声は濃い響きで伝えられる。

『笑う男』はすでにアメリカ、ヨーロッパ、日本などから同時に版権の問合せが殺到している。総括プロデューサーを引き受けたEMKのオム・ホニョン代表は
「韓国の作品も英国ウエストエンドやアメリカ・ブロードウェイで舞台に上がることができるというのを見せる」と自信を持つ。8月26日までソウル瑞草区 芸術の殿堂オペラ劇場。
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