最近、「大丈夫」という言葉の使い方が変わってきたように思われる。
その実例を挙げてみたい。
例①、大学のゼミで、学生がレポートを提出するとき、担当の教授に対し、
「大丈夫ですか?」と使う。
おそらく、これで単位が貰えるかという意味らしいが、教授はキョトン。
例②、裁判所で裁判長から「起訴事実を認めますか」と問われ、
被告人が「大丈夫です」と答える。これも、どこか奇妙な感じだ。
国語辞典で【大丈夫】を引くと、
危なげないこと、確かなこと。副詞的に使うとある。
一般の言葉のやり取りは、主語と動詞で相手に伝えるもの。
それらを省いて、単に副詞的に話すから、聞く方はまごつくのである。
だが、言葉の使われ方は時代と共に変遷するから、
前述のような「大丈夫」の使われ方は、時代を先取りしているのかも?
余談だが、私の母は認知症で普通の会話は、ままならぬ状態であった。
何か話しかけても、返す言葉は決まって「大丈夫ない」の一点張り。
しかし、いま振り返ると、この「大丈夫ない」と喋るときだけ、
母は正常に戻っていたのではないか、と思われる。
私も、いつかボケるかもしれない。
その時は「大丈夫ない」の一点張りでゆくつもり。
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