2年ぶりの大相撲九州場所は、横綱照ノ富士が全勝優勝して閉幕。
この間、心配されたコロナ感染も落ち着いていて、13日目以降は協会の行動規制も
緩和されるなど、親方衆やお相撲さん、ファンみんなも楽しめた。
■
場所を振り返り、特筆すべきは前頭15枚目阿炎の快進撃だったと思われる。
13日目まで全勝で首位をいく横綱照ノ富士を、1差で独り追いかけた。
14日目は異例の対横綱戦、照ノ富士vs阿炎が組まれた。
結果は、横綱を土俵際まで持ち前の突き押しで追い詰めたが、押し倒しに敗れた。
■
元々、阿炎は奔放なお相撲さんと言われる。
協会主催の研修会に参加しても終わって出て来ると、記者から「どうでした」と聞かれ、
「爆睡していました」と研修会を無視するような言動をしたりした。
コロナ禍では協会の行動規制に反して夜遊びなどがバレ、3ケ月の休場処分を受けた。
幕下からの出直しとなり、十両2場所を経て7場所ぶりに幕内へ戻ってきた。
■
“あび”の四股名は“ A baby ”と親しまれた師匠の“しころ山”親方(元関脇寺尾)の愛称から
もじったものだそうな。
協会の処分を受けて心機一転した。
家族と離れ、親方と同居の相撲部屋で過ごし、稽古に集中したと言われる。
場所が始まる前、親方から「家族のもとへ帰ってもいい」と言われたが部屋に居続けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/75/6a6ee0201cf139f531604bd8fa8c2cb3.jpg)
その結果は、12勝3敗の快進撃と敢闘賞の受賞につながった。
敢闘賞受賞の記者会見で、相撲部屋ぐらしの件も聞かれたが、
「一両日中に家族と連絡をとり、その件で相談します」と答えていた。
次は初場所。
前頭上位で活躍する阿炎関が、益々楽しみになってきた。