九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

ストレイ・シープ(迷羊)

2020年05月24日 | 書籍

 若いころ読んだ小説で強い印象を受け、今でも何事かあると呟いたりするボキャがある。

 こんな経験は、どなたでもお持ちだろう。

 私の場合、漱石の三四郎に出てくる『ストレイ・シープ』がそれ。

 直訳すると、stray (迷う) sheep (羊):迷羊

 何か困った場面に出会ったりすると「ストレイ・シープ」と呟いたりしてきた。

 さすがに漱石はイギリス留学しているから、

本場仕込みの英語でカッコいいと使ってきたのである。

                    ■

 ところが、最近読んだ本で自分の思い違いに気づかされた。

 本来の英語では、stray sheep とは使わないそうだ。

 慣用句として使うのは、stray child ( 迷子 ) stray cat ( 迷いネコ )

 sheep は親羊だから、子羊( lamb )と違って迷うことはなさそう。

                    ■

 他に、sheep は諺【毒を食らわば皿まで】の慣用句としてある。

 might  as  well  be  hanged  for  a  sheep  as  a  lamb

 直訳すると【子羊を盗んで縛り首になるなら親羊を盗んで方がまし

                    ■

 以上、暇人の戯言でした。 

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