きょう(9月1日)カレンダーを見ると『二百十日』。
立春から数えて、二百十日目に当たる。
この前後になると、大風が吹く厄日とされるのは、江戸時代から。
歳時記(平凡社)を引くと、
帆襖や 二百二十日の 沖っ凪
小百姓の あはれ灯して 厄日かな
それはさておき、二百二十日とくれば、夏目漱石の『二百十日』を想いうかべる。
漱石が五高(熊本)の教師をしていた時、
空模様のあやしい阿蘇山へ、友人と登山した物語りが筋である。
登山前夜の栃木温泉で宿をとったとき、
「ビールはござりませんが、恵比寿ならございます」という、
宿のお手伝いのセリフが出てくる。
漱石が阿蘇山へ登ったのは、明治32年ごろ。
一方、恵比寿ビールを日本麦酒醸造会社が東京の恵比寿で始めたのは、明治23頃。
【エビスビール】
恵比寿は山手線の恵比寿駅が由来だそうで、当時は貨物の専用駅だった。
駅名が、そのままビールの商品名になった珍しいケースでもあった。
当時の物流を想像すると、ビールは意外と早く全国まで広がったもの。
東京で造られたビールが、熊本の地方の旅館でも飲めたのであった。
そんなこんなで、きょうの晩酌は恵比寿ビールに決めた。
こちらに向かつてくるようですが、九州から離れた沖合を通過するとの予報に期待しています。
九州に影響が少ないことをエビスビールならぬ本麒麟の発泡酒で祈念。
私は、通常はサントリーの生ですが、今回はエビスを試飲してみました。
台風も東シナ海から対馬へ抜けてくれれば、熊本は、すこしは助かります。
いずれにしても5~6日が気になりますね。