九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

『東方見聞録』異聞

2020年04月20日 | 書籍

 外出自粛で家に籠って所在の無い日々が続いている。

 そんなこんなで、暇つぶしに本を開く機会も増えた。

 マルコポーロの『東方見聞録』が、日本のことを黄金の島(ジパング)として、

 紹介しているぐらいのことは知っていた。

 だが、実際には、記述の一部に荒唐無稽な話しもあって、たまがった。

 以下、その一部を引く。

                    

 ジパングは東海の一島で、大陸から約1、500マイルのところにある。

 この島は、なかりの大きさで住民の皮膚の色は美しく、姿もよく、礼儀正しい。

 宗教は偶像崇拝である。

                    □

 彼らはいかなる外国の勢力にも屈せず、彼ら自身の王の支配のみ受けている。

 黄金が非常に多く無尽蔵であるが、王がその輸出を許さないので、

 訪れる商人は僅かしかいない。

                    □

 王宮の屋根は、すべて黄金の板で葺いてある。

 床の間も黄金で、沢山の部屋には厚い純金のテーブルがあり、

 窓にも黄金の飾りがついている。

                    □

 この島の富は、それほど有名であったので、

 元王フビライ・ハーンの胸中は、この島を征服し、

 領土としようとする欲望にかき立てられた。

                    □  

 この島の住民は敵を捕虜にしたとき、その者が身代金を調達できないと、

 親類や友人を招き、捕虜を殺して酒宴を開く。

 そして、人肉ほど美味しいものはないといって食べる。

                    

 特に、最後の記述は荒唐無稽な話しで、日本人は人食い人種にされている。

 このことを知っている人は、案外と少ないのでは?

 私には初耳だった。

     

                    

コメント
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