般若心経

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2016-03-07 | Weblog
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弟子某甲(でしむこう)

 パソコンに記している日記に「1YA(1years ago)」のボタンを付けています。一年前の記録を見ることができます。
ポンポンポンとクリックしていると、7年前、平成21年3月7日 焼山寺の宿坊でのことです。
若い僧侶と相部屋になりました。
長野出身の青年で兵庫県三宮のお寺に配属が決まったのですが、八十八ヵ所を周りたいと申し出たら、結願するまで着任を猶予してくれたそうです。
山歩きは学生の頃からずいぶん自信があったのだが、今日の藤井寺からのへんろころがしは応えた。 とかまた修行中の習字のこと、般若心経のこと、掃除のこと、いろいろなお話しを聞かせてもらえました。
 このときに初めて知った話です。『弟子某甲』のことです。
「弟子某甲 尽未来際 帰依仏 ・・・・・」
札所で参拝するときのお経の「三帰」「三竟」「十善戒」の冒頭の『弟子某甲』のことです。
この日の夕方のお勤めの時、お寺の経本に「弟子某甲(姓名ヲ加フ)尽未来際 帰依仏 ・・・・・ 」と書かれていました。
(姓名ヲ加フ)と書いている経本を見たのは初めてでした。
この(姓名ヲ加フ)とはどういう意味か聞いてみたところ「弟子」の次に自分の名前を入れて 「弟子○○○○」とお唱えしてもいいのですよ と教わりました。
帰ってから辞書で調べたところ
「某」 : それがし 自分の謙称
「甲」 : かりに名の代わりとして用いる語
とありました。
それまで私は「某国」「某少年」とかいいますので、「某甲」とは「名前はいえないがある人」とまったく適当に思っていたのですが、そうではなく、「わたくし」という意味だったのですね。
その後、法会などで導師が「三帰」「三竟」で「弟子○○○○」と唱えていることに気づいた次第です。
なお 『弟子某甲』は真言宗では 「でしむこう」と読みますが、禅宗では「でしそれがし」と読みます。(中村 元 「佛教語大辞典」)
臨済宗に 「菩薩願行文」(ぼさつがんぎょうもん)という和讃があります。この冒頭に 『弟子某甲』がでてきます。「でしそれがし」と読みます。
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