般若心経

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2019-04-20 | Weblog

 重箱の隅をつつくようなことですが

 4月16日朝5時のNHKニュース一番に「ノートルダム寺院火災」のニュースが報じられ、屋根に火の手が上がりシンボルの尖塔が崩れ落ちる様子が映し出されていました。
このニュースを見てちょっとあれっ?と思ったのが「ノートルダム寺院」の「寺院」です。
「寺院」とは寺、すなわち仏教の建物のことではないかと思ったのです。
同時刻台のTBSあさチャンでは「ノートルダム大聖堂」と放送されていました。
 国語辞書を引くと
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【寺院】:「寺」の意の漢語的表現。
【寺】:僧が住んで、仏像をまつり仏道を修行し、また、仏事を行う所。
********
とあります。
 やはり「寺院」は仏教の施設では?などと思っていると、NHKは同日夕方9時のニュースで「寺院」ではなく「大聖堂」と変えて放送していました。NHKが「寺院」と表現していたものをあえて「大聖堂」と変更しているところをみると、「寺院」は適切でないとNHKは判断したのかもしれません。

 ネットで調べてみると4/16 22:00 時点の報道、通信各社の表示は次のようでした。
【ノートルダム寺院】
ニューズウィーク・日経新聞・日刊スポーツ・Yahoo!ニュース・山陽新聞・共同通信
(山陽新聞では見出しは「ノートルダム寺院」ですが、本文では「ノートルダム寺院(大聖堂)」と表示しています)
【ノートルダム大聖堂】
NHK・読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・産経新聞・東京新聞・NTV・YTV・MBS・時事通信
と社によって取り扱いは異なります。


17日の朝刊

 「寺院」と「大聖堂」にはなにか違いがあるのではないでしょうか。
調べてみるとロンドンのウェストミンスターにはウェストミンスター寺院とウェストミンスター大聖堂があります。別の建物です。
ウェストミンスター寺院 英語ではWestminster Abbey
ウェストミンスター大聖堂 英語ではWestminster Cathedral
Abbey : 修道院、Cathedra : 大聖堂、教会の総本山と区別しています。機能的な違いがあるようです。
呼称からすればノートルダムの方はフランス語ではCathédrale Notre-Dameと表されています。寺院の英語Abbeyに該当するフランス語はUne Abbayeになります。
ですから、フランス語Cathédrale Notre-Dameからすれば「大聖堂」の方が適切なような気がします。
 当初の「寺院とは寺、すなわち仏教の建物」の話から少しそれてしまいました。
結論はキリスト教関係の施設でも「寺院」という呼称は使用されています。
なお、日本の「仏教の寺」は英語でもフランス語でも「Temple」ですのでキリスト教における「寺院」とは異なります。



梨の花が咲きました。


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