うわさ話
19日の日めくり(善通寺)です。
他人の悪口は 嘘でも面白く
自分の悪口は 本当でも腹が立つ
瀬戸内寂聴さんも
「人の悪口を言い合いながらお茶を飲むとなんとおいしいこと!」(瀬戸内寂聴法話集)
と話していました。
お坊さんの世界でも悪口はあるようです。
世の中、悪口とまではいかないまでも人のうわさ話は途切れることがありません。
少し前チコちゃんに叱られる!で「人がうわさ話が好きなのはなぜ?」という質問が出ました。
イギリスの研究者が人の会話を分析したところ約6割がうわさ話でした。なぜか。それは人間が集団生活の中で生き延びるため。うわさ話により相手から共感を得て仲間を作りたいと思うともに、他人の悪いうわさを広めることにより他人より優位に立ちたいと思う心の表れである。幸せを感じるときに出るアルファ波に反応する装置をつけて実験するとうわさ話をするとき人は幸せを感じていることが分かった。
というチコちゃんの答えでした。
仲間を作りたい、相手より優位に立ちたいということは人類誕生時からの本能なのでしょう。そしてこれが現代の競争社会を作り出しており、ひいては今の国家間の戦いにまでなっているのでしょう。
十善戒という戒律があります。不殺生・不偸盗・不邪淫・・・その6番目に不悪口《ふあっく》があります。
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不悪口
優しいことばをはなそう、「悪罵しない」ということです。日本語はとても美しい言葉なのですが、相手を不快にさせる言葉を遣えば、瞬く間にいさかいが生じます。逆に優しい言葉を遣えば、周りを和ませてくれます。(真言宗豊山派冊子 「光明」)
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乱暴な言葉、攻撃的な言葉を避けましょうということです。
不悪口だけでも穏やかな人間関係を作ることができるような気がします。