こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『いまさら翼といわれても』米澤穂信

2017-04-15 19:41:24 | 読書感想
神山高校、古典部メンバーの短編集です。

生徒会選挙で多くの不正が発生した理由。
中学の卒業制作で、ホータローが手抜きした原因と真相。
摩耶花が所属する漫研のゴタゴタと、その顛末。
など、なかなか読みどころのある話になっています。

中でも表題作は、千反田えるの悲鳴にも似た叫びが聞こえてきそうな、痛々しいものに思えました。

久しぶりの古典部シリーズでしたが、こうして読むと、結構、重いものだったなと再認識させられます。
しばらく離れていると、殺人が起きないと気軽な読み物だと勘違いしてしまうようで、ちょっと、反省しました。
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『都会のトム&ソーヤ14下 夢幻』はやみねかおる

2017-04-14 19:38:00 | 読書感想
ゲーム『夢幻』がスタート。
いきなり麗亜さんがゲームをクリアしたものの、他の者はそれぞれにグループやパートナーを見つけたり、単独行動を選んだりしつつ、行動を開始した。

途中、内人と創也の命を狙うネズミが現れ、あわやという事態にまで追い詰められる。
ゲームの行方やいかに?

派手な栗井栄太さまご一行はもちろんのこと、脇役と思っていた人物の行動や心の動きまできちんと押さえられていて、とても深く楽しめます。
ゲームの結果は痛み分けのような状態ですが、今後の創也がどのように工夫してより良いゲームを創り出すのかも楽しみです。

あ、そうそう。おまけ短編3編も面白く、テスト前の内人の行動に思い当たることがあり過ぎました。

また、あとがきではやみねさんが書いていらした大風呂敷。
たたまれる日が楽しみでもあり、まだまだ楽しみたく来ないで欲しい気持ちもあります。
その日が来ても、また別の世界を書いてくださいますよう、お願いいたします。
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『そして、星へ行く船 星へ行く船シリーズ5』新井素子

2017-04-10 19:28:14 | 読書感想
今回、あゆみちゃんは自分の特殊能力を知って悩み、自暴自棄になります。
あゆみちゃんが、どうやって自分の力を受け入れて、レイディの言う仕事を引き受けられるようになるのか?が本編です。

「αだより」も以前読んだはずなのですが、内容をすっぱり忘れてました(汗)わはは。
まあ、おかげさまで新鮮に笑わせていただくことができたのですが。

また書き下ろしの「バタカップの幸福」も、とても楽しめる内容で、イワンさんじゃないけど、この星の生態系がすごく気になります。
火を吐くウミウシって、なんじゃそりゃ?
とっても面白く、今後の展開を考えただけで笑えて来ます。
バタカップの狙いが当たれば、あゆみちゃん、びっくりするでしょうねえ。
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『失われた地図』恩田陸

2017-04-09 19:36:02 | 読書感想
鮎観、遼平、浩平ら風雅一族は、裂け目から現れる『グンカ』を押し戻して裂け目を縫合することを、無償でやっている。
『グンカ』は初め、小火のような形で現れるらしく、どうやら、地道な事が嫌いな不満分子などに取り付いて乗っ取るらしい。

『グンカ』って軍靴?歌の方には思えないのですが、現れる場所や登場の仕方から、軍に関わるもののようですね。
何ともきな臭く、人の心を乗っ取って世の中を混乱と混沌に引きずり込みそうで、嫌な存在に思えます。
少なくとも、この話の中では『グンカ』は退散させてられていますが、ちょっとしたことから世界が壊れてしまいそうで、不安にさせられます。
特に結末に現れる俊平は、諸刃の剣に感じられて怖いです。
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絵本『モモリン』立川志の輔

2017-04-07 19:41:15 | 読書感想
読書と言っていいのか分かりませんが、立川志の輔さんの新作落語の絵本を読みました。

モモリンは、この市のゆるキャラ。
いつもは体操チャンピオンの坂本くんが入っていて人気者だが、ゆるキャラコンクール県大会の日に坂本くんが遅刻。
市長が何気なくモモリンの頭をかぶると、脱げなくなってしまう。
果たして市長は、そしてコンクールはどうなってしまうのか?

これはこれで面白いのですが、やはり、落語として聴きたくなりました。
志の輔さんは、古典も新作も面白くて人気があり、なかなかいい席は取れないんです。
まあ、後ろの席でもいいので、またいつか聴きに行きたいですね。
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