柴田よしきさんの『小袖日記』を読みました。
主人公は、不倫相手の妻が妊娠したことで別れ話を切り出され、ヤケを起こしているところだった。
そんな瞬間、頭上で何かがパシッと鳴り、平安時代らしき所へタイムスリップしたようだった。
ただし、移動したのは精神だけ。小袖なる人物の肉体に憑依したようだった。
彼女は、今で言う紫式部の小間使い。
源氏物語のネタを探すために、京の噂を集めていたと言う。
体の回復と共に、京の都をネタ探しに東奔西走することになるのだが・・・。
様々な姫君たちの人に言えない悲しみや悩み。
この世界の源氏物語は、彼女たちの立場に配慮して形を変えて描かれた
思いやりにあふれた応援歌だったのかもしれません。
基本的に、この物語は平安時代を日常としたミステリと言えるのかもしれません。
しかし、それよりも様々に悩み苦しむ現代女性への応援歌でもあります。
少しでも、この物語が癒しになることを祈ります。
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