こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

柳家小三治独演会(鰍沢)

2007-12-06 00:00:00 | 未分類
「宗論は、どちらが負けても釈迦の恥」という話から始まった最後の噺。
日本で一番多い宗派が日蓮宗、二番目が浄土真宗、三番目が真言宗だそうで、
一番日本中をほっつき歩いたのが日蓮さんということになるのでしょうか?
何でも、日蓮さんは、他の宗派の悪口を言いながら宗旨替えをさせたそうです。
「あんな宗派を信じていたら地獄に落ちるぞ」とかね。本当かどうかは分かりませんが、
宗教に関してはわりと適当な日本人ですから「地獄に落ちるっていうなら、日蓮宗にするか」ってなもんです。
あと「南無阿弥陀仏」はお念仏。「南無妙法蓮華経」はお題目と言うそうで。
なぜか、日蓮宗の総本山・久遠寺が江戸から行くと、甲府、富士山の裏にまわってさらに大変な山の中。
小三治さんは、車で行かれたことがあるそうですが、かなりな難所だそうです。

父親の遺言ではるばる江戸からやってきた男。こむろに行って、さあ帰ろうと思っていたときに出くわした
大雪。
これは迷ったか?と気づき、鰍沢に戻ろうとしたが、道も雪に埋もれて見つからない。
それならこのまま行こうと進んでいくと道が先細くなっていく。
そんな時、遥か先にかすかな明かりが見えた。これはありがたいと明かりを目指していくと
一軒のあばら家が。生き返った心地で宿を乞う。
出てきたのは、田舎にまれな美しい女。どうしたことか喉から襟元にかけ、月の輪方のあざがある。
家の向こうの壁には、うさぎの皮が掛かっていて欄間には火縄の鉄砲。
何のおかまいもできないからと断られたが、土間でもどこでも寝るだけさせてくれたらと
一晩だけ泊めてもらえることになった。

囲炉裏の火にあたって人心地つくうちにふとした会話から、その女が吉原の月の戸おいらんだったと分かる。
男にとっては一目ぼれの相手。かといって、そうそう吉原に行くのを許されるわけもない。
しばらくは仕事に励み、久しぶりにおいらんの元を訪れると、心中したというので
すっかり世の無常を感じてそれっきり遊びもやめてしまい、仕事に打ち込んできたと語る。
おいらんが語るには、心中をし損ない、喉の傷もそのときのものだと言う。
江戸では、心中は重い罪。なんとか逃げ延びてこんな草深い山の中に住むことになったと言う。
今では、月の輪のお熊と呼ばれ、亭主は熊撃ちをし、熊の肝で作った膏薬売りをして、
生計を立てていると言う。
後生だから江戸へ帰っても、会ったことは内密に願います、としんみりと言う。

男は情にほだされ、包む紙もなくほんの少しですがと金を差し出す。
困るじゃありませんかと言いつつ受け取った女の視線が、ちらりとその胴巻きを掠めたことに
男は気づかない。
食べるものなどありませんが、卵酒くらいなら作れますからとお熊の心づくしに
下戸ですが、せっかくですからと一杯だけごちそうになる。すっかりいい心持ちになった男に、
奥に床を延べていますからとすすめるお熊。すっかり眠ってしまったのを確認すると、
今度はすっかり無くなった亭主の酒を手に入れるため、家を出て行く。
入れ違いに戻ってきたのが亭主の伝三郎。戸口が開けっ放しで、女房がいないのに腹を立て、
さらに、卵酒の残りまであるのに「亭主に仕事をさせて、自分は卵酒かよ」と文句を言い、
冷めて生臭いと言いつつ飲み干してしまう。
そこへお熊が帰ってきて、亭主が卵酒を飲み干してしまったのに気づき真っ青に。
間もなく、亭主の体が痺れ始め動けなくなっていく。

客が胴巻きに大金を忍ばせていると見て取り、卵酒に痺れ薬を仕込んで大金を奪おうと計画したのだった。
一方、奥の間の男。目が覚めると体が痺れているのに驚くが、表の騒動を知り、
一杯だけ飲んだのが幸いして、外への戸板を倒し、這うように逃げ出す。
こけつまろびつ、お題目を唱えながら土手をよじ登り、下をながめると切り立った崖に鰍沢の流れ。
後ろを振り向くと、火縄銃を抱えたお熊が追ってくる。追い詰められ下をよく見ると
ちょうど山筏がある。お題目を唱えながら飛び乗ると、筏は流され、岩にぶつかった拍子にばらばらに。
それでも何とかたった一本の丸太に必死でしがみつき、お題目を唱えていると、上からお熊が狙いを定めてズドン。
弾丸はマゲをかすめて向こうの岩に命中した。
「ああ、お材木(=題目)のおかげ」

インフルエンザの予防接種を受けてきました。
最近は、あまり痛くありませんので、タミフルの副作用などが心配な方は、受けていた方がいいと思いますよ。
予防接種にも副作用はあり、体質などもあるので、よく考えてからにした方がいいとは思いますけど。
まぁ、なってもタミフルを断ってもいいわけですが。
あと、予防接種は保険がきかず実費で、病院によっても値段が違うそうですから、
前もって電話で確認してください。
ちなみに、私の近所の病院は4,300円だったそうです。

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