コロロギ岳から木星トロヤへ

小川一水さんの『コロロギ岳から木星トロヤへ』を読みました。

人間が時間という一次元のパラメーターに束縛されながら、縦横高さの三次元パラメーターを
操作するように、空間における一次元パラメーターに束縛されながら、時間を含む三次元パラメーターを
操作する生き物・カイアクが、二○一四年、北アルプスコロロギ岳山頂観測所に頭部、
その二一七年先の木星前方トロヤ群に尾部を置いて、尾が何かに引っかかった状態で
身動きが取れなくなった。

尾のそばにいるリュセージとワランキは、宇宙船の配線に閉じ込められていた。
過去に存在することになる百葉たちは、リュセージたちの命を救い、カイアクを解放することが
できるのか？

未来から必要なことや困っていることを過去へと伝え、過去からそれらを助けるには
どうすればいいのでしょうか？
かなりの発想の転換が必要なことを、彼らはやり遂げてしまいます。
そして、どのようにしてハッピーエンドに至るかは・・・読んでのお楽しみです。