長井こうすけのたたかい日記 

【地域主権・岡山モデル】の構築を先頭に立って提唱する、北区選出の民主党岡山市議会議員・長井孝介の日々の記録です。

まちを愛せよ権力者。

2007-10-09 15:11:28 | Weblog
僕の住む吉備学区はミニバスケのチームが強い。
昨日も吉備小学校での大会に呼んでいただいて、
子どもたちの頑張る姿を見せてもらいました。

僕以外にも多くの議員の方々が招かれており、
皆さんと色んなお話をしている中で、政令市移行と
区割り審議の話題にもなりました。
何区に割るか、という問題とともに、支所の扱い・機能の
問題も大切な要素です。今、旭川以東での分割案が沸騰して
いますが、支所の今後のあり方の指針如何によっては旭川
以西の地域だって新たな議論が沸騰しかねません。

“長井さんの会派は6区案ばかり言ってるけど、何でなん?”
と聞かれたので、
“議会でも主張したとおり、地方自治の充実の観点からです”
と答えました。
僕以外の5人の市議・県議が全員、笑いました。

~区になると自分の選挙区がこうなって…
~区になっちゃうと票がどれだけ減ってしまって…
などの思惑が、やはり大半のようです。
オーバーな表現かもしれませんが、岡山市には53人も議員が
いて、県議を加えればもっと議員が居るけれど、政治家は
ホントに少ないんだと思います。
区割りは選挙のために行うのではありません。
そんなことは百も承知の上で、いかに自分たちに有利な形に
理論を乗っけていくか、というような事ばかり考えている。
悲しい現実です。

当局側にしても、“3区にしなければ財政的に厳しいので…”
と言うのならば、そもそもの政令市移行への大儀名文にて
『市民満足度の向上』などという、いかにも地方自治の充実を
願ってるような文言を使わなければいいのです。
彼等の狙い・目的は政令市になることであり、市のブランドを
高めることであり、企業誘致などによる増収を見込んだ財政の
建て直しなのです。このことは議会でも明らかになってます。

僕は、政令市になるということに2つの尺度を持っています。
1つは、都市間競争という観点です。
岡山は地理的・環境的に非常に大きなポテンシャルを有して
いると思っています。一方で、東は神戸、西は広島に挟まれた
厳しい状況でもある。
十分なポテンシャルを有していながら、残念ながら現状のままの
勝負では、どう見積もっても両都市に勝てる要素がない。
しかも今、岡山市は財政難の打破を理由に職員採用を凍結して
いる。都市対都市の競争は、職員対職員の競争です。人材を拒否
している場合じゃない状況で、その施策を是とし続ける市長に
将来、都市間競争に勝とうとする意気込みがあるとは思えない。
仙台や新潟のように競争相手のない状況ならば、精励しになると
いうだけでブランドが生まれることは否定しません。翻って、
静岡・浜松のような、東に横浜西に名古屋を擁する場合を見れば、
岡山と同じ状況であり、彼らが都市間競争に勝利するはずが
ありません。
2つ目が、地方自治の観点です。
対外的に競っていくのではなく、対内的な満足度・充実度で
街のポテンシャルを高めていく発想です。
自治のあり方・まちづくりの分野では昨今、ヨーロッパの諸都市
をモデルにする考えが主流です。そしてその中では、いわゆる
大行政区ではなく『小さければ小さいほど良い』という自治の
観念があるのです。ヨーロッパでは教会区というのがあります。
まさに小さな単位です。理想を追えば切りがありませんが、
少なくとも3区案なんて愚策中の愚策であり、金が無いから
3区でしか無理…なんて言うのならば最初からやらなきゃイイ
のです。そもそも、この政令市移行のプロジェクトは決して
住民ニーズから発したものではなく、行政側が立ち上げたもの
であることを忘れてはなりません。
だからこそ、やるのであれば納得のいく、しっかりしたもので
なければならないのです。
“なんとか政令市移行を実現して、そこからなんとか財政も
立て直していきたいと思うんです。”
さきの議会で、僕の質問に対して市長が言った言葉です。
文字通り、彼らにとって政令市移行は手段ではなく目的なの
です。僕も腹が立ち、暴言ではありましたが
“あなた、それはギャンブルですよ。私はギャンブルで市政を
行う人には決して付いていきません。”
と言いました。

都市間競争に勝利していくための移行ならば、きちんと勝負
できる体制を整えてからでなければならなく、その方法はある。
地方自治の観念から移行を目指すのであれば、それこそ市政
100年の計で、たとえスタートでマイナスを食ったとしても
立ち直れる骨太の方策を持って臨まなければならなく、現状の
財政難を論じることは重要だけれども全てではない。
現在の3区案で満足し賛成するのは、新しい区役所が今の
市役所より近くなる方々と、選挙において細かく分けられるより
都合の良い議員たちぐらいでしょう。
そして、人材が不足したまま区割りが成されても、決して
今より利便性が上がるなんて妄想は持たれないことを切に願い
ます。

岡山市に生まれ、育ち、これからの岡山市を憂い真剣に市政を
想うのであれば、時間に追われたり、手続きに間に合わせる為
の時限で決めるのでなく、将来像をきちんと描き、イメージを
共有できる状態でありたいと思います。
岡山市にとっての、岡山っ子にとっての幸せは何処にあるのか、
そこから湧き上がる議論でなければ、時の権力者たちの成果や
名声、パフォーマンスに使われるほどちっぽけな案件ではない
ということです。

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2 コメント

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本物の政治家 (3人息子の母)
2007-10-10 13:40:00

孝介君、日々成長していますね。

「器が人を磨く」と言いますが本当ですね。
よく勉強してるようですね。

確実に大きくなっている様子を見るのはとても嬉しいです。


まだまだこれから茨の道を歩むことでしょうが
「本物の政治家」を目指して成長してください。

いつでも見守っていますよ。
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Unknown (ながい こうすけ)
2007-10-10 14:15:45
3人の息子の母さん。

成長というより、能書きが増えてきたようで少々反省しているところです。
しかし、敢えて成長と見るならば、T.T.さんをはじめ
僕の周りに居てくれる人達が素晴らしい人ばかりだからです。

初心を忘れることなく、いつまでもフレッシュな長井でいたいと思います。
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