新潟市西区の新川漁港では、五十嵐漁協名物『たこ漁』の準備が始まった。
一般的には『たこ壺(つぼ)』をつかった漁法だが、五十嵐漁協で使っているのは、片側に蓋がない細長い木箱で通称『たこ箱』と呼んでいる。
蓋をしてある側には数箇所の「紐(ひも)穴」が開けられており、そこに“仕掛け”用の紐などを固定。タコが入り込むように、開口部に“蓋”はない。(タコは危険を察知すると、奥へ逃げ込む習性があり、フタ無しOK)
写真を撮りに出掛けたとき、一隻が接岸して=写真=点検済のタコ箱を積み込み、沖合いへ。しばらく船影を追ってみたが、ついに視界から消えた。何処にタコ箱を仕掛けたのだろう。
タコ箱には新品も多く、漁期が始まる12月中旬過ぎまで、しばらく海中に漬けられ、潮流などをチェックし、改めてセットポイントが決められるとか。関係者にとって、そのポイントの見極めが豊漁、不漁への別れ道らしい。
初冬から来春にかけて新潟市西区五十嵐の国道402号を通ると、ゆでダコの【つるし販売】に出会える。このタコたちは『タコ箱』に入っていたのだ。