ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

先生の話

2014-04-05 | 精神医療
今日は仕事はお休みです。

午後から一か月半ぶりに心療内科に行きました。
このブログを始めた二年前は、土曜の休みになると神田の主治医のところに行っていました。
それが、昨年の夏くらいから、一か月半に一度のペースにまで落ち着きました。
今の先生に掛って来月で丸二十年になるのですが、「今が一番落ち着いていますね」と言われます。
私自身もそう思います。

先生は、東大大学院で教育学の博士課程を修了してから医大に入った…という経歴の方です。
知的で温厚なだけでなく、教育者としての面もあることが、私にとっては本当に幸いだったと思います。
そういうバックボーンの方ですから、精神科医としてだけでなく、虞犯少年(いわゆる非行少年)の更生に深くかかわる仕事もされてきました。
それが、ここ数年は認知症に関しての研究会をしてくれないか…と請われて少しづつやってるんですよ、と教えてくれました。
私の仕事にも直接関わることだけに、興味深く聞きました。
もっとも興味深かったのは、日本では認知症は「脳の病気」と捉えられている傾向が強いけれど、西欧、北欧の医師たちはずっと「全身的な機能低下」と考えている…というお話でした。
認知症が進むと食事を摂ることができなくなる人が多いのを日頃感じているだけに、なるほどなア、と思いました。

私は怠け者なので、そういうことをいくらでも学習できる環境にいるのに、まともに勉強しないでいます。
両親はともに八十代ですから、認知症はもうすぐ直面する命題です。
ゆくゆくは私自身にも関わってくるでしょう。
今日の受診が、怠け心を改めるキッカケになれば…と思いました。








待合室

2013-11-16 | 精神医療
今日は仕事は休みで、約二ヶ月ぶりに心療内科に行って来ました。

以前は毎月行っていたのですが、このところずっと安定していることもあり「薬がなくなったら行く」ということにしています。

午後二時過ぎ、久しぶりに行って驚いたのは、待っている人の多さでした。

クリニックですが、カウンセリングも盛んにやっていることもあり、待合室には30脚ほどの座席があります。その八割程度が埋まっていました。

私は何とか座りましたが、しばらく待っているうちに、ついに満席になりました。

以前から繁盛しているクリニックでしたが、満席は初めてです。

そして客層?もまた変わりました。

もともと椅子などの調度品がお洒落な感じで、若い女性にしてもビジネスマン風の人にしても「普通風」の人が多かったのですが、いよいよその傾向が強まりました。

仮に待合室の風景写真を見せたとしたら、それが心療内科のものだとは誰も思わないでしょう。

私は仕事の機会もあってもう二十年以上色々な病院の精神科やクリニックに行く機会がありました。

以前ならそういった病院の待合室には「いかにも」という感じの、身なりをかまうことができなくなったり、ボンヤリした表情だったり…という人がたくさんいました。

それが次第に変わってきて(症状が軽度化しているというお医者さんが多いですが)、心療内科に係る抵抗が軽くなったここ数年は、街中と変わらぬ身なり表情の人ばかりになったなあ…と感じていました。

今日の待合室は、その「世間一般化」もここまで来たか…と思わせるものがありました。

皆、お洒落で小綺麗にして、待っている間スマホを盛んにいじっていました。

まあ、世間一般の方では「この人おかしくない?」と思える人が増えていますから、よけいに全然ふつうじゃん…と感じるのでしょうが。


次の受診は、今年の最後の土曜を予約しました。










或る精神科医のブログ

2013-02-26 | 精神医療
おととしの暮ぐらいから、やたらうつ病に関するブログを探し回っていた時期があった。

どんな症状か、仕事はしてるか、薬は何を飲んでいるか…など、自分に近い人を探していた。

去年3月の事件以降は、しばらく自分と同じ経験をした人のブログを検索しては読んでいた。

そういうブログは突然終わっていたりすることが良くある。

すると「この人はいったいどうなったんだろう?」と心配になったりした。

精神科医にもブログを書いてる人がいるが、私が良くチェックするのは『kyupinの日記』というものだ。

これはかなり人気があるらしいが、文体は知的で暖かみがあるし、薬に関する記述も多く、特に自分が飲んだことのある薬だと大変興味深く、参考にもしている。

私は精神科医の能力は半分は人柄だと考えているので、kyupin先生の文章を読むとホッとする。


さて、今日も寒かった。

明日の朝は雨になるらしい。

早く暖かくなると良いな。



クスリの話

2013-02-09 | 精神医療
今日は月に一度の心療内科の通院日。

先月先々月と調子が落ちてつらいことを報告したけれど、今日は少し調子が上向いています…と伝えることが出来た。

その理由は良く分からないが、抗うつ剤を再開して二ヶ月経ったことが一番大きいと思います、と自分の考えを言うと、そうかもしれませんね、と先生は言った。

私は抗うつ剤を飲み始めてかなり経つが、いまだにどのクスリがどう作用するかは分からない。

心配性なので新しく飲み始めたクスリはすぐにネットで調べる。
しかししばしば全く逆の副作用が併記されていることがある。
「眠け・不眠」「肥満・体重減少」とか…。

実は今飲んでいるクスリもそうだ。私には、今のところ覚醒と食欲増進と体重減少の作用があるようだ。

先生も「個人差が大きいので副作用については何とも言えない」と言われた。

そして、「調子がもっと安定してきたら少しずつ抜いて行きましょう」とも。

私は、仕事を続けて行くためには多少心身に無理を掛けても仕形がない…と思っている。

これから世の中はどんどん世知辛くなって行くと思う。

私は、今の職場にしがみついてでも働いていくより生き残る術はない。

そのためのクスリの副作用なら仕方がない。

思い詰めた狭量な考えかも知れないが、それが持たざる者としての実感である。


さあ、友人たちとの会食に行こう。


効いてきた?

2012-12-19 | 精神医療
今日も余り眠れず、憂鬱と不安をいっぱい抱えて家を出た。

午前中は、悪い予想が当たり、焦りと眠気に圧倒されていた。
ところが、午後、大事な仕事で外に出ると、意外なくらいに気分が落ちない。
そして、その気分は夜まで持続された。

嬉しかった。

一番大きいのは、今日で抗うつ剤を飲み始めて10日経ち、脳に効いてきたのだろう。
私が今服用しているのは、おととし認可されたばかりの新世代薬(SNRI )だが、これは確かに今までの抗うつ剤に比べて効き目が鋭い。
そのぶん副作用もあるが、今はとにかく働けるコンディションになることがなりより大事だ。

とにかく遮二無二乗りきっていきたい。